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注目の研究複合領域

風洞実験・3D模型を駆使した火山岩塊の飛翔メカニズムの研究

掲載日:2019.09.21

准教授 常松 佳恵(地球科学/理学部担当)
教授 瀬尾 和哉(熱流体力学/理学部担当)
准教授 川上 勝(生物物理学/大学院理工学研究科担当)

火山で爆発的な噴火が起こる際はサッカーボールよりも大きな岩塊が放出されます。このような岩塊はニュースなどでは「噴石」と呼ばれていますが、2014年の御嶽山の噴火では高速で落下した火山岩塊によって多くの人命が失われました。常松佳恵准教授は火山岩塊の飛翔軌道をシミュレーションする数値モデルを開発してきましたが、岩塊の空気力学的特徴ついては良くわかっていませんでした。

そこで、瀬尾和哉教授 (熱流体力学/理学部担当)と、川上勝准教授(生物物理学/大学院理工学研究科担当)の協力を得て、精度の高いハザードマップの作成を進めています。瀬尾教授には、蔵王山の1895年噴火で噴出した火山岩塊を用いてその空気抵抗などの測定を、また、火山岩塊の大きさの違いによる特徴の違いを調べるため、岩塊の3D模型の作成を川上准教授に依頼しました。風洞実験で得られた火山岩塊の空気力学的特徴を組み込むことで数値モデルは改良されます。この研究の目標は数値モデルを用いてシミュレーションを行い、精度の高いハザードマップを作成することであり、蔵王山を初めとする活火山の防災対策への活用が期待されます。

1895年に蔵王山から噴出した火山岩塊モデルの風洞試験

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1895年に蔵王山から噴出した火山岩塊モデルの風洞試験

二つのパーツを貼り合わせて作成された3D模型。中央には風洞実験用の支柱を通すために作られた直径10.2㎜の穴が開けられている。(川上勝准教授撮影)の画像
二つのパーツを貼り合わせて作成された3D模型。中央には風洞実験用の支柱を通すために作られた直径10.2㎜の穴が開けられている。(川上勝准教授撮影)

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