掲載日:2019.12.21
准教授 井上功一郎(スポーツバイオメカニクス)
スポーツの動作に対する指導は、指導者の感覚や経験に頼る部分が多くあります。しかしながら、「軸がブレている」や「フォームに力みがある」といった主観的な表現による指導は、誰もがその意味を共通して認識できるものではありません。ヒトの複雑な運動をテクノロジーの力を借りてデータ化し、数値として示すことで、指導に客観的な要素を加えることができます。レベルの高い選手のデータを精査すると、上手な人はどうしているのかが分かります。また、個々の選手のデータを評価すると、上手になるためにはどうすればよいのかが見えてきます。
現在の私の大きな関心は、サッカーにおいて正確にボールを蹴るための技術を明らかにすることです。この研究は、シューズとボールの衝突現象を詳細にデータ化することから始まります。研究の成果は、実際のスポーツの現場に活用されてこそ意味を持ちます。山形県サッカー協会と連携しながら、スポーツ科学を地域のスポーツシーンに広める活動も行っています。