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鈴木風花 工学部 化学・バイオ工学科 1年

派遣大学:ベトナム国家農業大学 派遣期間:2020/2/25~2020/3/9 

<日本語教室での活動内容>

今回の派遣期間中、新型コロナウイルスの影響で派遣先の大学が休校になっていたため、日本語教室は実施されなかった。しかし、ベトナム滞在中、毎日私たちに付き添ってくれた日向クラブという日本語サークルのメンバーが、七月に日本語能力試験を受けるということで、その勉強の手伝いをした。文法や単語について質問されることが多く、文法の場合は例文を考え、それを変形したりつなげたりして学習し、単語では言葉同士の微妙な違いを説明したりした。また、文章題も出題されるので、問題集の文章の要約や推察をした。なかには日本人の私ですら難しいと感じる問題もあり、それをベトナムの学生が解いてしまうのにはとても驚いた。自分は普段から日本語を話してはいるが、それは勉強して使えるようになったのではなく、幼少期からの日常生活の中で周りの人が話すのを聞いて覚えたものなのだと改めて感じた。そのため接続詞や文法の細かい部分を質問された時に「こうなることは感覚で分かるけれど、なぜそうなのだろう」と考え込んでしまい説明ができず、申し訳なく思った。他にも自分の中で理解できていることも人に伝えようとするとうまく言葉にできなかったり、能力不足を感じる場面が何度かあり残念だったが、自分に足りていない部分を知ることができたので、これからの目標にしていこうと思う。 

<日本語教室以外での交流活動>

食事はフォーやバインミー、春巻きなどベトナムの有名な料理を食べに連れて行ってもらった。カエルや孵化直前のアヒルの卵など、本当に食べるのか、と思ってしまうようなものもたくさんあった。しかし、挑戦してみるととても美味しく、ベトナムの人が言うように、食べないのはもったいないものばかりであった。ベトナム料理は食べ慣れない味のものが多かったが、どれもとても美味しかった。野菜中心のものが多く、日本では見られないような香草がたくさんあったことが印象深かった。また、東南アジア最大のバイディン寺というお寺にも行った。何もかもが大きく数がたくさんあり、日本のお寺との違いを感じた。なかでも本堂へ向かう階段に並ぶ500体の仏像は、それぞれが違う表情、違うポーズで、日本にはないような仏像ばかりだったため、どれも魅力的で長い階段を楽しく上ることができた。他にも、ベトナムの民族服のアオザイを着て写真を撮ったこと、大学の近くやハノイの旧市街地での買い物、世界遺産のチャンアンでのボートクルーズ、絹の村ヴァンフックや、陶磁器のバッチャン村での陶芸体験など、本当にたくさんの場所に連れて行ってもらい、様々な体験をした。派遣期間中に滞在したゲストハウスでは、日向クラブのメンバーと話したり、果物を食べたり、日本の映画を見たりした。日本から持ってきたガイドブックを見ながらベトナムの話を聞くのはとても楽しかった。ハノイ以外の観光地のこともたくさん聞き、またベトナムに来たいと思った。そして、話していくうちにどんどんとベトナムと日本の共通点、相違点が見つかり、ベトナムについてさらに興味が湧いた。

 <参加目標の達成度と努力した内容>

私が立てた目標は二つあり、一つ目は積極的になること、二つ目はベトナムの文化にたくさん触れることだった。まず積極的になるという目標は、達成しきれなかったと思う。私は普段から人に話しかけたり、話を振ったりすることがあまり得意ではないが、自分から積極的に話しベトナムの人たちといろいろな話をしたいと考えていた。しかし、移動中や待ち時間、買い物に行ったときなど、何を話したらいいか分からず、たくさん話をすることができなかったため悔しい思いをした。ベトナムや日本について、もう少し知識を備えてから来るべきであったと思った。二つ目のベトナムの文化をたくさん体験するという目標は達成できたと思う。食べ物、交通、名所やアオザイなど、たくさんのベトナム文化に挑戦、経験することができた。行きたい場所、食べたいもの、買いたいものなどを日向クラブのメンバーにリクエストすると、希望に沿ってくれてとてもありがたかった。

 <プログラムに参加した感想>

私が初めて海外に行ったのがこのプログラムでのベトナムだった。何も分からず不安なことばかりだったが、現地の学生がいつも一緒に行動して、良くしてくれたので、安心して二週間を過ごすことができた。新型コロナウイルスのため、このプログラムのメインの日本語教室を行えなかったことはとても心残りだ。海外に行って日本語を教える、という経験は、それを仕事としない限り滅多にできないことだと思うので、残念だった。しかし、普通の観光では行くことのないような場所、店に連れて行ってもらえたことや、現地の学生とたくさん話したことなど、他では体験でないようなことをたくさんできたので良い思い出になった。このプログラムに参加して本当に良かった。

 <今回の経験による今後の展望>

今回ベトナムに行ったことにより、私の価値観は大きく変わった。出国前に想像していた以上に日本とベトナムの生活は違っていたため、毎日驚くことがたくさんあった。そして、ベトナムで二週間過ごしたしたことにより、日本での自分の暮らしにありがたいと思うようになった。この経験を通してベトナム以外の国の生活にも興味が湧いたので、世界のいろいろな場所に行ってみようと思う。また、日本語を話すベトナムの学生と深く関わったことで自分も外国語を使って他の国の人と話したいと強く思うようになり、これからの学習の良いモチベーションになった。最初、私はこのプログラムに参加するか迷っていたが、思い切って参加を決めて本当に良かった。これからも様々な機会にたくさんのものにチャレンジしていこうと思う。

ヴァンフックでの写真の画像
ヴァンフックでの写真

みんなでアオザイを着たの画像
みんなでアオザイを着た