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注目の研究農学

無限の可能性―微生物から天然物の探索―

掲載日:2019.12.01

教授 塩野 義人(発酵制御学)

山形大学農学部に赴任して以来、一貫して微生物の生産する生理活性物質を追いかけています。ざっと計算すると、100個以上の新規物質を学術論文に報告しました。多くは卒業生らの努力のたまものです。中には顕著な活性により、特許申請した物質もあります

一方、人工知能 (AI) や科学技術が進歩した時代に、なぜ微生物からと思われるかもしれません。実は、現在でも市場に出回る低分子医薬品の6割は天然物に由来しています。つまり、天然物の持つ特異な生理活性や化学構造が、今でも重要な役目を果たしている証です。残念なことに、コスト増により日本では微生物からの創薬研究は衰退しつつあります。

しかし、日本は北海道から沖縄まで南北に長く、気候も異なります。また、生息する植物にも多様性が見られます。きっと、われわれが知らない微生物がまだ眠っているはず。それに、日本にはみそやしょうゆ、酒などの伝統的な発酵技術があります。これからも創薬研究の一つとして、日本の地の利を生かし、豊富な資源に潜む微生物を活用しない手はないと思います。

クロコガネに寄生していたカビの生産する新規物質の画像
クロコガネに寄生していたカビの生産する新規物質

2種の異なる微生物を共培養したところの画像
2種の異なる微生物を共培養したところ

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