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注目の研究農学

豊かな未来社会に向けた有用藻類の探索と創出

掲載日:2024.06.21

 

准教授 野村 俊尚(応用細胞生物学)

 藻類は、石油や石灰などの我々の文明に欠かすことの出来ない資源の由来となったとされる光合成生物です。近年、藻類は持続可能な社会の実現に向けた次世代バイオ燃料やバイオものづくりのためのキープレーヤーとなる存在として注目されています。実は、自然界には、我々が見出せていない藻類が多く残されているとされ、有用な形質を持った自然変異株や新種が発見される可能性が秘められています。本研究室では、国内有数の水田地帯である庄内平野や豊富な水源地を有する山形県を主な舞台に、有用藻類の探索と発見を目指しています。一方、ゲノム編集などの新しい技術を駆使して有用藻類を創出する試みも世界中で進められています。しかしながら、藻類は各々に特殊な細胞壁や殻などを持つことから、ゲノム改変技術の導入が難しいケースが多く、それらの研究は未だ開発途上の段階です。我々は、世界に先駆けてユーグレナ産業利用種のゲノム改変に成功してきた経験などを活かし、藻類を対象とした分子育種法の開発や有用形質の付与に、産学連携を通して取り組んでいます。

微細藻類(ユーグレナ)の液体培養の様子の画像
微細藻類(ユーグレナ)の液体培養の様子

好気条件で培養したユーグレナの顕微鏡像の画像
好気条件で培養したユーグレナの顕微鏡像

嫌気条件下で細胞内に油滴(緑色の蛍光色素で染色)を蓄積したユーグレナの画像
嫌気条件下で細胞内に油滴(緑色の蛍光色素で染色)を蓄積したユーグレナ

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