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大和田日向子 地域教育文化学部 児童教育コース 2年

派遣先大学:ラトビア大学

派遣期間:令和元年9月9日から9月23日 

【日本語教室での活動内容】

 ラトビア大学では、受講生のレベルを初級と上級に分けて授業を行った。初級は、月・火・水曜日の16:30~18:00まで、上級は、火・水・木曜日の18:30~20:00までとした。受講生の年齢層は広く、学生だけでなく、小学生や社会人の方も来てくれた。私が日本語教室に参加した時には、受講生よりも山大生の方が多かったため、受講生一人に対し、2~3人のグループで教える形式を取った。受講生の数が増えた時には、1対1で教えることもあった。人数が少なかったため、アットホームな雰囲気で授業を行うことが出来た。授業内容としては、受講生が知りたい内容を中心に、一人一人のニーズに合わせて授業を行った。初級では、あいさつ、自己紹介、数の数え方、時刻の言い方など基本的な事柄を中心に説明した。上級では、日本語が堪能な方が多く、会話の中で、日本について様々なことを考えさせられた。特に、「神主と神父の違いは何か」などの質問に対して、英語ですぐに回答することが出来なかった。外国の文化を知る前に、自分の生まれ育った日本についてもっと知る必要があると感じた。初級・上級共に盛り上がった活動が、受講生の名前を漢字で考えるというものだった。漢字の一つ一つの意味を説明しながら、その人に合った漢字の組み合わせを考える中で、その方自身の性格や好きなものを知ることができ、とても有意義な時間であった。

 また、最終回の授業では、クラス全体でSMAPの「世界に一つだけの花」の歌詞の意味や発音を説明し、みんなで歌った。最初は、難しいと言っていた方も、何度も繰り返しながら練習していくうちに、歌えるようになっていた。「日本の曲についてもっと知りたい」と言ってくれた方がいて、日本の文化への更なる興味のきっかけになることが出来た活動であったように感じる。             

【日本語教室以外での交流活動】

 今回の派遣で様々な人と密な関わりができ、とても充実した時間を過ごすことが出来た。

 まず、日本語教室の受講生の方との交流についてだ。教室に来ていた女性と仲良くなり、彼女の家に招待された。一緒にピザを作り、針葉樹林を散策しながら、森の中にあるタワーに登ったり、湖を見たりした。彼女と作ったピザは、今まで食べた中で一番美味しいもので、忘れられない味となった。また、教室に来ていた方のお母さんが小学校の先生で、小学校の遠足に同行させていただいた。リガから電車で1時間程度の、ケメリ国立公園という場所に行き、手つかずの大自然の中をハイキングした。現地の小学校はラトビア人だけでなく、ロシア人、台湾人など、様々な国の子供たちが共に学び、生活していた。お互いの違いを認め合い、自分らしさを大切にしている彼らと英語でコミュニケーションをとることが出来たことは、とても良い経験となった。

 次に、国際学生寮での交流についてだ。国際学生寮のロビーやキッチンで、何気ない会話からたくさんの友達が出来た。インド人、ガーナ人、ウクライナ人、ウズベキスタン人、トルクメニスタン人、ハンガリー人、南アフリカ人など、思いもよらない出会いがあった。特に、インド人のクリスチャンの子と休日に教会巡りをしながらキリスト教について教えてもらったり、ウズベキスタンの子にウズベキスタン料理を作ってもらい、彼女の家族とテレビ電話をしたりしたことは、最高の思い出となった。ラトビアで出会った人達とはSNSを通じて繋がっているので、これからも交流を続けていきたいと思う。 

【参加目標の達成度と努力した内容】

 私は、このプログラムに参加するにあたり、二つの目標を立てた。一つ目は、受講生のニーズに合わせた授業を展開することだ。授業スタイルが少人数制だったこともあり、毎時間受講生の関心を持っていることを聞きながら授業を進めることが出来たので、概ね達成出来たと思う。

 二つ目は、自分から積極的にコミュニケーションを取り、一人一人と密な関わりをすることだ。私は人と話すこと、英語が好きで、ずっと外国人の友達が欲しいと思っていた。日本語教室でも国際学生寮でも、自分の強みを生かし、たくさんの人と友達になることが出来た。互いの国の文化やキリスト教、イスラム教などの宗教の習慣に触れ、日本に帰りたくないと思うほど刺激的で充実した毎日を過ごすことが出来た。 

【プログラムに参加した感想】

 学生大使として海外に行ったからこそ、旅行では味わえない現地の方との交流や、問題が起こったときに自分で解決する場面が多々あり、自分自身を成長させることが出来たと思う。日本を発信するという貴重な経験が出来ることも、このプログラムならではの魅力であると思う。

今回、学生大使プログラムに参加し、世界各国の人たちと関わり、世界のこと、日本のことについて考えさせられた。世界には自分が知らないこと、見たことがない景色がたくさんあり、他の国も自分の目で見て、確かめに行きたいと感じた。また、日本についても、自信を持って話せるように勉強する必要があることを痛感した。ラトビアでの毎日は、一日一日を大切に、後悔しないように時間を使おうと考えながら過ごしていた。日本に帰ってからも、同じような気持ちでやるべきことをやり、一日を大切に過ごすことが出来れば、どんなに充実した人生を送れるのだろうと感じた。これからの生活の中で実践し、ラトビアでの経験を生かしていきたい。 

【今回の経験による今後の展望】

 私は、今回の渡航を通し、英語でコミュニケーションを取ることに対する抵抗感がなくなったように感じる。英語であっても自分の言いたいことをはっきりと伝えることで得られたものがたくさんあった。英語学習については、渡航の半年前に始めたオンライン英会話を継続し、スピーキングを強化していきたい。また、会話の中で、話すスピードについて行くことができずに聞き返す場面が多々あったので、リスニングにも力を入れていきたい。

 また、海外で働くということについても興味を持ったので、在学中に短期の海外インターンシップに挑戦してみたいと思う。新しいことにチャレンジする姿勢を忘れず、悔いのないよう残りの学生生活を送っていきたい。

小学生の遠足に同行した際に撮ったケメリ国立公園での1枚の画像
小学生の遠足に同行した際に撮ったケメリ国立公園での1枚

十字架の丘(リトアニア/シャウレイ)の画像
十字架の丘(リトアニア/シャウレイ)

受講生のお家で一緒にピザ作りの画像
受講生のお家で一緒にピザ作り

日本語教室の様子の画像
日本語教室の様子