掲載日:2023.03.01
准教授 水上 誠(有機エレクトロニクスイノベーションセンター)
塗布や印刷法により高密度なエレクトロニクスデバイスを作製することは一般的に難しいと言われています。私達は髪の毛の太さの1/20程度の微細な電極幅と絶縁膜、半導体(有機やCNT)を塗布や印刷で形成する高密度な有機デバイスの開発に挑戦しています。これらの有機デバイスは有機ELディスプレイや電子ペーパーの画素回路として用いることができます。(写真:解像度50ppiの有機トランジスタで駆動したフレキシブルカラー有機ディスプレイ)また、有機トランジスタを用いたインバーターやNAND等の論理回路を複数使用しデジタル回路を構成することもできます。
印刷は必要な部分だけに材料を形成する技術であり、従来の無機トランジスタ作製技術に比べ作製プロセス時間の短縮、材料や電力の低減が可能となります。こうした技術を開発することで低炭素化を推進し地球に優しい環境作りに貢献していきます。