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注目の研究医歯薬学

腎がんに対する薬物治療にまつわる研究

掲載日:2021.12.01

講師 内藤 整(腎泌尿器外科学

 転移のある腎がん患者さんに対する治療は、ここ20年で格段に進歩しています。大きな分岐点は2000年代後半に登場した「分子標的薬」と、最近登場した「免疫チェックポイント阻害剤」の2つのタイプの治療薬剤の登場です。

 私たちは、転移を有する腎がん患者さんの情報を日本の多くの施設から集め、日本人の治療成績などを解析し、報告してきました。現在も他の施設と共同研究を行っており、免疫チェックポイント阻害剤を含めた薬剤の治療効果等を検討しています。

 さらに、腎がんの特徴や腎がんに対する薬物治療に抵抗を示す機序を明らかにし、治療選択の方法や薬物抵抗性を克服する治療法の開発にむけた研究を行っています。その一環として、メタボローム研究の専門家である国立がん研究センター・鶴岡連携研究拠点の牧野嶋秀樹先生のグループやノーベル賞を受賞された本庶佑先生のグループと共同研究を行っています。

 これらの研究により、腎がん患者さんに、より良い治療を提供できることを目指しています。

腎がん部と正常部の代謝産物の比較
 赤:腎がん部で量が多い代謝産物
 青:正常部で量が多い代謝産物の画像
腎がん部と正常部の代謝産物の比較
 赤:腎がん部で量が多い代謝産物
 青:正常部で量が多い代謝産物

悪性度による代謝産物の比較
 赤:高悪性度で量が多い代謝産物
 青:低悪性度で量が多い代謝産物の画像
悪性度による代謝産物の比較
 赤:高悪性度で量が多い代謝産物
 青:低悪性度で量が多い代謝産物

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