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村上さくら 人文社会科学部 人間文化コース 1年

派遣先大学:ガジャマダ大学 派遣期間:2019年8月21日~9月4日 

<日本語教室での活動内容>

 日本語教室では、1回90分の授業を1日2コマ行いました。月曜日から金曜日までは日本語についての授業を行い、金曜日は日本の文化紹介としてかるたや折り紙などを行いました。授業は、初級、中級、上級の3つに分けられており、生徒さんの日本語能力に応じて授業の内容も異なるものを用意しました。

 初級では、ひらがなやカタカナをはじめ、名詞や動詞などのボキャブラリーを増やすための授業を行いました。初級の学生さんたちとの対話は基本的に英語で行ったのですが、中にはインドネシア語しかわからない生徒さんもおり、授業を進めるうえで少し大変だった面もありました。しかし、現地で日本語の授業を開講している日本人の方や、山形大学やその他の大学の長期留学生の方々に助けてもらいながら最後までスムーズに授業を進めることができたと思います。私の拙い英語でも真剣に授業を受けてくれた生徒の皆さん、そして支えてくださった日本人の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

 次に、中級のクラスでは、主に作文の練習を行いました。中級になると、日本語での説明も理解することができ、簡単な漢字交じりの文章を読んだり書いたりできる人が多くいました。授業内容としては、「あまり~ない」や「ぜひ~したい、してほしい」などの文法を説明してから、その文法を使った例文を自分で作ってもらうというやり方が1番効果的だったように感じます。

 また上級では、中級と同様に作文の練習をしたのですが、短時間で内容の濃い文章が書けるという印象を受けました。時々、助詞の使い方に間違いがありましたが、自分で正しい文章に直せる人もいたので、日本語をよく勉強しているのが伝わってきました。

 3つのコースに共通して言えることは、ガジャマダ大学の学生さんはみんな積極的だということです。「日本語をもっと話せるようになりたい」、「日本人とコミュニケーションをはかりたい」という思いが強く伝わってきて、授業をしている側としてとても嬉しかったです。 

<日本語教室以外での交流活動>

 週末は授業がなかったので、バイクやタクシーに乗せてもらい、いろいろなところに連れて行ってもらいました。ボロブドゥールや海、クラトンなどの生まれて初めて見る美しい景色や、珍しい建物にいつも感動させられました。私が1番思い出に残っているのは、candi ljoという高い丘の上から見たジョグジャカルタの景色です。

 食事に関しては、いつでも現地の学生と一緒に食べました。インドネシアの料理は、本当にどれもおいしくて、日本にはないような複雑で刺激的な味がしました。料理の内容としては、川魚や肉、米を使ったものがメインで、揚げ物が多いように感じました。飲み物ではフルーツジュースが特に美味しかったです。グアバやシルサック、ナンカなどの珍しい果物のジュースを1杯100円以下で飲むことができたのは驚きでした。

 また平日の夕方には、日本語教室の生徒さんが私たちを公園に連れて行ってくれたり、ドリアンのアイスを食べに連れて行ってくれたりしました。夜には、みんなでトランプをしたり、音楽を聴いたりしたのですが、それらはどれも私にとって大切な思い出です。 

<参加目標の達成度と努力した内容>

 私の今回の学生大使での目標は、日常会話レベルでの自己表現を英語で行うということと、海外の同年代の学生と交流することで、自分の視野や見解を広げるということでした。

 1つ目の目標の達成度は75%ほどです。なぜなら、日本語を話せない現地の学生さんに対しては、英語でのコミュニケーションを試みることができたのですが、日本語を話せる学生さんに対しては、つい日本語で話しかけてしまったからです。次またインドネシアの友達に会った時には、英語でも話しかけられるようにもっと英語の勉強を頑張りたいと思いました。

 2つ目の目標については、十分に達成することができたと思います。肌の色や人種は違っても、同年代の若者として考えていることや興味のあることは同じでしたし、多くの喜びや楽しみを共有することができました。日本にいたままでは知ることができなかったようなイスラム教のことやインドネシア人の優しさについて知ることができたのも、今回の大きな収穫でした。

<プログラムに参加した感想>

 学生大使としてインドネシアを訪れてみて、日本のような先進国に住んでいる私たちは知らず知らずのうちにインドネシアのような発展途上国に対して偏見を抱いているということに気づきました。確かに、清潔感に関しては日本と差がみられる場面もありましたが、人々の心は豊かで、学ぶことに関して貪欲な若者たちもたくさんいました。インドネシアは、これから発展するということを強く感じさせてくれるようなエネルギーにあふれた国でした。

 また私は、今回の学生大使の派遣を通して多くの人の優しさに触れることができました。中でも、常に私たちと共に行動し、私たちの安全や楽しみを1番に考えてくださった現地のチューターの方々には感謝してもしきれません。このような機会を与えられ、たくさんの人々に支えてもらったことに感謝し、インドネシアでのたくさんの出会いを大切にしていきたいと思いました。 

<今回の経験による今後の展望>

今後は語学の勉強に努めたいと思います。英語はもちろんのこと、第二外国語として現在学んでいるドイツ語、そしてインドネシア語も勉強してみたいと思いました。なぜなら、今回の学生大使の経験を通して、人と人をつなぐ言葉の重要性を改めて感じたからです。言葉を交わすことができれば、それだけ強い友情を築くこともできます。今回私が築いた友情を保ちながら、そしてさらに新しい出会いにつなげていくためにも語学の勉強に励みたいと思います。

日本語教室の様子の画像
日本語教室の様子

現地のスーパーの様子の画像
現地のスーパーの様子