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さくらんぼ自動収穫ロボットの試作機開発

掲載日:2017.11.22

山形大学の妻木勇一教授(ロボット工学)峯田貴教授(微細加工学)らは、山形県から委託を受け「さくらんぼ自動収穫ロボットの基盤技術開発」に取り組み、試作機を開発しました。本年6月から7月に山形県農業総合研究センター園芸試験場(寒河江市)で実地試験を行い、「果実の認識」「把持位置(果梗)の検出」「ロボットアームとハンドによる自動収穫動作」機能の検証を行っています。
今後は企業との共同研究も推進しながら研究開発をすすめ、数年後の実用化を目指します。
試作機は2017国際ロボット展(平成29年11月29日(水)~12月2日(土)、会場:東京ビッグサイト)において、RT交流プラザ・山形大学妻木研究室ブースにて実機展示します。

研究の背景

さくらんぼ(おうとう)は山形県を代表する果樹です。しかし高齢化による人手不足や作業中の事故防止などの課題があります。生産者からは機械(ロボット)による収穫作業の自動化が強く望まれています。一方で作業者負担を大幅に軽減する「整列樹形の研究」も進んでおり、機械化を進める上でも果樹側の環境が整ってきています。山形大学の研究グループは山形県の「さくらんぼ世界一プロジェクト」の「軽労化・機械化部会」に参加し、委託事業として平成27年度から「さくらんぼ自動収穫ロボットのための基盤技術開発」に取り組んできました。

試作機

試作機は、独自開発された軽量アームを搭載しています。軽量アームは人と同じ自由度を持ち、収穫するために十分な力を発生できます。手先姿勢の可動範囲が大きいため、適切な角度からさくらんぼに近づくことができます。
ハンド部は2本の指を備え、果梗を把持しやすい形状となっています。さらに、小型カメラ2台が搭載され、果実や果梗(軸)の認識を行うとともにステレオカメラを構成することにより3次元位置情報を取得します。
収穫したさくらんぼを搬送するための搬送システムも搭載されています。

詳しくはこちらの資料をご覧ください。

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