Environmental Performance Data.

 環境パフォーマンスとは,一般的には環境目標や計画に対し実施した取り組みの結果や実績を数値として表すものですが,山形大学の環境目標等は教育・研究に関するものが主となっていますので,ここでは環境負荷の実績数値のみを掲載しました。
(教育・研究等の取り組みについては,別に掲載しています。)

 山形大学は,全国の国立大学と同様に平成16年度から国立大学法人となったことにより,国の機関から一法人となることで対象となる各種法令等が増加しました。以下に記載している数値等は一部を除き,法人化後の平成16年度分から集計を行っている数値を記載しています。


 (数字などが表示により読みにくいグラフは、クリックすると拡大表示します。)
■物質収支:()内は対前年度比

■エネルギー投入量

 エネルギー投入量は,電力及び化石燃料等(重油,灯油,ガソリン,ガス等)を熱量に換算して合計値を算出しています。重油は主にボイラーによる空調用として使用しています。またガスは実験用や厨房用の他に,ガスヒートポンプエアコンによる空調用としても使用しています。

 エネルギー投入量は,年々の建物の増加や改修工事による建物水準の向上を要因に,増加傾向にあります。平成17年度は,電気・ガスは省エネ活動の結果による減少を示していますが,重油に関しては暖房時期の寒冷傾向により増加しています。

 水の消費に関しては,大学では通常の飲み水やトイレでの使用等の他に,実験用や大学病院での診療用にも使用されています。近年は省エネ活動や,水廻り機器(蛇口,便器等),実験機器,診療用機器への節水対策が進んでおり減少傾向が続いています。

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※各エネルギーの熱量換算には、省エネルギー法による換算値を使用しています。
■二酸化炭素排出量
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 地球温暖化と呼ばれる現象の原因とされている,温室効果ガスと呼ばれるガスの一つの二酸化炭素の排出量は,エネルギー起源の排出量(電気,ガス等を使用することにより発生するとされる数量)を算出しています。

 エネルギー投入量は,上記のに示すとおり,増加傾向にあるため,それによる二酸化炭素排出量も増加傾向となっています。

※各エネルギーからの排出量換算には,温対法による換算値を使用しています。
■水質汚濁物質

 水質汚濁物質とは,水を使用して下水道等に流される排水に含まれる,環境に悪影響を及ぼす物質のことで,「水質汚濁防止法」等により,排出基準等が定められています。


 左のグラフのBODとはBiochemical Oxygen Demandの略で,生化学的酸素要求量と呼ばれる数値ですが,水質の汚濁を表す数値として使用されています。


 山形大学では,下水道に流れる排水の水質検査を毎月行っており,汚濁防止に努めています。

他の検査項目等は,こちらから御覧になれます。
■大気汚染物質
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 大気汚染物質として,暖房用等のボイラーで重油を燃やす際に発生する,NOX(窒素酸化物)・SOX(硫黄酸化物)を算出しています。
 これらは,大気を汚染し公害等の原因となる物質として「大気汚染防止法」等により,排出基準や報告制度等が定められています。

■一般廃棄物・産業廃棄物(小白川・飯田キャンパス)

 大学の活動により,廃棄されるゴミの量を集計した数字です。
 一般廃棄物として集計しているのは,通常のいわゆる燃えるゴミと呼ばれるもので,印刷物や新聞,雑誌,段ボール等です。大学でも授業などで小中高校と同様に大量の紙が使用されていますが,近年はペーパーレスの推進により使用量が減ってきています。

 産業廃棄物としているのは,いわゆる燃えないゴミでビン,カン,プラスチック,金属くず等です。これらは主に,実験・研究等で使用される器材や事務用品,消耗品等です。

 それぞれについて,廃棄物の再資源化を推進しています。
■特別管理産業廃棄物
クリックで拡大と詳細  特別管理産業廃棄物とは,自然環境や生物,人体に悪影響を与え,公害等の原因となる物質を含む廃棄物で,「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等により,適切に処理することと,その処理実績等を自治体に報告することが義務づけられています。

 大学では主に実験・研究において使用される化学薬品,廃油等が対象となっており,実験・研究内容の変化によりその使用量が増減します。

 また,附属病院等から廃棄される,血液が付着した手袋や注射針,メスなどや実験動物は,接触すると病気などに感染する恐れがあるため,特に感染性廃棄物として,厳格に管理処理を行っています。

 感染性廃棄物は,数年の間,減少傾向にありましたが,近年では院内感染等のリスクを低減するという目的から,可能な限りディスポ(使い捨て)製品を使用することとなってきており,そのため廃棄物は増加傾向となっています。

■有害化学物質

 生物や自然環境へ悪影響を与える化学物質や,その恐れがあると思われる物質を取り扱うことに対して,「PRTR法」という法律により,特定化学物質とされた物質の環境への排出量や管理に関して,把握・報告するよう定められています。

 大学においては,実験・研究・診療等の用途に多くの化学薬品を使用しており,その内容の変化に伴い使用量が増減します。山形大学では,その使用実態を正確に把握するための管理システムの導入を推進すると共に,同用途において環境への影響が少ない薬品への切り替えを図っています。


平成17年度のPRTR対象物質の排出量等はこちらからご覧になれます。


■環境会計

 平成17年度中に,山形大学で行った環境関係の活動に掛かる費用,そしてその効果を金額に換算しています。環境関係の活動について,その費用を投入してどれだけの効果があったのかを数値的に測定し,それを公開することによるアカウンタビリティの確保とともに,継続的な把握による有効性の向上を重要と考え,環境省による「環境会計ガイドライン2005年版」を参考に記載,算出しました。
平成17年度 山形大学環境会計(百万円)
費用総額
94
効果
32
費用対効果
0.34


5.関係法令