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澤村凪沙 工学部 化学・バイオ工学コース 1年

派遣先大学:ベトナム国家農業大学

派遣期間:令和元年8月23日~9月6日 

①     日本語教室での活動内容

ベトナム国家農業大学の日本語教室の授業は、初級クラスと上級(会話)クラスの2クラスあり、それぞれ平日10:00~、15:40~、18:00~1日3回90分授業を行う。これらや1日の授業のカリキュラムは、日本語教室や私たち学生大使の生活をサポートしてくれる「日向クラブ」があらかじめ作ってくれていた。私の滞在期間では、初級の学生にはひらがなとカタカナを教えた。日本語能力の個人差はあったが、学生の皆さんは、私たちが教えることの予習や復習をしっかりしていて、いつも目を輝かせながら授業を受けてくれた。私は、彼らの熱意にできるだけ応えることができるよう、授業の準備をした。上級の学生には、日付や物の数え方を教えたり、自分のふるさとや趣味や自国の祭りについて教えあったり、語彙を増やすためにしりとりをした。うまく文章を作れず、まだ会話ができない人から、漢字も書ける人までいた。そのため、初級に比べて日本語能力の差は大きく、教えるのが難しかった。最後の授業まで、自己満足の授業になっていないかと悩んだ。 

②     日本語教室以外での交流活動

たった15日間で、日本語教室以外にもたくさんの経験をした。1日3回の日本語教室の合間や、前後、土日や祝日にベトナムの様々な食べ物を食べたり、様々な場所を訪れた。これらの活動中は常に日向クラブの方々が連れ添っていてくださり、とても心強かった。ベトナムは思ったよりも英語が通じず苦労することも多かったため、特に現地の人々と交流する際は非常に助かった。私がたくさんの思い出の中でも特に楽しかったことは、夜の談笑タイムだ。毎日、夜の授業が終わった後そのままみんなで夜ご飯を食べに行き、その後和気あいあいと眠くなるまでゲストハウスの誰かの部屋でお話しをした。時にはベトナム特有のルールがあるUNOをしたり、時には恋愛の話をしたり、時には近くの公園でバスケットボールやベトナム伝統の蹴鞠の羽バージョンのようなダーカウという遊びや、遊具遊びをした。これらの時間を通し、私は特に日向クラブのメンバーや、大学の学生と仲良くなれ、ベトナムという国の雰囲気を掴むことができたような気がする。毎日毎日、普段よりも帰宅時間を遅くさせてまで私たちとの交流を大切にしてくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいだ。

また、ベトナムでの初めての土日は、日本のものがたくさん売られているイオンモールへ行ったり、ハノイセンターというハノイの旧市街地を歩いたり、ホアンキエム湖へ行った。当時は日本で言う中秋の名月が近づいていたため、そのイベントに基づいた催し物がたくさん行われていた。その次の週は、金曜の夕方にロッテシネマで「天気の子」を見た。日本円で約250円ほどだったので驚いた。土曜日にはベトナムの伝統的民族衣装であるアオザイを着て、大学のきれいな風景の中で写真をたくさん撮った。途中で土砂降りとなり、みんなカッパを着てずぶ濡れになったのもとてもいい思い出だ。日曜は車で、バイリン、チャンアン湖、パイナップル畑を訪れた。この日も引き続き雨だったため、チャンアン湖でカヌーに乗ったり洞窟へ行ったりすることはできなかったが、この地方の珍味である山羊の肉を食べたり、車中で日本の歌を歌ったのは忘れられない時間となった。その次の月曜日は祝日であったため授業はなく、代わりにパーティーをした。授業の学生も来たため、より絆を深められた。 

③     参加目標への達成度と努力した内容

今回の私の参加の参加目標は、「ベトナムという国の文化を吸収し、プラスアルファとして持てるようにすること」であったが、この目標はまだまだであると思う。なぜなら、たった1度の2週間の滞在ではベトナムについて知ったことにはならないからだ。少しでも目標達成に近づけるよう、現地の人に自分から話しかけたり、疑問に思ったことはきいたり調べたりした。しかし、新しいことを知れば知るほど、まだまだだなあと思った。ただ、初めて海外へ行き、言葉が通じず苦労したことは、わたしの新たな経験だったため、成長につながったと思う。

日本語教室の目標は、「相手の立場に立って授業を心がける」であった。これは8割ほど達成できたと思う。もちろん言語が通じないので、学生の生の気持ちはわからないが、常に自己満足な授業になってないか、考えながら日々を過ごしたと思う。この未知なことに対して試行錯誤した経験は将来につなげたいと思う。 

④     プログラムに参加した感想

このプログラムに参加して、一言で言うと自分のものさしは大きく変わったと思う。正直、事前の授業で副学長に、プログラムが終わり、帰国後の講義でみんなの目つきが変わると言われたり、ものさしが変わると言われたときは、本当だろうかと疑問に思った。自分もそうなれるのだろうかと不安に思った。しかし、今は確かに自分はたった2週間の経験を通して成長することができ、ものさしも変わったと思う。この今の気持ちを持続させ、将来につなげられるようにしたいと思う。 

⑤     今回の経験による今後の展望

これからは、このような経験はまた自分で行動を起こさない限りないように思える。そのため、またチャンスが巡ってきたら迷わずチャレンジして、新たなことに物怖じせずに取り組みたいと思う。また、今回チャンアン湖を訪れたが、雨で中ではいけなかったので、またベトナムへ行き、必ずもう一度チャンアン湖を訪れたいと思う。その際にはもう少しベトナム語を話せるようにしたい。