Pro-environmental behavior.

■環境関連研究

 山形大学では,前述の環境関連の学科等で環境保全や省エネルギー,環境教育,環境経済,環境行政,環境と医学の関わり等の,持続的発展が可能な社会構造の構築に資する数多くの研究を行っています。そのなかで科学研究費補助金に採択された研究課題や,一般紙や経済紙で新聞報道がなされたもの,民間等からの受託・共同研究等といった,外部の第三者から評価を受けている研究や一般の方にとってニュースバリューが高いと思われる研究について,以下に紹介します。

科学研究費補助金採択課題(環境関連)
(主研究機関が山形大学で,研究期間に2005年が含まれている課題のみ)

16750153 日野 哲男 山形大学 [2004-2005]
 
色素増感太陽電池の高性能対電極材料の開発フラーレン誘導体を活用したアプローチ
 
若手研究(B)  機能材料・デバイス 

15540445 丸山 俊明 山形大学 [2003-2005]
 
珪藻化石による北太平洋東西境界流海式の古海洋復元図の作成
 
基盤研究(C) 一般 層位・古生物学 

14360014 西澤 隆 山形大学 [2002-2005]
 
超高感度イメージング法による水の動態解析を利用した作物の生理障害発生機構の解明
 
基盤研究(B) 一般 園芸・造園学→園芸学・造園学 

17730012 戸部 真澄 山形大学 [2005-2006]
 
危険性の不確かな環境リスクを法的に制御するための制度枠組みの研究
 
若手研究(B)  公法学 

17657007 玉手 英利 山形大学 [2005-2006]
 
どちらの性が選ぶのか?夜間のニホンジカの繁殖行動におけるメスとオスの戦略
 
萌芽研究  生態・環境 

17510002 鈴木 利孝 山形大学 [2005-2006]
 
南極氷床コアが示す急激な気候変動における広域拡散エアロゾルの役割
 
基盤研究(C) 一般 環境動態解析 

16580271 上木 厚子 山形大学 [2004-2006]
 
水田土壌中のメタン生成系における嫌気性微生物群集構造とその機能の解析
 
基盤研究(C) 一般 環境農学 

16580113 野堀 嘉裕 山形大学 [2004-2006]
 
ブナ二次林の音場環境の解析
 
基盤研究(C) 一般 林学・森林工学 

16550133 木村 宏 山形大学 [2004-2006]
 
4-ヒドロキシアルカン酸含有共重合ポリエステルの生合成とその応用
 
基盤研究(C) 一般 環境関連化学 

16510003 佐藤 泰哲 山形大学 [2004-2006]
 
腐植食物網中のDOM(溶存有機物)の役割再評価
 
基盤研究(C) 一般 環境動態解析 

16510002 日野 修次 山形大学 [2004-2006]
 
流域での水質形成過程と酸性湖沼の自然回復との関連及び水質応答予測モデルの開発
 
基盤研究(C) 一般 環境動態解析

16380155 飯田 俊彰 山形大学 [2004-2006]
 
農業土木的因子が水田からの一酸化二窒素の発生に及ぼす影響に関する研究
 
基盤研究(B) 一般 農業土木学・農村計画学 

16255002 安田 弘法 山形大学 [2004-2006]
 
熱帯の土壌生物が植物・植食者・捕食者群集の多様性創出とその維持に及ぼす影響
 
基盤研究(A) 海外学術 生態・環境 

15205023 城戸 淳二 山形大学 [2003-2005]
 
化学ドーピングによる低電圧駆動有機EL素子の開発
 
基盤研究(A) 一般 機能材料・デバイス
 

15580296 石川 雅也 東京大学→山形大学 [2003-2005]
 
資源循環型流域水環境管理を目的とした農地土壌系の窒素流出メカニズムの解明
 
基盤研究(C) 一般 環境農学 

15560213 水戸部 和久 山形大学 [2003-2005]
 
自律移動型小規模除雪ロボットの開発
 
基盤研究(C) 一般 知能機械学・機械システム 

15520002 直江 清隆 山形大学 [2003-2005]
 
技術哲学の展開の可能性と実践的意義に関する研究
 
基盤研究(C) 一般 哲学・倫理学 

15360119 小沢田 正 山形大学 [2003-2005]
 
ピエゾマイクロ振動センサーを用いる生体細胞の環境ストレス検知・病変診断システム
 
基盤研究(B) 一般 機械力学・制御 


これまでの採択課題

新複合領域 > 環境学・資源保全学

■新聞報道等された研究成果(環境関連)
(平成17年4月1日〜平成18年3月31日)
酸性化進む蔵王の樹氷
産経新聞 (20060318)ほか
テレビ朝日テレメンタリー2005(20050530)ほか
 「スノーモンスター」と称され,世界的に有名な蔵王の樹氷で,大気汚染による酸性化が進行している。樹氷ができるアオモリトドマツなどの貴重な植生が失われる可能性。

蔵王の樹氷(理学部HPより)

省電力世界一の緑色有機EL
日本経済新聞 (20050909)ほか

発光する有機EL(城戸研究室HPより転載)
 世界で最も消費電力が少ない緑色発光の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の開発に成功。他の色を発光する素子と組み合わせて表示装置を作成すると,現在の液晶ディスプレイの半分程度の消費電力で済む。

バイオマスプラスチック 低コスト技術の確立
山形新聞 (20050819)
 農林水産省が04年度から3年間の予定で実施している「バイオマスプラスチック製造コスト低減に向けた技術開発事業」で山形大学と(株)シー・シー・ワイの共同研究事業が採択された。バイオプラスチックとはトウモロコシや食品廃棄物からつくられるプラスチックで,石油資源を使わず,また環境にも優しいという特徴があるが,現在の技術では生産コストの高いため普及が進まないという問題があったため,その生産のための低コスト化技術を研究している。

魚道に土砂排除機能 山形大と共同開発
河北新報 (20050611)
農学部 前川 勝朗
 堰提で仕切られている河川等に水路を設け,魚類の移動を可能とする「魚道」には,土砂の流入によって機能低下が生じたまま放置されている状況が多く見られる。人力による土砂の排除には多くの手間と危険性が伴うためであるが,このような状況を解決するため水エネルギーを利用して魚道内の土砂を安全かつ容易に排除し,魚道の機能を永続化するための土砂堆積防止設計技術を開発した。(株)庄内測量設計舎との共同研究により「建設やまがた県産技術活用支援事業」に採択。


■環境配慮に資する「民間からの受託研究・共同研究」
 山形大学で,自然環境に対する研究や,工業製品・農産物生産の効率化による環境負荷の低減に効果のある研究等を行っている研究者に対して,民間企業や国の機関,自治体等から受託された研究と共同で行っている研究を記載しました。

平成17年度受入分一覧(継続含む)

「三菱化学・山形大学共同研究米沢ブランチ」
 三菱化学株式会社では、「自動車用プラスチック材料」及び「非枯渇資源(植物由来資源」を研究開発の重点対象と位置付けており、山形大学が保有する高分子材料に関する優れた研究成果に着目して、包括的な共同研究を推進することにしており、山形大学東京サテライトがコーディネートの役割を果たしています。

■環境関連研究者一覧
専門分野検索(科研費分類コードに基づいて分類)

 新複合領域 > 環境学
 新複合領域 > 資源保全学
 数物系科学 > 地球惑星科学
 化学
 工学
 生物学
 農学


環境関連の社会貢献活動