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工学部

精密高分子成形加工による新たなモノづくり研究

教授
高分子成形加工・高分子工学・高分子構造物性

伊藤 浩志 (いとう ひろし)

トップダウンおよびボトムアップアプローチによる新たな超精密モノづくり

我々はこれまで主に高分子・繊維材料の成形加工について研究を行ってきました。これら材料の成形加工は非常に複雑な加工プロセスで、溶融および固体材料特性、高次構造解析なども理解する必要があり、その研究対象は幅広くなっています。成形加工という「モノづくり」のためには、使用する材料の様々な特性、最適な加工法、要求機能を実現する形状や物性などの評価、物性を決定する内部および高次構造解析などについての知識が必要不可欠です。このため、各ステージの基礎知識、総合的に判断できる理解力が求められ、こういった幅広い知識が新たな「モノづくり」を生み出す創造性にもつながると信じています。

プラスチックの可能性~高付加価値材料・基盤部材の創出を目指して

研究室では、大きく分けて特に以下の3つの領域を研究しています。1つ目は、ホットエンボスもしくはロール・ツー・ロール(RtR)ナノインプリントによる微細構造形成に関するもの、2つ目は、プラスチック表面精密加工もしくは精密射出成形による微細転写と表面機能制御に関するもの、3つ目は、新規加工プロセスによる高分子ブレンド・アロイ化および複合材料の機能化に関するものです。新たなポリマーブレンドの各種機械特性も詳細に調べており、自動車部材や新たな機能部材への適用を模索しています。

もの(人)づくりとモノづくりによる地域貢献

繊維強化複合材料の基礎研究としては、炭素繊維もしくはガラス繊維強化複合材料の基礎物性、さらに熱可塑性樹脂をマトリクスに用いた繊維強化材料の作製と評価を系統的に行っています。これらの研究成果を通じて、新たな高分子マルチマテリアルの創成を目指しています。