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食は、世代や文化を超えて人々と繋がります

准教授 考古学

白石 哲也(しろいし てつや)

日本の食文化のルーツを探る

今、弥生時代の米と魚食の文化についての研究をしています。日本列島は周囲を海に囲まれており、縄文時代から魚貝を食べてきました。現代でも、米と魚が日本食の基本形として捉えられています。その始まりは、おそらく米を食べ始めるようになった弥生時代です。でも、実は米を食べていたこと以外は、あまりわかっていません。そこで、魚食を通じて米を中心とした日本の食文化の起源について探っているところです。

「魚醤」から広がる研究の醍醐味

また、その一貫で、魚醬についての復元実験をしています。実は、ローマ時代のガルム(魚醬)の復元実験をしている英国の考古学者と一緒に研究をしています。研究している時代や地域は、全く違うのですが、「魚醬」を通じて繋がり、日々楽しい議論をすることが出来ています。

考古学の魅力を伝えたい

最後に、考古学というと、よく「浪漫があるね」ということを言われます。しかし、実際には遺跡や遺物から一つひとつの事実を丹念に積み上げていくことが大切です。地味で忍耐強さが必要な学問です。それでも世界で自分しか知らない歴史を明らかにしていくことは、とてもわくわくします。そんな楽しさを皆さんに伝えていきたいです。