Environmental Management System.

 
■山形大学環境マネジメントシステム(YU-EMS)

 山形大学では,ISO14000シリーズなどの環境マネジメントシステムを参考に,独自の環境マネジメントシステムを構築しています。山形大学では,「自然と人間の共生」を大学の理念としており,大学の運営方針等を定めた中期目標・中期計画の中に,環境に関連する事項(下記参照)を数多く定めています。
 中期目標・中期計画では,年度計画も定めることとされており,毎年度の実施状況の報告や,内部監査などの手順を経る,いわゆる
PDCAサイクルにより目標達成への計画が改善されていきます。このことから,環境マネジメントに特化した組織体制や目標等を別に構築するのではなく,中期目標・中期計画の運用の中に,環境に関する視点を取り込むことで,通常の大学運営と乖離することなく,効率的かつ有効な環境マネジメントシステムの運用を行うことが可能となります。
 山形大学の環境マネジメントシステムは,事業活動自体の環境負荷低減はもちろんですが,教育・研究機関の役割として,学生に対する環境教育を通じて地球環境の保全等に資する
人材の育成や,環境問題を解決していくための各種研究を推進し,それらの成果を積極的に社会に還元していくことを主な目的としています。

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■中期目標・中期計画
 
平成16年4月から,全国の国立大学は国立大学法人となりました。それに伴い中期目標・中期計画と呼ばれる,その大学の教育・研究・社会貢献や経営改善等の目標・計画を定め,具体的な取り組みを行うとともに,その内容等を公表することとしています。
 中期目標期間は6年間で,平成16年度から平成21年度までの期間を第1期期間として,その目標達成度合い等が評価され,第2期目の予算配分等に反映される仕組みとなっています。
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■環境目標・実施計画(中期目標・中期計画中の環境関連事項)

 山形大学の中期目標・中期計画では,「自然と人間の共生」を目標の前文に掲げ,数多くの環境関連の事項を設定しています。具体的には,環境関連の目標が23項目,その達成のための計画は38項目,さらにそれを細分化した年度毎の計画では,平成17年度は69項目を計画し,具体的な取り組みを実行しました。

