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注目の研究総合人文社会

未来のヘルスケアと人文社会科学

掲載日:2023.03.22

講師 岡庭 英重(健康経済学・労働経済学

 ウェアラブルデバイスやスマートフォンアプリなどを利用して、人々の健康情報を記録し、健康増進に役立てることが増えています。これまで人間が行ってきた高度な職務の一部をAIに代替させることが多くの分野で期待されており、医療・保健分野においても優れた新しい技術を積極的に社会実装しようとする取組が日々試みられています。
 ここで私たちが直面するのは、優れた新しい技術が開発されて、それを使い続ければ健康になると理屈では分かっていても、人間はすぐに行動を変えたり、望ましい行動を習慣化させたりすることが難しいという問題です。開発された技術を効果的に活用してもらうためには、どのような時に人間は行動を変えるのか、どのような働きかけが人々の自律的な行動を促すのかといった、人間の行動変容に関する知見を応用していく必要があります。私たちの研究では、今後AIを中心とした健康介入システムが普及していく社会を前提として、人文社会科学の視点から、AIを活用した健康介入システムの効果を検証しています。様々な介入実験を通して、開発された技術の有効性を客観的に検証し、その効果をより高めるための条件を明らかにすることを目指しています。

実験では、食事の写真を撮るだけで栄養素やカロリーを計算しアドバイスが提供されるアプリを活用しています。の画像
実験では、食事の写真を撮るだけで栄養素やカロリーを計算しアドバイスが提供されるアプリを活用しています。

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