ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > R1ベトナム国家農業大学 > 星野朝水

星野朝水 工学部 化学・バイオ工学科 1年

派遣大学:ベトナム国家農業大学 派遣期間:2019年8月23日‐9月6日 

〇日本語教室での活動内容〇

授業は朝と夕方と夜の90分1コマが3回に分かれており、初級クラスと上級クラスの2つのクラスがあった。毎回生徒の人数は変わるが、朝のクラスと夕方のクラスは少ないため、2つのクラスの片方と夜のクラスを担当した。

初級のクラスではひらがなやカタカナの読み書きや単語、簡単なあいさつを教えた。ひらがなやカタカナはちゃんと生徒が理解しているか確認するために、一人ずつ読ませたり書かせたりして、発音や書き順はあっているかテストをした。間際らしいカタカナの違いも丁寧に教えた。また、ひらがなやカタカナをかるた形式にして楽しみながらゲームをした。

上級クラスは基本的に生徒と会話をする授業をした。会話のテーマは日本の文化や趣味の話などをした。会話以外には物の数え方や家族の紹介の仕方などを教えたり、語彙をどれだけ知っているかしりとりでゲームをしたりした。話が発展して日本の歌をみんなで歌う場面もあり、楽しく日本語でコミュニケーションした。 

〇日本語教室以外での交流活動〇

毎日の朝昼晩の食事から授業時間外の時間をずっと日向クラブという日本語のサークルのメンバーが付き添ってくれた。食事は毎回「何が食べたいですか」と聞かれて好きなものを食べさせてもらった。ガイドブックには載ってないような料理もたくさん食べた。食事後は大学の遊具で遊んだり、バスケットボールをしたり、ダーカウというベトナムの伝統の遊びを日本語クラスではないベトナムの学生の輪に入ってあそんだり、ゲストハウスでカードゲームをしたり、お話をしたりした。休日はイオンモールやハノイセンター、陶器で有名なバッチャン村、世界遺産のお寺バイディンに連れて行ってもらったり、アオザイを着て写真を撮ってもらったりした。また、大学のカフェでゆっくりとしたり、美容院で顔のマッサージをしてもらったり、いろいろな体験をした。                                                                                                                         

〇参加目標と達成度と努力した内容〇

今回のプログラムの目標は異文化を感じ、ベトナムの価値観を受け入れることだ。ベトナムに来て始めに驚いたのは交通だ。事前にベトナムは日本と違って譲り合いではないことを聞いていたが、実際に見てみると人が横断しているところを車やバイクは躊躇なく近づいてきたり、進路変更や追い越しをするときに警音器を頻繁に鳴らしていて衝撃を受けた。また、ベトナムは中国の影響を受け、バイディンやハノイセンターにあったお寺はすべて漢字で書かれていた。他にも、朝ごはんとしてよく食べたバインミーというフランスパンに肉や野菜を挟んだ料理やケムカラメンというベトナム風のプリンやコーヒーはベトナムを植民地として支配していたフランスの名残を感じた。大きいコンビニやスーパーでの買い物の際は、スマートフォンと財布以外はロッカーに預けることや、商品を袋詰めした後時は口を縛り、警備が徹底されていた。映画館で映画を見るとき、面白いシーンや恋愛のときめくシーンでベトナム人はみんなリアクションが大きくて驚いた。一番面白いなと感じたのは時間にとてもルーズなことだ。集合時間の20~30分は遅れてくることがほとんどだった。授業にも遅刻する生徒がいた。すごいのは急ごうとはしているが走らないことだ。食事では挑戦する場面が多かった。カエルや孵化した卵、ヤギの肉や蜂の幼虫などテーブルに出された料理はすべて食べてみた。このおかげでベトナムに来る前はパクチーを食べられなかったが、食べられるようになっていった。この目標を立てたことによって何事も受け入れ、挑戦してみるべきであると感じた。

〇プログラムに参加した感想〇

このプログラムに参加して日本の良さを改めて実感することができた。日本では当たり前と思っていたことベトナムにはなかった。市場では野菜の店、果物の店など種類ごとに販売されていたが、鶏やアヒルが生きたまま売られていることに衝撃を受けた。魚などのこのような売り方は見慣れているが、鳥が売られていることには胸がゾクッとした。それを見てから「いただきます」や「ごちそうさまでした」という言葉に対する思いが変わった。ベトナム人は日本人と性格が似ているとところがあった。バスでお年寄りがいたら若い人は席を譲らなければならないところなど、ベトナム人はとても思いありのある人である。日本人が否定的なことをはっきりと言えないようなところも似ていた。また、ベトナム人はおしゃべりが大好きである。お食事の時はもちろん、カフェやゲストハウスにいるときもたくさん話した。恋の話が一番盛り上がり、国が変わっても共通していることがたくさん発見できた。この2週間はとても充実していて、もっと長く滞在したいと思ったし、家族のようにまで親しくなった日向クラブのみんなと別れるのがとても辛かった。本当にベトナムに行ってよかったと思う。

〇今回の経験による今後の展望〇

今回のプログラムでコミュニケーションの大切さを実感した。まだお互いのことを理解していないときは、伝えたいことは話さないと伝えわらないし、話すときの表情も大切だと分かった。これは社会に出ても同じだと思うから心がけていきたい。授業で日本の文化などを説明するとき、まだまだ日本のことを理解していないと感じた。ベトナムという一つの国を知ることで日本の文化に新たに発見することが多かった。今度は自分の力で日本という国を勉強しようと思った。日本語を学ぶ生徒の多くが「日本に行きたい、留学したい、働きたい」と言ってひたむきに勉強している姿に刺激を受け、ベトナム人を見習って私も英語という学問に力を入れていこうと決心した。

日本語クラス初級クラスの様子の画像
日本語クラス初級クラスの様子

日向クラブによるパーティでの集合写真の画像
日向クラブによるパーティでの集合写真