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注目の研究工学

メカノケミカル法による機能性ナノ粒子の創成

掲載日:2023.12.01

教授 木俣 光正(化学工学 / 粉粒体工学)

  山形大学木俣研究室では,化学反応を利用したビルドアップ法と,粉砕操作によるブレイクダウン法の2種類の方法で機能性微粒子を合成しています。ここではブレイクダウン法の研究について紹介します。

  固体を粉砕すると壊れて小さくなりますが,その破断面には分子の結合が切れることでイオンやラジカルが多数発生し,内部には格子欠陥が生じます。ここにモノマーが存在すれば破断面のイオンやラジカルと反応して表面にポリマーが形成され,また,反応性の物質が含まれていれば化学反応が生じることになります。このように,粉砕という機械的なエネルギーを加えて化学的な変化を生じさせる現象は「メカノケミカル現象」と呼ばれています。本研究室では,粉砕によりナノ粒子化とポリマーコーティングを同時に行うことや,酸化物を還元させてシリコンナノ粒子を生成しています。これらは,粉砕操作のみで反応が進行するため,環境にも優しく省エネルギーの科学技術です。

メカノケミカル反応の画像
メカノケミカル反応

ポリマーコーティングの画像
ポリマーコーティング

シリコンナノ粒子の生成の画像
シリコンナノ粒子の生成

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