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掲載日:2023.10.23
山形大学川井研究室では、光を照射すると周囲の有害物質を分解できる「光触媒」の代表物質である二酸化チタンの製造プロセスにおいて、チタンの原料溶液に安価な無機電解質を添加するだけで、得られる二酸化チタンに高い光触媒活性のみならず高い吸着性能をも付与できることを見出しました。この製造プロセスを適用すれば、たとえば空気清浄機用のフィルター等に適用することが可能となります。実際に均一な二酸化チタンコートフィルターが試作できており、液体中および気体中の有害物質に対する高い吸着能、光照射による分解能、さらには繰り返しの使用耐性を示すことが確認されています。また、市販の高性能光触媒と比べ、分解性能の指標となる活性酸素種の発生量が最大で約2倍となることも確認されました。本成果は、複数のSDGsに関与する環境保全分野での利活用が期待され、水質浄化材や消臭材としての応用展開が加速すると期待されます。