ホーム > 研究 > 注目の研究 > 複合領域 > 地域復興とカリキュラム改革

注目の研究複合領域

地域復興とカリキュラム改革

掲載日:2024.07.22

 講師 吉田 尚史(教育実践研究科 教育経営学)

 私たちは災害が繰り返される社会の中で生きています。災害による社会や人間の被害は、社会に潜在する脆弱性が不意の自然現象で露呈することで発生します。
 これまでの学校教育は、防災教育として、発災時に命を守る行動ができる主体性の育成を目指してきました。しかし、次世代の社会を形成する学校教育は、それだけで十分と言えるでしょうか。私は、発災時に命を守る行動ができる主体性の育成はもとより、災害によって表出した地域課題と向き合い、社会や人間の在り方を問い直すことができる子どもの育成が不可欠だと考えています。
 以上の問題意識をもとに、東日本大震災後に全町村避難を余儀なくされた福島県双葉郡の学校教育を調査対象にしています。災害によって地域に変化が生じる中で、教育委員会や学校は、いかに教育を復興していく必要があるのでしょうか。被災地公立学校が被災した地域と向き合いながら、新たなカリキュラムを生み出す条件を考え続けています。

請戸漁港の出初式(2020年1月1日福島県浪江町にて撮影)の画像
請戸漁港の出初式(2020年1月1日福島県浪江町にて撮影)

解体前の浪江中学校のとある教室(2020年7月25日「学校の歴史残し」にて撮影)の画像
解体前の浪江中学校のとある教室(2020年7月25日「学校の歴史残し」にて撮影)

会津若松市に全町避難した大熊町の公立学校の玄関(2021年4月30日撮影)の画像
会津若松市に全町避難した大熊町の公立学校の玄関(2021年4月30日撮影)

 関連リンク

  • シェア
  • 送る

注目の研究[複合領域]一覧へ