ホーム > 研究 > 注目の研究 > 医歯薬学 > 重粒子線狙い撃ち精度の向上を目指して

注目の研究医歯薬学

重粒子線狙い撃ち精度の向上を目指して

掲載日:2023.04.11

教授 岩井 岳夫

  医学部東日本重粒子センターでは、2021年2月から重粒子線治療を施行しています。重粒子線治療は現行の照射方法でも優れた治療成績が得られていますが、腫瘍を含む標的に対する狙い撃ちの精度をもっと向上させることができれば、さらなる治療成績の向上や、治療できる症例の増大が期待できます。

 現状の課題は、①照射前および照射中に標的の位置がモニタできていないこと ②実際に投与された線量分布が十分検証できていないこと の2つに大別されます。大学院医学系研究科先進的医科学専攻重粒子線医学講座では、①については、MRIやCT技術を用いた位置決め手法の研究を工学部やメーカーと共同で進めています。②については、最新の放射線計測技術応用を目指した理学部・東北大学との共同研究や、韓国延世大学と共同でビーム照射記録から線量分布を検証する手法開発を実施しています。この①②を一体として進めることで、究極の重粒子線治療の実現を目指します。

延世大学とのZoomミーティングの様子の画像
延世大学とのZoomミーティングの様子

MRI画像(左)から深層学習で描出した炭素線阻止能比分布(中)と、実際の阻止能比分布(右)。深層学習により、良好な合成画像が得られている。の画像
MRI画像(左)から深層学習で描出した炭素線阻止能比分布(中)と、実際の阻止能比分布(右)。深層学習により、良好な合成画像が得られている。

 関連リンク

  • シェア
  • 送る

注目の研究[医歯薬学]一覧へ