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山形大学における社会との共創に係る基本方針

 ⼭形⼤学は、地域の⼈々や組織と共創し、持続可能な“幸福社会”の活⼒となる多様な⼈材の育成と、地域に根ざした新たな価値を創出するとともに、それぞれのキャンパスを地域の拠点とし、“頼れる知のパートナー”として地域の持続的発展を⽀える社会基盤(コモンズ:公共財)となります。

目標

1. 多様な地域⼈材の育成と創出

 山形大学は、地域の求める多様な人材を育成するとともに、これら人材の定着を通じて地域の発展を促す仕組みを構築します。キャリア教育やアントレプレナーシップ教育をはじめとする教育プログラムの改革を進め、若者が地域に定着し、県内の医療や教育、産業の変革に貢献できる人材を育成します。また、リカレント教育の拡充を図り、女性や外国出身者、高齢者など多様な人材が活躍できる“インクルーシブ社会”を目指します。

2. 地域産業構造の変革と強化

 山形大学は、大学等が有する様々な知的資源を活かし、若者と社会人を対象とした高度産業人教育と、産業のデジタル化や異分野融合型の産業イノベーションをリードします。​このことを通して、地域企業経営の高度化、地域産業の国際化、健康長寿社会貢献産業及びスマート農業等の新産業の推進、生活価値観と両立した多様な職業の拡大を図り、地域産業の付加価値向上や雇用の創出に貢献します。

3. 生活の質(QOL)の向上と健康長寿社会の実現

 山形大学は、県内医療機関や行政と協働し医学部(医学科・看護学科)卒業生の県内定着を増加させるとともに、県内の医療従事者が最新の医療技術と医療知識を学ぶ環境を提供し、医療の質の向上及び県民すべてが高度な医療を受けられる体制を維持します。また、科学的根拠に基づいた正しい医療情報を発信し、行政や教育機関、地域福祉事業と連携し、地域社会における疾患予防や、体と心の健康づくりの支援を行います。異学術分野間の連携、さらには産業界や自治体とともに共創拠点を形成し、医療技術・医療機器を含む新しい産業技術の開発と社会実装を行います。

4. 地域資源(歴史・芸術文化・自然等)の保全と活用

 山形大学は、歴史・芸術文化・自然など、豊かな地域資源がある山形県において、その資源を基礎に行ってきた教育研究活動を継続発展させるとともに、それら地域資源の保全と活用を推進するためのエビデンスを提供します。また、地域と連携しながら潜在的な地域資源を発見し、活用のための整備を実施するとともに、その資源を精錬し、学術成果として地域に還元します。県民や学生が教育・研究・振興・普及活動に利用しやすい地域拠点として、大学内の学術資源を整備し、広く活用できる環境を整えます。

5. 地域から地球規模までの環境保全促進

 山形大学は、人類が安心で幸福な社会生活を営むため、欠くことのできない豊かで健全な自然環境の利用と保全のバランスを保ちつつ、人類が持続的に発展していくための技術を開発し、社会システムを提案します。地域社会の人たちとともに、地域から地球規模を視野におき、過去から未来の地域環境の理解を深め、その保全に必要な技術・システム開発に関わる研究と幅広い層への教育を推進します。

 山形大学は、地域の自治体や企業等と共同して具体的な課題を抽出し、基本方針の実現に努めていきます。加えて、地域の現状及び将来動向の分析等を駆使して、自治体や地域の方々に「特色と活力のある地域創りに向けた構想」の提言を積極的に行っていきます。