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太田温大 工学部 情報・エレクトロニクス学科 3年

派遣大学:ガジャマダ大学 

派遣期間:2019年9月6日~9月20日 

<日本語教室での活動を通して>

日本語教室は平日の午前と午後に行われました。日本語の会話がスムーズにできる学生やひらがながまだわからない学生など、レベルがさまざまだったので上級、中級、初級の3つのグループに分かれ、別々に授業を行っていました。日本語教室の生徒さんは思ったよりも数が多く、日によっても違いますが十五~二十人くらいの生徒さんが毎日来ていました。ガジャマダ大学の学生のほかにも、近くの大学から来ていた方や、働いている方も数人いました。その中には日本に来たことがあるという方も多くいました。また、私がインドネシアに到着した時には自分を含め8人の日本語教室の先生がいました。日によって教えるクラスのレベルを変え、授業の前夜に同じクラスを担当する人同士、授業の話し合いをし、スライドを作成したり、ノートにまとめたりといった毎日でした。

初めての授業では、授業をどう進めていいのかもわからず、生徒さんに対してもうまく日本語の説明をすることもできず、とても納得のいく授業ができたとは言えない内容でした。それからは、私より先にインドネシアに来ていた学生大使の方に授業のことについて聞いたり、授業の進め方を見て学んだりし、徐々にスムーズに授業を進めることができるようになりました。しかし、授業を進めていくうえで大変だったことはたくさんありました。その中でも特に大変だったのは、同じクラスのレベルの生徒でもレベルの差が大きかったことです。そのため、さらに細かいグループに分けることで何とか授業を行うことができました。 

<交流活動について>

まず初めに感じたのは、私のイメージしていたイスラム教徒とは少し違ったということです。女性はみんなヒジャブという布を巻き、肌が見えないような服装をしていると思っていましたが、みんながみんなそのような服装をしているわけではありませんでした。また、断食やお祈りといった文化にも身近に触れることができました。お祈りの仕方を教えてもらい、実践している人もいました。土日には世界遺産や海などにも連れて行ってもらいました。昼食や夕食もいつも一緒に食べて、毎日がとても楽しかったことを覚えています。インドネシアの人は甘いものと辛いものが大好きなようで、お茶に大量の砂糖が入っていたり、サンバルというトウガラシのようなものを毎日のように食べ、おなかを壊したのもいい思い出です。一番つらかったのは、ドリアンを食べたことです。匂いが本当にすごくて食べるのがとても大変でした。大学間のコラボレーションパーティーも開催していただき、山形や日本のこととインドネシアのことを情報共有できました。私たちは、山形の桜のきれいな風景や山形大学の紹介をさせていただきました。ガジャマダ大学の生徒のプレゼンテーションはすごかったですし、ジョグジャカルタ伝統のダンスはとても魅力的なものでした。プレゼンテーションの実力差を身にしみて感じました。 

<参加目標の達成度>

掲げた目標は、自分なりの工夫で相手にわかりやすく日本語を伝えること、わからないことをあやふやにしない、そして何事にも挑戦してみるといったものがありました。授業では、日本に留学経験のあるガジャマダ大学生に、留学生のための日本語教材を貸してもらい、それを用いて授業を行ったり、参考にして必要なことをノートにまとめたりと工夫することができたのではないかと思います。私は日本語のわからないことが多かったり、漢字の書き順が苦手ですが、自信のないことはしっかり調べたり、学生大使の仲間に聞いて授業に臨んでいました。そして、初日から積極的に現地の学生と話すことはできたのですが、全員で行動することが多かったので、自分から現地の学生を誘って少人数で出かけたり、昼食を食べたりといった積極性もあれば、なおよかったのではないかと少し反省もありました。 

<今後の展望>

海外に何度か行ったことはあったのですが日本語を教える先生としていくというのは初めての経験でした。また、今回ほど現地の方と密に接する機会が多かったプログラムは今までになく、毎日夜まで話していたことをよく覚えています。海外の人から見た日本の印象も知れて、日本について少し興味を持ち始めました。これからは、自分の国である日本について、政治や国際問題、伝統などの知識を構築したいと考えています。そして、外国語でのコムにケーションがうまく取れなかった場面もあり、日本語教室で説明不足になってしまったこともあったので語学学習にもっと励もうと思っています。そして一番は、この出会いを忘れず、心の温かい人間になることです。現地の方々はチューターさんをはじめ、すごくフレンドリーで、私をすぐに迎え入れてくれました。授業が少し悩んでいるときも、生徒さんはいつも笑顔で話しかけてくれたりと、温かさをとても感じました。私は感謝を忘れず、彼らのように人を幸せにできるような人間になりたいと強く思います。

プランバナン観光の画像
プランバナン観光

夕食の後の様子の画像
夕食の後の様子