主なものは以下のとおりです。
■中期目標(前文)大学の基本的な目標
大学の理念  「自然と人間の共生」を21世紀のテーマとし教育 ・研究 ・地域貢献に真摯に取り組み次世代を担う人材の育成,知の探求・継承・発展,及び豊かな地域社会の実現に努め,もって人類全体の幸福と国際社会の平和的・持続的発展に貢献する。
■教育に関する目標
中期目標
中期計画
H17年度計画
H17実施状況
 教養教育と専門教育のカリキュラムの一層の充実を図り,創造性豊かな人間性と優れた専門性を育み,実社会で活躍できる知的・人間的資質を備えた人材の育成を行う。また,多様な研究成果を活かした教育を通じて, 持続可能な社会の実現に向けて, 地域や国際社会で貢献できる人材を育成する。  21世紀の諸課題に対応するため,新しい視点からの研究成果を活かした授業科目を開設する。  環境問題等、21世紀の諸課題に対応するため、総合大学としての利点を活用して、それぞれの学部での研究成果を活かした授業科目を開設することを目的として、科目の位置付け、具体的な開講方法等について検討する。  21世紀の諸課題に対応する一般教育科目として、「自然と人間の共生」をテーマにした、体験学習型授業「有機農業の現場で『自然と人間の共生』を考える」が実施された。
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■研究に関する目標
中期目標
中期計画
H17年度計画
H17実施状況
 研究活動の成果は,人類の平和的発展や福祉・文化の向上に寄与する一方で,人類のさまざまな営みや世界観に多大な影響を与えることを常に認識し,研究者としての良心と良識とに従って, 持続的社会の構築を目指し, 社会の信頼と期待に応える研究活動の遂行に努める。  地域社会が直面している諸課題について,毎年200件以上の適切な提言・助言を行う。  地方自治体等の各種審議会委員等として、調査研究活動、政策提言や助言等を行うとともに、専門分野における能力を活用し、地域の自然、歴史、地理、文化財等に関する調査研究や教育資料館の運営等で地域に貢献する。  学部ホームページにカリキュラム相談などの情報提供を開始し、実際に相当数の相談を行った。同様に、教職研究総合センターと共同して、教育相談業務を行っており、相談件数も増加している。また、地方自治体等の各種審議会委員等を学部の教員が引き受けており、その分野は自然、歴史等さまざまな分野に及び、着実に地域に貢献している
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■業務運営の改善及び効率化に関する目標
中期目標
中期計画
H17年度計画
H17実施状況
 教育・研究の進展状況や社会的要請あるいは種々の評価を踏まえ,教育研究組織の在り方を見直す。  学問の動向や新たな社会的要請に適切に対応するために、既存の学問分野を基盤に、学部・学科や研究科・専攻を横断した柔軟な教育研究組織が編成できる仕組みを構築する。  附属農場と附属演習林を統合・再編し、資源循環型流域生産部門、多雪流域保全部門、流域社会教育部門の3部門を配置した、我が国有数の多雪流域の特徴ある生態系に関する教育研究を目指す「多雪流域フィールド科学教育研究センター」を設置し、以下の項目について推進する。(以下略)  平成18年4月から附属農場と附属演習林を統合・再編し、やまがたフィールド科学センターを設置することとなった。このセンターを中心に、新たな社会的要請に適切に対応する。 
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■財務内容の改善に関する目標
中期目標
中期計画
H17年度計画
H17実施状況
 教育や研究,診療等の充実に留意しながら,業務運営の改善及び効率化を図り,経費の節減に努める。  施設設備のエネルギー経費の抑制をトップマネジメントの一環として位置付け、エネルギー管理体制を構築し、省エネルギーに対する有効かつ継続的な改善の推進を図る。  電気設備等の更新時には、省エネルギー機器への更新を促進する。 ・各工事において,高効率照明や節水機器,節電機器等の省エネルギー機器を採用した。
・施設環境整備委員会により「山形大学省エネ支援事業」を企画・実施し,既設建物4棟の照明設備に人感センサーを設置した。
・全国国立大学法人で初となる,外部資金による省エネ改修を行う
ESCO事業の導入について,審査委員会を設置し事業者選定を行った。
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■情報公開等の推進に関する目標
中期目標
中期計画
H17年度計画
H17実施状況
 国民に支えられる大学として,説明責任を重視した社会に開かれた大学を目指すため,大学運営全般にわたる情報の社会への積極的な提供に努める。  環境負荷削減に積極的に取り組み,その結果を学内外に公表する。  環境負荷削減に積極的に取り組み、その結果を学内外に公表する。 ・光熱水量を削減する方策をホームページに掲載している。
・光熱水量の削減目標を設定し、削減活動を行っている。
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■施設設備の整備・活用等に関する目標
中期目標
中期計画
H17年度計画
H17実施状況
 分散キャンパスであることを踏まえ, 総合大学としての特性・機能を最大限に引き出すために, 施設設備を有効活用
し, 機能保全・維持管理を図り,連携の取れた
自然共生型のキャンパス環境を整備する。
 広場・緑地の確保に努め,豊かなキャンパスライフや教育研究が展開される自然共生型の環境を整備する。  キャンパスの魅力を総合的に向上させる広場・緑地の確保に努め、豊かなキャンパスライフや教育研究が展開される環境を整備することとし、実態調査に基づき整備の基本方針等を策定する。 ・昨年度に引き続き,施設設備の管理運営に係る実情調査を推進するため施設調査及び各部門との意見交換を行った。
・小白川キャンパスに緑地広場を整備した。
・鶴岡キャンパスの緑地等外構計画を検討,作成した。
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全体の詳細はこちらから御覧になれます。
自己評価は4段階で評価してしています。
計画を上回って実施
順調に実施
充分に実施できていない。
未実施
中期目標・計画に見る環境関連事項

山形大学の中期目標等の全体はこちらをご参照下さい。
(山形大学公式ホームページ内)
独立行政法人等情報公開法第22条に規定する情報


■中期目標・中期計画以外の目標・計画

 中期目標・中期計画以外で,具体的な数値目標を掲げて計画・実施した環境負荷低減活動等は以下から御覧下さい。


4.環境パフォーマンス