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注目の研究複合領域

学校の内側からの改革と教師の学びのネットワークづくり

掲載日:2018.01.05

准教授 森田智幸(教育史・カリキュラム開発)

近代教育の歴史を紐解いてみると、学校は不断の改革を迫られ続けてきましたが、学校、教室の内側のイノベーションへの関心が薄く、外側からの様々な供給が過多となる状況が続いてきました。大学のゼミに参加する高校生は、「30年前に既に明らかになっていた学びの理論は学び手として強く納得するものであるにもかかわらず、なぜ私たちの授業には生かされていないのか」と率直な疑問をもっています。

私の研究の中心は、こうした問いに答えるべく、学校改革の理論(「学びの共同体」)と学習科学の理論を実践の場において総合し、学校内で教師同士学び合う関係をつくるとともに、学校間の改革ネットワークをつくることです。その過程で起こる子どもと教師の学びの実際を分析し、システムの構築と検証をサイクルとした研究を展開しています。山形県では特に最上地区を中心として週3回授業研究会に参加する日々を過ごしています。

最上地区の展開は、東アジアの改革ネットワークともつながり始めています。2016年10月には北京師範大学の客員研究員に任命され、北京市の小中学校の授業研究会に参加し学校改革を協同的に推進しています。また、韓国や台湾の授業研究会には最上地区の管理職や教師も参加しました。教師の専門職共同体の地域的かつ国際的な構築を目指し、今後も研究を続けていきます。

授業の一コマの画像
授業の一コマ

台北秀山小学校の授業研究会にての画像
台北秀山小学校の授業研究会にて

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