本学の特徴的なインターンシップ
低学年インターンシップの取り組み
★文部科学省 第1回 大学等におけるインターンシップ表彰「最優秀賞(文部科学大臣表彰)」受賞★
山形大学では、中小企業団体(山形県中小企業家同友会)と連携し、全学部1年生を対象とし、受入先を県内中小企業に限定した低学年インターンシップ(初年次インターンシップ)を基盤共通教育の授業(選択必修科目)のなかで取り組んでいます。
本インターンシップは、文部科学省が主催する第1回「大学等におけるインターンシップ表彰」にて文部科学大臣表彰「最優秀賞」(全国1位)を受賞しました。
現在、本インターンシップをさらに発展させ、参加する学生と受入先のインターンシップ担当社員の皆様とが共に学び育ち合う「共育型インターンシップ」として、他県の同友会においても取り組まれています。
<「大学等におけるインターンシップ表彰」審査委員会の評価ポイント>
選考理由として、「大学等におけるインターンシップ表彰」審査委員会による評価ポイントは下記の3点になります。
①地域でのインターンシップの推進に向け、学生・企業が参加・受入れしやすくすることを目指し、積極的な意味での短期間のプログラムとするなど、インターンシップ実施に係る負担感を軽減し、普及していくための工夫がなされている。さらに、県内中小企業における産学協働教育に対する意識改革にもつながっている点は高く評価できる。一方で、受講者数の一層の増加や、次年次以降のインターンシップの本格実施に向けた展望をより明確にすることが期待される。
②ターゲットを地場中小企業に絞り、「インターンシップ・プログラム」の基本フォーマットを山形県中小企業家同友会と協働して作成するなど、効果的な取組となるよう工夫を行っている。
③受講者の追跡調査を実施し、キャリア意識や学修意欲、将来の職業選択等のプロセスと決定に関わる要因の把握にも努めているとともに、教職協働による学生向けの「インターンシップマニュアル」の策定や、学習管理システムの活用により、効果的・効率的なインターンシップの運用がなされている。
【キーワード】
●低学年(初年次):1年生の選択必修授業として開講し、早期の就業体験を通じてキャリア意識を高める取り組みである点
●地域連携:地域の中小企業団体と連携し、中小企業の理解促進につなげる取り組みである点
●モニタリング:参加学生の教育効果を検証し、併せて4年間の追跡調査を実施している点
【本インターンシップの概要とプログラム内容およびアンケート調査結果】
授業名:フィールドワーク 山形で働く魅力(プレインターンシップ) (山形から考える)
シラバスはこちらから
本インターンシップの取り組み内容や教育効果の検証について、下記論文にて紹介しております。
- 松坂暢浩・山本美奈子(2019)「中小企業インターンシップの教育的効果の検討-低学年次を対象としたプログラムに着目して-」,『キャリアデザイン研究(日本キャリアデザイン学会)』15, pp17-29.
- 松坂暢浩・山本美奈子・小野浩幸・野田博行(2019)「中小企業団体と大学の産学連携インターンシップ」,『産学連携学(産学連携学会)』15(2) ,pp55-63.
- 松坂暢浩・山本美奈子(2020)「低学年を対象とした教育的効果の高いインターンシップの取組み -大学と中小企業団体による産学連携教育の事例を基に-」『山形大学高等教育研究年報(山形大学高等教育研究企画センター紀要)』143,pp24-30.
- 松坂暢浩・山本美奈子(2021)「産学連携による共育型インターンシップの取り組み ー中小企業の事例からみたインターンシップ受入れの意義ー」『企業環境研究年報(中小企業家同友会全国協議会 企業県境研究センター)』25,pp149-163.
