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櫻井実結 人文社会科学部 人間文化コース 2年 

派遣先大学:ガジャマダ大学

派遣期間:9月4日〜9月23日 

①     日本語教室での活動内容

 日本語教室は平日の10:00~11:30、13:30~15:00に行われた。月曜日から木曜日は通常の授業を、金曜日は日本の文化紹介をした。参加者のレベルごとに初級、中級、上級の3つに分かれて授業をした。

 初級では、平仮名や片仮名、動物や体の部位などの単語、簡単な文法などを教えた。参加者は主に日本語の学習を始めたばかりの方々であり、内容は全て英語で伝える必要があった。ホワイトボードに書いた単語や文を皆で読み上げて発音練習したり、教えた単語や文法を用いて文を書いてもらったりした。

 中級では、漢字や構文、文法などを教えた。主に日本語で話し、時々英語を交えながら授業をした。漢字の書き順や助詞の使い分けなど、咄嗟に正確に答えることが難しい質問をされることが多かった。

 上級では慣用句や構文を教え、会話や作文をしてもらった。参加者は非常によく日本語を話せる方々で、雑談を交えつつ日本語で授業を行った。

 文化紹介では、一緒に折り紙やかるたをしたり、俳句や和楽器の紹介などを行った。日本の折り紙を作り終えると、インドネシアの折り紙を折って見せてくれた。また、和楽器を紹介すると、インドネシアにある似た楽器を教えてくれた。皆とても楽しんで参加してくれたし、互いの文化を教え合う良い機会となった。 

②     日本語教室以外での交流活動

 平日は、授業が終わると現地の学生らが私たちの宿舎にやってきて、皆で雑談したりトランプなどのカードゲームをしたりして過ごした。アニメや漫画、邦楽など日本のサブカルチャーに強く興味を持つ方が多く、とても会話が弾んだ。モールに出かけることや、皆でカラオケに行くこともあった。カラオケには日本の曲が多くあり、現地の学生も皆歌っていたので驚いた。昼食は日本語クラスに参加した方々と一緒に大学の食堂などに行った。夕食は毎日色々な店に連れて行ってもらい、様々なインドネシア料理を食べることができた。料理は辛い物が非常に多く、飲み物はとても甘いものばかりだった。私たちはインドネシア語が話せないため、注文や会計の度に現地の学生が手助けしてくれた。

 土日はクラトンやプランバナン、タマンサリ、海や動物園など様々な観光地に連れて行ってもらった。海や森の美しい景色や世界遺産などを見ることができて非常に感動した。また、モスクに入って見学したり、マリオボロ通りで買い物をしたりと、新しい経験がたくさんできた。

 また、山形大学とガジャマダ大学の交流会があり、私たち山大生は山形大学や山形について英語でプレゼンを行ったり、クイズやレクリエーションを企画した。準備には少し苦労したが、当日は多くの人が集まり、皆楽しんでくれたようだった。 

③     参加目標への達成度と努力した内容

 このプログラムに参加するにあたって、私は2つの目標を立てた。1つ目は異文化に多く触れること、2つ目は積極的に交流することだ。

1つ目に関して、イスラム教という宗教の根付いた、日本とは異なる生活を間近で見ることができた。断食をしているため昼食をとらない方がいたり、宿舎で過ごしていると現地の学生が礼拝を始めることがあったりした。人によって信仰の度合いが大きく異なるのが印象的だった。また、インドネシアの方々は伝統的な布製品であるバティックの服を日常的に着ていたので、私もバティックの服を買い日本語教室などに着ていった。交通に関しても日本と異なる点が多かった。道路はバイクで溢れており、安全とはいえない状況であることがほとんどだった。道を渡る際は、車やバイクが来ていても急いで渡ってしまうことが多かった。20日間を通して現地の文化にたくさん触れることができたと感じている。

2つ目の目標も概ね達成することができたと思う。皆で食事やスーパーに行く際など、歩きでの移動中は現地の学生と2人で話すことが多く、大学で学んでいることや趣味のことなど色々な人とたくさん話をすることができた。反省点は、皆とても親密に接してくれ、どんどん話しかけてくれるので、私から話しかけることが少なかったことだ。また、初級クラスの方々とも仲良くなり、英語での会話に努力した。私は簡単なことしか話せず、自分の英会話能力の低さを痛感した。 

④     プログラムに参加した感想

 今回このプログラムに参加したのは、大学生のうちにどこでもいいから外国に行ってみたいという考えからだった。初めての海外ということで参加前は不安がとても大きかったが、空港や現地で特に問題も起きず、非常に充実した時間を過ごすことができた。滞在中は毎日が本当に楽しくて、全く知らなかったインドネシアという国を好きになることができた。この国にして本当に良かったと思った。常にたくさんの人と共に過ごし、一緒に行った山大生や現地の方々と予想していた以上に仲良くなれてとても満足している。国籍や宗教観の違う人々はどのようなものだろうと考えていたが、皆でジョークを言い合ったり、カラオケで騒いでいる様を見て、皆日本の学生と変わらない同じ若者なのだと感じた。ただ、日本語教室に来る方々をはじめガジャマダ大学の学生は学習意欲が非常に高い人ばかりで、大きな刺激を受けた。また、日本語教室での授業やガジャマダ大学の方々との会話は、日本語や日本について改めて考える良い機会となった。このプログラムでしかできない経験ばかりだったと思う。 

⑤     今回の経験による今後の展望

 プログラムに申し込んでから帰国するまで、色々な手続きや飛行機の乗り換えなど多くのことを全て1人で行った。これらの経験はとても良い勉強になったし、大きな自信になった。今回のことを糧にこれからも多くのことに挑戦し、様々な経験をしていきたい。また、インドネシアでの生活は毎日が本当に濃く、私がこれまでいかに勿体ない時間の使い方をしてきたか思い知った。貴重な大学生活を無駄にせず、価値のある日々を送っていきたいと強く思う。

日本語教室の様子の画像
日本語教室の様子

交流会の様子の画像
交流会の様子

プランバナンにての画像
プランバナンにて

Pok Tunggalにての画像
Pok Tunggalにて