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大橋知征 農学部 食料生命環境学科 1年

派遣先大学 ベトナム国家農業大学 

派遣期間:2019年8月28日~9月11日 

<日本語教室での活動内容>

日本語教室は初級コースと上級コースに分けて授業を行った。初級コースでは、ひらがなやカタカナ、数字についての授業を行った。ひらがなは黒板に一文字ずつ大きな字で書き、読み方と同時に書き順についても教えた。ホワイトボードを持ち教室を回ることで書き順などの小さなミスにも対応した。また授業で学んだ内容を理解して帰ってもらうために授業中に復習の時間をもうけ、あ行、か行など、その授業で学んだことを1行ずつテストを行い、定着の度合いを測った。また習ったひらがなを使い単語を作り、ノートに書いたり、発音してもらうことで、復習につながると同時に単純なひらがなの暗記を楽しく行えたと考える。単語の中で、「こんにちは」や「おいしい」「ネクタイ」など普段の生活で使うことのできる日本語を教えることで初級コースの学生でも日本語を使う機会を増やすことが出来たと考える。日本語を教える山大生にとっても、ベトナムの学生がどの文字を覚えていて、どの文字を苦手としているかなどを把握できるため授業の質を高めることにもつながったと考える。発音について、「しょ」と「そ」、「しゅ」「つ」「ちゅ」など母音が同じものや、濁音を苦手としている学生が多く特に単語中にある「しゃ」「しゅ」「しょ」が苦手であると感じ、重点的に教えた。カタカナについても同様に一文字ずつ黒板に読み方と書き順を教えたが、「ク」と「ワ」、「シ」と「ツ」、「ソ」と「ン」など形が似ているものを間違えて覚えないように注意し、全体の復習の時にも確認した。数字については1から10までを教え、11からの数え方についても教えた。また800や600など普段の数字と読み方が違うものは注意して教えた。

上級コースについて、上級コースでは会話の練習を行った。授業ごとにテーマが決められており「将来の夢」や「今まで自分が観光してきた土地」など様々なことを話した。会話の中で日本の漫画やアニメが人気であることを知り、ワンピースやドラえもんはほとんどの学生が知っていて驚いた。また将来の夢について日本やほかの国で働きたいと答える人が多く、授業を通して、会話コースに限らず、学びに対する意識の高さが感じられた。

<日本語教室以外での交流活動>

日本語教室以外では、バインミーやフォーなどのベトナム料理を食べたり、カエルの肉やぜんざいのようなものも食べた。特にカエルの肉は衝撃的だったが、味は柔らかい白身魚のようでおいしかった。日本語教室のない週末はイオンやハノイセンター、バッチャン村、チャンアンなどに行った。イオンは日本のものより大きく感じられ、イオンの中にあるスーパーではベトナムの食材に加えて、日本のお菓子やペットボトル飲料などが売られていて驚いた。ハノイセンターではライトアップされたホアンキエム湖や歴史的な建造物を見た。バッチャン村では陶芸体験などを楽しんだ。最初の週末に行ったチャンアンは雨が強かったため船には乗れなかったが、ニンビンにある東南アジア最大級のお寺である、バイディン寺に行った。またベトナムの民族衣装であるアオザイをみんなで着た。週末に遊びに行くときは、バスかタクシーで移動したがバスは一度日本円で35円払えばどこまで乗っても料金は変わらず、タクシーも初乗りが500円ほどで日本のタクシーより安かった。 

<参加目標の達成度と努力した内容>

私の学生大使派遣プログラムでの目標は2つあり、一つ目は、海外との関わりがさらに強くなるとされる中で、学生の間に海外に行くことで、日本との文化や考え方の違いに触れ、自分の考え方の幅を広げることであった。文化や考え方の違いは、普段の生活においても感じられ、日本人は思っていることや本当の感情を表に出しにくいとされる中で、ベトナム人は感情や思っていることしっかりと表現することが多かった。映画を見るときに笑うシーンがあれば大声を出して、手をたたいて笑う。日本人にとってこれは非常識であるが、ベトナムではそれが常識であった。今回は普段の生活の中に見える文化や考え方の違いしか見ることはできなかったが、環境や教育、文化が違うことで考え方の違いがあることを実感できた。普段、人と話すことはあまり得意ではなかったが、現地の学生と積極的にコミュニケーションをとるように努めた。

二つ目は新興国の意識の高い学生にふれることであった。今回行ったベトナムでは、日本語を学ぶ理由として、将来は日本で働きたいという学生が多くいた。ベトナムの学生は自分の将来についてよく考え、そのためによく学ぶ人が多いと感じられた。私は今まで自分から何かに挑戦しようとすることが少なかったが彼らの姿を見て、将来に向けて物事に挑戦し、多くの経験を得ることが大切だと考えた。 

<プログラムに参加した感想と今後の展望>

今回学生大使派遣プログラムに参加し、環境や文化の違いを持つ人々と交流することで物事を考える幅を広げることは多くの人と対話をする上で重要なことであると考えた。また、常識の違いや現地の学生との交流を通して、新しいことにもっと挑戦しようと考えた。日本語教室を通して、一つでも多くのことを吸収しようと学ぶ姿や、環境を十分に生かして多くのことを経験しようとする姿は見習うべき点であり、自分から行動する大切さを学んだ。ベトナムは現在大きく発展しており、建設中の建物も多く見受けられた。国はこれから発展しようと活気にあふれていた。そのために人々は学び、多くの経験を得ていた。将来に向けて行動する姿を日々見ることが出来た。私はこれまで自分から何かに挑戦することは少なかったが今回の体験を通して、普段の生活からもっと能動的に行動し、様々な経験を得たいと考えるようになった。

日本語教室の様子1の画像
日本語教室の様子1

日本語教室の様子2の画像
日本語教室の様子2