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まちの「記憶」をアーカイブする

掲載日:2023.07.03

准教授 小幡圭祐(日本近現代史)

 山形大学の位置する山形市は、景気の低迷やコロナ禍などを背景に、店舗の閉店や再開発でまちの様子は刻一刻と変化している。それゆえ、現状を座視していたのでは、景観や人々の思いなど、未来に残すべきかけがえのない地域の「記憶」は失われてしまう。そこで2022年、筆者が学芸研究員をつとめる山形大学附属博物館において地域の「記憶」を積極的に収集し、それをデジタルアーカイブで公開するプロジェクト「地域の記憶「共創」アーカイブ〜まちと人の未来のために〜」を立ち上げた。

 具体的な活動としては、筆者の担当する基盤共通教育科目「まちの記憶をアーカイブする」の履修学生や、筆者が主担当をつとめる人文社会科学部の学生有志を中心に「まちの記憶を残し隊」を組織し、まちの景観やそこに生きる人々の証言などの「記憶」を収集するとともに、七日町商店街(山形まちづくり株式会社)と協力してその成果を発信する「ななはく!」というイベントを年2回開催している(https://cherry.yum-archives.net/nanahaku/)。「まちの記憶を残し隊」は2023年に学生サークルに発展した。

 大学博物館が地域の「記憶」を恒常的に収集するという珍しい試みは、デジタルアーカイブ学会第7回研究大会での研究発表がベスト発表に選定されるなど、学界でも注目を集めている。

「まちの記憶を残し隊」による撮影風景。の画像
「まちの記憶を残し隊」による撮影風景。

「まちの記憶を残し隊」によるインタビュー風景。の画像
「まちの記憶を残し隊」によるインタビュー風景。

「ななはく!」での参加型展示。「まちの記憶を残し隊」が作成した展示に、参加者が思い思いに思い出やエピソードを書いた付箋を貼り付け、まるごと「記憶」としてアーカイブする。の画像
「ななはく!」での参加型展示。「まちの記憶を残し隊」が作成した展示に、参加者が思い思いに思い出やエピソードを書いた付箋を貼り付け、まるごと「記憶」としてアーカイブする。

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