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紀元前660年頃の宇宙線増加の詳細を解明~複数の超巨大太陽面爆発の連続発生を示唆~

掲載日:2020.01.20

山 形 大 学
名 古 屋  大  学
弘 前 大 学

本件ポイント

  • 鳥海神代杉年輪の炭素14を超高精度分析することにより、紀元前660年頃の宇宙線増加イベントの詳細を解明した。
  • 得られた炭素14データの炭素循環モデリングから、数年にわたり複数の超巨大太陽面爆が発生していた可能性を示した。
  • 現代社会の大きな脅威となり得る超巨大太陽面爆発が、立て続けに起き得ることを世界で初めて示した。

概要

図1:分析に用いたものと同じ個体の鳥海神代杉(山形大学附属博物館所蔵)。紀元前466年に噴火した鳥海山の山体崩壊により埋没した個体を入手した。1年輪の幅は典型的に3–5mmと比較的厚く、早材(1年輪のうち春~夏に形成される明るい色の材)・晩材(夏~秋に形成される暗い色の材)の剥離が可能となった。の画像
図1:分析に用いたものと同じ個体の鳥海神代杉(山形大学附属博物館所蔵)。紀元前466年に噴火した鳥海山の山体崩壊により埋没した個体を入手した。1年輪の幅は典型的に3–5mmと比較的厚く、早材(1年輪のうち春~夏に形成される明るい色の材)・晩材(夏~秋に形成される暗い色の材)の剥離が可能となった。

 山形大学の櫻井 敬久 名誉教授、名古屋大学宇宙地球環境研究所の三宅 芙沙 准教授、弘前大学大学院理工学研究科の堀内 一穂 助教らの研究グループは、紀元前660年頃の鳥海神代杉年輪の炭素14を山形大学高感度加速器質量分析センター(センター長 門叶 冬樹 教授)と共同で超高精度な測定を行い、解析することにより、紀元前660年頃の宇宙線増加イベントの詳細を明らかにしました。また、このイベントは複数の超巨大太陽面爆発によって引き起こされた可能性を示しました。

この研究成果は、令和2年1月20日(日本時間19時)に、Nature Publishing Groupが出版する国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。

詳しくはこちらの資料をご覧ください。

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