Pro-environmental behavior.


■環境に配慮した取組
(平成17年4月1日〜平成18年3月31日)
山形大学の省エネ活動等

 山形大学では,平成16年度より,光熱水費と環境負荷の削減のため,省エネルギー活動を推進しています。具体的には,省エネのための全学体制の構築,目標の設定,キャンペーンの実施等により,平成17年度は,金額にして約3000万円の光熱水費削減効果を達成しました。
 エネルギー起源の二酸化炭素排出量削減効果としては,約1t-CO2の削減となっています。


2005省エネポスター

2005冬のキャンペーン(モデルは学長)
省エネ活動の結果
平成17年度目標:
前年度比10%削減
平成17年度結果:
前年度比4%削減
平成16年度結果:
前年度比6%削減
文部科学省より先進事例として紹介
 山形大学の省エネ活動が,文部科学省大臣官房文教施設企画部の発行する先進事例集「知の拠点―大学の戦略的マネジメント(国立大学等における施設マネジメントの取組と成果)」で紹介されました。
 これは全国の国立大学等における施設運営のコストマネジメントとに関する優良な事例を紹介するもので,全国11大学の取り組みが紹介されています。

知の拠点-大学の戦略的マネジメント
「山形大学省エネ支援事業」
 山形大学では,省エネ活動の一環として「山形大学省エネ支援事業」を平成17年度より実施しています。これは大学の予算は通常,大学全体の予算と,学部等の予算に分かれていることから,学部等が企画・実施する省エネ設備等の導入工事に対し,大学全体予算から補助金を交付する事業です。平成17年度は,照明人感センサーや,エアコン集中管理装置の導入等の6件の事業を実施し,年間で100万円程度の光熱水費削減が見込まれています。
 これは,上記の文部科学省による冊子にも先進的な取り組みとして紹介され,他大学からの問い合わせも多く寄せられています。

■ESCO(エスコ)事業の導入

 山形大学では,環境負荷の低減と光熱水費の削減を目的に,飯田キャンパス(医学部及び附属病院)においてESCO事業の導入を行います。平成17年度は,ESCO事業の提案公募を行い,平成18年3月に審査委員会により事業者を選定いたしました。ESCO事業の導入は,全国の国立大学法人で初の導入となるもので,東北地方の公的機関としては2例目となり,他大学や,地方自治体,マスコミからも多くの問い合わせが寄せられるなど,注目を集めています。

医学部附属病院
ESCO事業公募概要
 国立大学法人山形大学(以下「本学」という)は,平成16年4月1日より法人化され,運営費交付金として本学の運営費が国から交付されることになったが,国の財政事情を反映して,効率化係数による運営費交付金の減少など年々財政は厳しい状況に陥ってきている。また,本学飯田団地は,「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)に定める第1種エネルギー管理指定工場であり,エネルギー使用の合理化が求められている。さらに平成20年度しゅん功予定の附属病院棟増築工事が行われ,建物面積の増加による光熱水費の増加が予想されている。こうした現状を踏まえて,本学の光熱水費の効果的な削減を図り,加えて,本学理念の一つである「自然と人間の共生」に対する取組みの一つとして,省エネルギーを推進して環境負荷の低減を進めるため,省エネルギー改修において優れたノウハウを有するESCO(Energy Servise Company)事業者の提案を受けて施設の省エネルギー化を図りたい。
また,環境性に優れた天然ガスコージェネレーションシステムの導入を山形地域において本学がESCO事業により率先して実施することにより,地域に対する高いデモンストレーション効果を生み出すものと期待している。

■大学生協の取組
 山形大学生協では,廃棄物の回収・リサイクルに積極的に取り組んでいます。大学構内にリサイクルセンターを設置し,廃棄物の分別・リサイクルの促進を図っています。またお弁当等のテイクアウト用の容器にはリサイクル容器を使用することや,厨房廃油の試料化,学生の不要物品の「売ります・買いますコーナー」の設置など,リサイクル活動を中心に環境に対する取り組みを行っています。

リサイクルセンター

■ハイブリッド車の導入
 山形大学では,教職員の公用車として低燃費で環境負荷が少ないといわれているハイブリッド車を導入しています。平成17年度の年間走行距離は6,982kmで,二酸化炭素排出量の削減効果は0.55t-CO2でした。平成18年3月31日までの総走行距離は,38,958kmで,二酸化炭素排出量削減効果は3.09t-CO2となっています。(環境会計ガイドラインにより試算)
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ハイブリッド車

■環境コミュニケーション
 山形大学では,学内組織である「環境保全センター」を中心に,学内外への環境保全に関する情報発信と啓蒙活動を行ってきました。環境保全センターでは,「環境保全」という冊子を作成し,学内外へ配布しています。

「環境保全」
(内容は環境保全センターHPからご覧になれます。)

山形大学広報誌「みどり樹」
 山形大学広報誌「みどり樹」に,環境問題に関して「環境を考える」というテーマのシリーズがあります。またそれ以外の環境問題等に関する記事についても下記リンクから該当巻号のPDFファイルが御覧になれます

No.27 【特集】未来へつなごう,庄内砂丘海岸林

No.26 P.14 「自然と人間の共生」の実践:地域交流:飯豊教室の現在の活動状況
No.25 P.10 山大聖火:鶴岡市で環境問題に取り組む卒業生
No.24 P.07 「自然と人間の共生」の実践:農学部附属演習林
P.08 特集「研究室訪問」21世紀型農業が地球を救う。
No.21 P.08 教員クローズアップ:「白砂青松」-「海岸林」の多面的な機能とその再生をめざして
No.19 P.02 学長表彰:ワンダーフォーゲル部-愛する朝日連邦-清掃登山30年
P.10 教員クローズアップ:地域・環境とアート
No.11 P.05 シリーズ8:水に油,ニシンにたけのこ
No.10 P.05 シリーズ7:これからの環境教育に求められているもの
No.09 P.05 シリーズ6:最近出会った本、環境問題の複雑さを再認識
No.08 P.05 シリーズ5:防災地図と災害考古学の話
No.07 P.04 農学の窓:二十一世紀のみどり資源-その利用と保全
P.05 シリーズ4:美しい自然を未来へ残そう
No.06 P.05 シリーズ3:地球温暖化に伴う災害と熱帯病の発生について
No.05 P.05 シリーズ2:食卓から環境を考える
No.04 P.05 シリーズ1:「みずうみ」と「湖沼」のお話

「検証・ヒトが招いた地球の危機」
 山形大学地球環境研究会により1995年12月に「検証・ヒトが招いた地球の危機」と題した書籍が発刊されています。山形大学地球環境研究会とは,種々の学問の横断的な協力を目指し,山形大学に在籍する50名を超える教官により1990年に結成されました。
 本書の内容は,身近に迫る,地球環境汚染の最新レポートと題して,数多くの環境関連の研究成果がわかりやすく説明されています。

表紙


大学の社会的責任