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基盤共通教育

"本音ばかりの文学"を調べる

准教授
日本学(近現代文学、映画、演劇)・比較文化

ラインホルト・グリンダ

日本学を研究

日本近現代文学と日本映画史という2つの大きなテーマのもとで、日本学の研究を進めています。どちらの内容も講義の題材としても扱っており、山形大学の短期留学生に向けて開講している日本文化論の授業や、基盤共通教育の教養科目「映画でみる昭和の生活」など、担当している各授業で紹介しています。

進行中の研究プロジェクト

平成29年度現在では、「日本文学の中の自伝―自伝の中の日本文学、明治から昭和まで」という仮題で、文学史に関連する自伝的記録について調査する研究プロジェクトに取り組んでいます。この分野に関しては総括的な研究がほとんど存在しておらず、自伝を日本文学史の研究資料として、広く開拓していくことを目的としています。

  • 【特徴①】
    文学者(小説家、劇作家、詩歌人、俳人等)や出版界の代表者(批評家やジャーナリスト、編集者、出版人)以外にも着目し、演劇、映画、美術、音楽に関する自伝的記録も幅広く研究の対象としています。
  • 【特徴②】
    翻訳文学は明治以降の日本文化の中で独特な地位を占め、日本文学の一分野とみなされている背景を踏まえ、翻訳家の自伝も研究範囲に入れています。
  • 【特徴③】
    長編自伝のほか、随筆集などに収録された短い関連記録も対象とします。

研究の進め方

大正時代から現在までに出版された関係文献について調査し、データを目録にまとめます。実際にその図書を収集した後、分野別(編集者、英文学者、小説家、演出家など)に整理して、文学史がその中にどのように現れるか調査していきます。目録は現時点ですでに100ページを越えており、資料収集は順調に進んでいます。現在、日本の独文学者に関する文献を集中的に調査しているところです。