【インターンシップの普及への取り組み】
インターンシップの普及に向けて、本学と山形県中小企業家同友会とのインターンシップ・プログラムの紹介を全国で行っています。
《 講演実績 》
- 2019年1月10日 平成30年度COC+シンポジウムにて、山形県中小企業家同友会社員共育委員会委員長が報告
- 2019年1月29日 独立行政法人日本学生支援機構主催の平成30年度インターンシップ専門人材セミナー~基礎編~にて、松坂准教授がパネリストとして参加
- 2019年1月30日 中小企業家同友会全国協議会主催のイベントにて、山形県中小企業家同友会共同求人委員会委員長、 社員共育委員会委員長、松坂准教授が講演
- 2019年2月26日 東北インターンシップ推進コミュニティ(東北地方の各大学連携組織)主催の研修会にて、 松坂准教授が講演
- 2019年3月8日 福島大学COC+主催の公開シンポジウムにて、松坂准教授が講演
- 2019年4月23日 米沢商工会議所主催のインターンシップ導入企業向けセミナーにて、松坂准教授が講演
- 2019年5月22日 長岡技術科学大学実務訓練委員会主催の第40回実務訓練シンポジウムにて、松坂准教授が講演
- 2019年6月7日 鹿児島県中小企業同友会求人・共育委員会鹿児島中央北支部主催のイベントにて、松坂准教授が講演
- 2019年6月28日 北海道中小企業同友会共同求人委員会主催のイベントにて、山形県中小企業家同友会共同求人委員会委員長と松坂准教授が講演
- 2019年7月12日 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)・一般社団法人 産学協働人材育成コンソーシアム(CIAC)主催のフォーラムにて、松坂准教授がモデレーターを担当
- 2019年9月1日 日本インターンシップ学会第20回大会(@近畿大学)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授が研究発表
- 2019年10月26日 日本キャリアデザイン学会関西支部第9回研究大会(@神戸学院大学)にて、松坂准教授が事例発表
- 2019年11月12日 滋賀県中小企業同友会共育・求人委員会主催のオープン例会(@滋賀)にて、松坂准教授が講演
- 2019年11月29日 秋田大学理工学研究科主催のFD研修会(@秋田)にて、松坂准教授が講演
- 2019年12月14日 日本インターンシップ学会東日本支部第2回支部研究会(@山形大学)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授が研究発表
- 2020年2月12日 弘前大学COC+主催の令和元年度COC+シンポジウム(@青森)にて、松坂准教授が講演
- 2020年9月11日 秋田大学教育文化学部主催の地域連携懇談会フォーラムにて、山形県中小企業家同友会共同求人委員会委員と松坂准教授が講演(Zoomでの講演)
- 2020年10月20日 青森市産官学連携プラットフォーム主催のセミナー(@青森)にて、松坂准教授が講演
- 2021年2月16日 新潟工科大学 新潟工科大学主催の産学連携教育シンポジウム(@新潟)にて、松坂准教授が講演
- 2021年3月29日 香川県中小企業家同友会主催の勉強会(@Zoom)にて、松坂准教授が講演
- 2021年9月18日 日本インターンシップ学会第22回大会(@Zoom)の自由研究発表にて、山本美奈子准教授・松坂准教授が研究発表
- 2022年8月28日 日本インターンシップ学会第23回大会(@久留米大学)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授が研究発表
- 2022年11月13日 イノベーション教育学会第10回年次大会(@山形大学)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授・藤原宏司教授が事例発表
- 2022年12月11日 人材育成学会第20回年次大会(@Zoom)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授・藤原宏司教授が研究発表
- 2023年9月3日 日本キャリデザイン学会第19回大会(@九州産業大学)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授・藤原宏司教授が研究発表
- 2023年9月17日 日本インターンシップ学会第24回大会(@大手門学院大学)の自由研究発表にて、松坂准教授・山本美奈子准教授・藤原宏司教授が研究発表
※現在も、様々な中小企業団体や自治体、大学等から講演依頼をいただいています。
【参考情報(関連リンクなど)】
①インターンシップに関する届出や表彰の各制度の詳細については、文部科学省ホームページをご覧ください。
●大学等におけるインターンシップ制度の公表について(文部科学省)
●大学等におけるインターンシップ表彰の申請について(文部科学省)
②文部科学省や独立行政法人日本学生支援機構のホームページに、本インターンシップが事例として掲載されていますのでご覧ください。
●文部科学省 インターンシップ好事例集 ―教育効果を高める工夫17選―
●独立行政法人日本学生支援機構 地域連携型インターンシップの実施事例
③本インターンシップが特色あるインターンシップの取り組みとして下記の書籍に紹介されています。
●日本インターンシップ学会東日本支部 (監修)折戸 晴雄・根木 良友・山口 圭介 (編)(2017)『インターンシップ実践ガイド 大学と企業の連携』玉川大学出版部
●古閑 博美・牛山 佳菜代(編著)(2023)『最新インターンシップ ニューノーマル時代のキャリア形成』学文社
④本取組を踏まえた研究内容が、日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) に採択されました。
●学生と社員が「共に学び、育ち合う」共育型インターンシップのプログラム開発(課題番号 22K02677)
⑤連携する山形県中小企業家同友会については、下記のサイトをご覧ください。
●山形県中小企業家同友会