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菅野洋輔 工学部 機械システム工学科 1年

派遣先:ガジャマダ大学 派遣期間:2020年2月19日~3月4日

・日本語教室での活動内容 

今回のインドネシアへの学生大使は4人しか参加していなかったため、個別指導というよりレベル別に集団指導している形になりました。まず、授業に参加してくれた学生さんに「ひらがな、カタカナは書けますか」と英語で聞き、ひらがなとカタカナが書けない学生は初級コース、書けるけど文章を日本語に翻訳することが出来ない、または日本語で書いてある文章を理解することができない学生を中級コースとし、それ以上のレベル、つまり文章を英訳することができる人を上級コースに振り分けました。日によりますが、毎日およそ30人の学生が来てくれたので、1人あたり10人位は相手をする形になり、とても大変でした。初級・中級・上級は毎日変わったので、それぞれどのように教えたかを以下に書いていきたいと思います。

まず初級ですが、前半60分でひらがなの発音と書き順を教え、ひとつひとつ書かせたり発音させたりしました。気付いたこととしては、「あ」や「ね」などの文字は1度は書かせないと覚えられない(=見るだけじゃ覚えられない)ということ、そしてインドネシア語やジャワ語には「り」や「る」に近い発音が存在せず、「dyi」「dyu」という発音になってしまうことです。このあたりのひらがなは重点的に書かせたり発音させたりすることで覚えさせました。

次に中級です。中級では、主に短い文章を様々な動詞や目的語を用いて翻訳させました。例えば、「I like apple」という文章を、Iは「私」という主語で、主語の後に使う助詞は「は」だよ、likeは「好きです」という動詞で、appleという目的語のあとに使うよ、などのように教えました。一通り教えたあとは、位置に使う助詞「に」、未来形や過去形、そして疑問形などを教えました。これらを全て理解出来た学生は、動詞の変化の仕方(五段活用)などを教えたり、実際に「走る」「起きる」などの動詞を使って文章を書かせたりしました。

最後に上級です。上級は、正直日本人と大差ないくらい日本語を話たり書いたりできるので、みなさんが苦手な漢字の成り立ちや部首、敬語などを教えました。また、別の日には日本の小説を読ませて、実際にどのくらい日本語の文章を読めるかを試して貰いました。また、実際に日本語を話してみたいという学生も来ていたので、「日本のどここ行ってみたいか」「実際に日本に行ったら何をしたいか」などのお題を提示して日本語で理由を話して貰ったりしました。

このように、日本語教室ではレベル別に様々な教え方をして、日本語を理解できるように様々な努力をしました。

・日本語活動以外での交流活動

 まず、毎週金曜日は日本の文化を教える日として、様々な日本文化を実際に体験してもらいました。例えば、日本のお菓子を食べてもらったり、お手玉をやってもらったりした他、折り紙を折ったり箸を使って豆を運ぶゲームなどをやって貰ったりしました。これらの日本文化の体験、特に箸を使ったゲームなどは予想以上に盛り上がったので、開催したこちらとしても嬉しかったです。

また、毎日の昼食時には、その日本語教室にいた生徒さんたちと昼食を取りました。授業中には聞けなかった、日本語を学び始めたきっかけなどの話を通して仲良くなりました。

そして、毎週の週末にはヘリさんなどのお世話係の人達に、観光名所に連れて行って貰いました。世界遺産として有名なボルブドゥールや、南半球の海などに行きました。初めて海外に行った僕としては全てが新鮮な光景でとても感動したのを覚えています。

このように、インドネシアへの学生大使は、授業以外でもとても充実したものになりました。

・参加目標への達成度と努力した内容

 私の今回のプログラムでの目標は、「将来海外で働く意思のある私にとっての第1歩であるので、実際に海外の雰囲気や暮らしを体験してみたい」というものでしたが、この目標は達成出来たように思われます。このプログラムは、普通のプログラムとは違って本当に現地そのままの暮らしを体験できるので、移動はバイクであったり、食事も現地の人々が利用するような食堂で食べたりしました。正直、便利で暮らしやすい日本という環境で育った身としては過ごしやすくはなかったのですが、「実際の現地のくらし」は十分に体験できたように思います。

 ・ プログラムに参加した感想

 まず、このプログラムが私にとって初めての海外体験でした。中学生の頃からずっと、1度は海外に行って体験したいと考えていたので、その目標が達成出来てとても満足です。2週間というとても短い期間でしたが、初体験の連続でたいへん充実した日々になりました。例えば、このプログラムの1番の特徴である「日本語教室」。教えること自体は非常に難しく、自分の英語力のなさを実感するばかりでしたが、それらを1回も休むことなくやり切った今、とても大きな自信に繋がっています。

自分自身の成長を実感できたことがこのプログラムで得た1番大きなことだとおもうので、プログラムに参加してよかったです。 

・今回の経験による今後の展望

 上記の通り、今回のインドネシア学生大使は、今後自分が留学するための第1歩として選んだものです。だから、このプログラムで得た成長に満足するのではなく、自分の英語力を鍛え上げるなどの更なる努力が必要となってきます。この学生大使以外にも、様々な留学プログラムに挑戦していきたいです。