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渡邉祐里 地域教育文化学部 児童教育コース 1年

派遣大学:ベトナム国家農業大学 派遣期間:2020年2月24日~3月9日 

<日本語授業での活動内容>

今回、コロナウイルスの影響でベトナム国家農業大学が休学となっており、日本語授業は開講せず、参加することができなかった。しかし、私たちの日々お世話をしてくれた日向クラブのメンバーが様々な参考書やテキストを持ってきて、理解しにくい箇所や疑問に思った箇所を私たちに質問してきてくれた。日向クラブのメンバーは、7月にあるN1、N2といった日本語能力試験と呼ばれる試験に向けて勉強していた。N2の問題を見させてもらったが、日本人の私たちでさえも迷ってしまうような問題があり、説明に困った部分もあったが、一緒に派遣した子と協力しながら行った。文法を苦手としている学生がいたため、例文を与え、そこから文法に沿って変形させるということも行った。また、今回私は絵本や折り紙を持って行き、絵本に興味を示してくれた学生がいたので一緒に読んだり、意味が分からない言葉は所々教えたりして過ごした。 

<日本語教室以外での交流活動>

日向クラブがたくさんの食べ物を食べさせてくれた。基本的に食事は外食でした。フォーやバインセオ、ブンチャーの他にもココナッツやサトウキビのジュースを飲んだ。ベトナムのお菓子や果物、日本では食べることのないカエルや羽化する前の卵も食べることができ、たくさんのベトナムの食文化に触れることができた。また日向クラブのメンバーはみんな日本の歌が好きで、たくさん日本の曲を知っていた。自分の好きな曲を共有できたこともとても嬉しかったし、カラオケに行った際、積極的にマイクを手に取り熱唱していた学生の姿がとても印象的でした。

日本語教室がなかったということもあり、バスやタクシーを利用して様々なところへ連れて行ってくれた。ベトナムのバスは日本のバスと比べ、運転が荒く、かなり大きく揺れるためバス酔いする子が何人もいた。ある時バスに乗っていると、ワンピースを着ていたせいか、「妊婦の方ですか?」と座っている男性に声をこけられ、席を譲ってくれようとしていた。もちろん妊婦ではないので断ったが、小さい子供や高齢者がバスに乗ってくるとすぐに若者が席を譲っていたのでベトナム人は親切であるなと感じ、その光景に感動した。

大学の近くのお店やスーパーに行き、お洋服やベトナムの有名なお菓子を買い、バッチャン村では人生初の陶芸体験をした。シルク村の絹織物は100年以上の歴史があり、シルクの工場の中を見学させてもらった。訪れる前から楽しみにしていた手漕きボートを体験できるチャンアンや世界遺産であるお寺のバイディンでは、ボートに乗って洞窟の中に入ったり、日本の仏像とベトナムの仏像の違いを発見したりすることができ、とても楽しかった。

そしてベトナムの民族衣装であるアオザイを着させてもらい、たくさん写真を撮ったこともとてもいい思い出である。授業がない分、私たちが退屈しないように毎日違うところへ連れて行ってくれた日向クラブには本当に感謝しています。

 <参加目標の達成度と努力した内容>

 私は将来教員への道へ進みたいと考えていて、教員になるにあたり今の自分には何が足りないのかを見つけることができるのではないか考えた。日本語教室には今回参加することはできなかったが、少し日本語を教えてみて、どうやったらうまく相手に伝わるのかという臨機応変さに欠けているなと感じた。どう教えようか迷ってしまいてこずってしまった部分があり、自分の弱点に気付くことができた。

 初めての海外ということもあり、異文化に馴染めるか不安であったが、自分から積極的に話しかけたり質問したりするうちにすぐに馴染めることができ、その点は良かったと思う。

 <プログラムに参加した感想>

日本語教室に参加できなかったのはすごく残念であったが、その分ベトナムの色んな場所に行くことができ、初めての海外であるベトナムの経験はとても新鮮であり、滞在した約2週間はあっという間に過ぎていった。

ベトナムの学生とたくさん関わってみて思うことは、とても勉強熱心であるということだ。将来日本で働きたい、日本に行きたいという目標に向かって隙間時間にテキストを開いて勉強したり、未熟な私たちの説明にも一生懸命理解してくれたりと彼らの姿にはとても感銘を受けた。ひたむきに努力している学生を見て、彼らを手本とし、私も自分の目標に向けて努力しなければならないと思った。

日本との違いや共通点を見つけたり、自分に足りない資質能力に気付いたりするのも、やはり自分から何かにチャレンジしてみないと分からないものだと思う。今回私はこの学生大使プログラムに参加し、自分にとって大きなものを得られたと思う。

 <今回の経験による今後の展望>

 ベトナム国家農業大学の英語の授業に参加させていただいた。英語を専攻している学生たちの英語力は私たちの英語力とは比べ物にならないものであった。英語を淡々と話しているのを聞き取れるものの、いざ自分が話す番になると語彙力がなさ過ぎて何も話せなく、今まで英語から逃げてきた自分にとても後悔している。今回ベトナム人の学習意欲を目の当たりにし、とても刺激を受けたのでこれからはもっと語学の勉強を頑張りたいと思う。

教員を目指すにあたり、私は「教える」という経験を多く積みたいと思っていたが、少ししか体験できなかったということもあり、またこの学生大使を通して海外で日本語を教えてみたいと思う。

ゲストハウスで日本語を教えているの画像
ゲストハウスで日本語を教えている

アオザイを着て写真撮影の画像
アオザイを着て写真撮影

日向クラブのみんなで春巻作りの画像
日向クラブのみんなで春巻作り