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カントの倫理思想の研究

掲載日:2019.10.11

准教授 松本大理(哲学)

 イマヌエル・カント(1724-1804)の倫理思想を主な研究対象としています。カントの思想は西洋倫理学の分野では「義務論」と呼ばれる一領域を構成しており、現在でも有力な学説として研究されています。私が現在進めている考察は、カント哲学を特に「個」という側面から捉えなおすことです。一般にはカントは啓蒙思想の代表者と見なされているとおり、理性の普遍性や必然性を強調している哲学者ですが、「個」に着目した場合は、これらと対立する概念に着目していくことになります。例えば特殊性や単独性、偶然性、具体性といった概念について考察することになります。こうした研究は、カント哲学に内在した仕方では、それほど積極的に展開されてこなかったため、多くの新しい発見にも結びついています。この作業をとおして、現代社会の諸問題を理解しなおすことを目指しています。

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