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倉持丘帆 工学部 機械システム工学科 3年

派遣先大学:ラトビア大学 派遣期間:2019年8月22日~9月5日

<日本語教室での活動内容>

日本語教室は平日の月曜日から木曜日に行われた。以下の表1に日程をまとめる。

表 1 日本語教室の日程

  曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
時間帯 16:30-18:00 × ×
18:30-20:00 × ×

〇:開講日 ×:お休み

表1から時間帯でクラスを分けた。

16:30~18:00.........ビギナークラス

18:30~20:00.........アドバンスクラス

ビギナークラスは、主にひらがな、カタカタ、簡単な漢字や数字の読み方などを教え、アドバンスクラスは、日本語を話せる生徒が多かったので、画数の多い漢字、文法、日本人との会話の練習、日本昔話の内容の説明や慣用句を教えた。

生徒さんの年齢層は、小学生からお年寄りまで幅広くいた。また、基本は英語で日本語を教え、分からないことがあったら電子辞書を使い、生徒さんが納得するまで説明をした。特に苦労したのは、慣用句だった。慣用句は、日本の独特の表現なので、英語に翻訳しても、全然意味が分からないと言われてしまい、英語で解説してもあまり理解してもらえず、とても大変だった。私は、英語が得意ではないので、英語でどう表現したらよいか分からず悔しい思いをした。英語でコミュニケーションをするのは、難しいものだと感じた。

ひらがな、カタカナや漢字は、自分で持参したホワイトボードを用いて、書き方を教え、分かりやすく教えた。生徒さんはとても素直で私が書いた文字の通りに書いて、止め、はらいに注意して書いた。日本にとても興味を持っている人が多く、日本のアニメが好きな人やドラマが好きな人がいて、会話が広がり楽しかった。また、日本の大学に進学したい生徒さんもいて、日本のことが好きなことが伝わり、うれしかった。

<日本語教室以外での交流活動>

日本語教室以外では日本語教室の終了後におすすめのお店を紹介してもらい、そこでラトビア人の学生と一緒に食事をした。また、リガの町を観光したり、バレエ鑑賞に行ったりと西洋の文化に触れあった。リガの町は写真で見たよりきれいで感動した。しかし、歩きたばこやごみが多く、少し残念なところがあった。一番印象に残っているのはペテロ教会からの眺めで、旧市街地を360°見渡せるので、リガに行ったらぜひ行ってみてほしいと思う。バレエは日本で一度も見たことがなかったので、鑑賞することができてヨーロッパという感じがした。日本とは比較にならないくらい安く(だいたい9ユーロ)見ることができたので、おすすめである。バレエは、ダンスのみの表現で、見る分には良いと思った。

ラトビアから離れてリトアニアにも足を延ばした。EUなので、国境があるけれどもパスポートなしで入国することができる。リトアニアで「十字架の丘」という世界遺産を見に行った。十字架がたくさん置いてあり、日本にはない光景で、目を奪われてしまった。陸続きであることで、バスの移動だけで別の国に行けるのは、日本にはない不思議な感覚だった。ラトビアだけではなく、別の国に行って、他の国の文化に触れ合うのも悪くないと思った。これは本当に良い経験だった。

<参加目標の達成度と努力した内容>

この学生大使プログラムに参加するのは、2回目で2つを目標にして取り組んだ。1つ目は、英語でのコミュニケーションを向上させることである。2つ目は西洋の文化に触れることである。

英語でのコミュニケーションについて、私はラトビアでは英語しか使えないので自分でやりたいことは自分から積極的に英語で話し、やりたいことを伝えた。あまり文法は気にせずに自信をもって話せば相手に伝わると思う。相手に伝わったときは、自分の英語が伝わっていると感じ自信がさらについた。このように英語でコミュニケーションをとるという目標は達成したと思う。また機会があれば、きれいな文法で英語を話せるように努力したいと思う。

西洋の文化は、キリスト教の影響が強く、教会が至る所に点在していた。地元の人たちが礼拝をしに来ているところを何度か見た。このことから宗教を大切にしている国であることに気づいた。また、食事は主にジャガイモや小麦などである。米があまりなかったので、日本食が恋しくなったことがあった。

ラトビアはビールやチョコレートが有名で、物価が他のヨーロッパ諸国より安いこともあり、ビールでは「ハニービール」、チョコレートでは「Laima」というのが有名でお土産にはおすすめである。

以上のように2つの目標は達成できたと私は思っている。

<プログラムに参加した感想>

今回のプログラムでは一人で海外に行くことが初めてでもあり、不安があった。ラトビアのリガに行くには、ヘルシンキ空港からの乗り継ぎが必要であった。ヘルシンキ空港は、日本語の表記で書かれてある看板があったり、日本人のスタッフがいたりと親切なところであったため、乗り継ぎはスムーズにできた。

寮ではパキスタン人のルームメイトと同室であった。はじめは緊張して、話すことができなかったが、せっかくここまで来たのに話さないのはもったいないと思い、勇気を出して、挨拶してから日本人だと答えると、ルームメイトが日本を好きだったことで、そこから話の輪を広げることができ、日本のおすすめの観光場所や食べ物を紹介した。逆にパキスタンの有名なところを教えてもらい、楽しく話すことができた。また、寮では洗濯機はクレジットカードでしか使用することができなく、洗面所はあまりきれいではなかった。楽しい反面つらい部分もあった。すべてをまとめると良い経験だったと思う。

ラトビア人は親切な人もいれば、感じが悪い人もいた。例えば、レジで並んでいるのにいきなり、ラトビア語で話しかけてきて割り込みをされることが何度かあった。したがって、日本よりもマナーは悪いのかもしれない。しかし、15日間の滞在でたくさんの経験をし、失敗もすることもあったが、また一歩進歩することができ、一生忘れられない思い出になった。本当にこのプログラムに参加して良かったと思う。

<今回の経験による今後の展望>

今回の経験から少しだけ英語に自信がついたので、積極的に英語を使い、コミュニケーションを取れるように努力していきたいと思う。来年は四年生になり英語にさらに力を入れていきたい。もしかしたら今後、国際学会に出席する可能性もあるので、今回の経験を活かし、英語に励んでいきたい。

今回の学生大使に関わってくれたすべての方々に感謝しきれないほどです。トラブルに巻き込まれることなく、無事帰国することができ、良かったです。本当にありがとうございました。