ホーム > 新着情報:プレスリリース > 2025年05月 > 学長定例記者会見を開催しました(5/8) > 「山形五堰」シンボルマークが完成! ~学生サークル「まちの記憶を残し隊」が山形市の依頼でデザイン~
掲載日:2025.05.08
本件のポイント
▲「まちの記憶を残し隊」がデザインしたシンボルマークと文字
令和5年(2023年)3 月1 日に山形大学の学生有志が、未来に残すべきかけがえのない地域の「記憶」を残すべく、サークル(翌年3月に公認サークル化)として「山形大学まちの記憶を残し隊」を結成し、中心市街地の街並みの撮影やまちの人びとへのインタビューを日々行っています。また、山形市農村整備課と連携し、「山形五堰」の一つで山形大学小白川キャンパスの周囲を流れる笹堰の清掃活動を行っています。同年11月には、「山形五堰」が世界かんがい施設遺産に登録されたことを受けて、「山形五堰」を紹介する横断幕のデザインを担当しました。このような経緯から、このたび、「まちの記憶を残し隊」が山形市農村整備課の依頼で「山形五堰」シンボルマークのデザインを担当しました。
「山形五堰」シンボルマークのデザインは、「まちの記憶を残し隊」に所属する、人文社会科学部4年の鈴木淳太が作成しました。このシンボルマークは、自然の恵みとしての山形五堰の水の流れと、農業への貢献がイメージされたものです。令和6年(2024年)に創設から400年という歴史的な節目を迎えた山形五堰は、生活用水や農業用水、親水機能などの様々な役割を持ち、地域にとってかけがえのないものとなっています。そのような山形五堰が、農業と共に山形市に残り続け、さらに発展していくことへの願いが込められているデザインです。
現在、自然災害の増加や農地の減少、高齢化を背景として、「山形五堰」の維持管理が課題となっています。「山形五堰」を山形市の重要な歴史として未来に残していくためには、「山形五堰環境保全モデル事業」をはじめとした山形市と地元町内会との連携も欠かせません。「山形五堰」シンボルマークなどを用いて積極的にPRしていくことにより、「山形五堰」を維持管理する協力の輪を広げることが期待されています。
詳しくはこちら(リリースペーパー)をご覧ください。
用語解説
1. 山形五堰(やまがたごせき): 山形市内を流れる笹堰(ささぜき)・御殿堰(ごてんぜき)・八ヶ郷堰(はっかごうぜき)・宮町堰(みやまちぜき)・双月堰(そうつきぜき)の五つの堰(農業用水路)の総称で、江戸時代の寛永元年(1624年)に、山形藩主・鳥居忠政(とりいただまさ)が整備したとされています。
2.世界かんがい施設遺産:かんがい農業の発展に貢献したものや卓越した技術により建設されたものなど、歴史的・技術的・社会的価値のあるかんがい施設を登録・表彰するために「国際かんがい排水委員会(ICID)」により創設された制度です。