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工藤龍河 地域教育文化学部 文化創生コース 1年

派遣先:ラトビア大学 派遣期間:8月20日~9月4日 

日本語教室での活動内容 

今回のラトビア大学での日本語教室はBeginner ClassとAdvance Classの2つのクラスに分かれて行った。授業は、 

月曜日 16:30~18:00 Beginner Class 
火曜日 16:30~18:00 Beginner Class
    18:30~20:00  Advance Class 
水曜日 16:30~18:00 Beginner Class
    18:30~20:00  Advance Class 
木曜日 18:30~20:00 Advance Class 
金曜、土曜、日曜 授業なし 

このような形で日本語授業を進めていった。まず、Beginner Classでは主にひらがな、カタカナを中心に復習を行い単語であったり、簡単なセンテンスであったりを教えた。

Beginner Classの参加者は毎回同じような人で固定されてきたので、ラインのグループ等でどの人がどんな内容のところを授業でやったのかということを共有して、学生が何度も同じ内容の日本語を学習しないように工夫した。

ひらがなカタカナの学習に関しては、最初に学生にわかるかわからないかを確認してわからない場合は、どのひらがなの発音なのか書き方なのか何が分からないかを聞いて教えるようにした。次に色や数字、簡単な動物をひらがなを使って教えた。自分が最初にホワイトボードにひらがなで正解の日本語を示し、それを学生にノートにメモをしてもらい、発音を教えたりひらがなの正しい書き方ゆっくり教えたりしながら単語を覚えてもらった。

センテンスを教えるときは、どういった場面で使うセンテンスが知りたいのかを聞いて、その場面でよく使うセンテンスをひらがなで教えた。私の場合は、日本で注文するとき、値段を聞くとき、道を尋ねるときの3パターンの日本語を英語のセンテンスを示しながら教えた。この時、カジュアルな言い回しと丁寧な言い方の二つを教えるようにした。

例えば、道を尋ねる場合に「寿司屋はどこ?」と「寿司屋はどこですか?」と尋ねるのでは、丁寧さが違うということを教えた。これを教えることで、肯定文の時は「~です」疑問文の時は「~ですか?」というようにすれば、丁寧な言い回しになることを理解してくれた。

 次にAdvance Classでは、日本語をかなり流ちょうに話す人とひらがな、カタカナは完全に理解しているが漢字はまだよくわからない人などレベルに結構な差があった。日本語を流ちょうに話す人には、何を学習したいかを聞き日本語で書かれた資料を読んでもらうなどかなり難しい内容のものに取り組んでもらった。少しレベルの低い生徒さんと学習した時には「相撲のことが知りたい」と言われたので相撲の技であったり作法であったりを身振り手振りを使いながら漢字、ひらがなで教えた。ここで難しかったのが、相手にその意味を伝えるときの英語の言い回しだ。日常では使わないような英語が多かったので携帯を使って英語を使いながら教えた。Beginnerよりも相手が分かる日本語はできるだけ日本語でしゃべって伝えるようにした。授業内で、山形県の位置や山形県の文化、伝統的な食べ物を紹介し山形県の魅力を伝えることもできた。

 日本語教室が無い日は現地の学生がラトビアの観光地を案内してくれた。その中で私が特に感銘を受けたのは、ルンダーレパレスと聖ペテロ教会だ。ルンダーレパレスは昔ラトビアが現ロシアや周辺国に占領されているときにロシアが建設を命じたもので、日本の城とは違いかなり豪華な作りになっていた。また、そばにある大きな庭は日本庭園のようなものとは全く違い完全なシンメトリーに作られていることにとても驚いた。聖ペテロ教会の塔に上ってリガの街並みを見たときは、いつも歩いている旧市街を上から見るとリガの伝統的な街並みが一望できてとてもきれいだった。来る前にインターネットにあったリガの写真と同じような景色が見られたことにとても感動した。

また、現地学生がほんとにたくさんのおいしいレストランに案内してくれた。ラトビアの伝統的な食べ物やピザやハンバーガーなどいろいろな種類のものを現地学生のおかげで食べることができた。特にベジタリアンの人が通うレストランに行ったときは野菜で作られたハンバーグがとてもおいしかった。日本人の私たちに楽しんでもらうためにとラトビアの学生たちが様々考えてくれて案内してくれたのでほんとに楽しい日々を送ることができた。

 私がこのプログラムに参加した目的は、生活するために英語が必要な環境に身を置くためと外国人の友達を作るためである。はじめて日常生活で必ず英語が必要だという場面に直面し自分がどんな風に英語を勉強しなくてはいけないかが分かった。現地でできた友達と店の中や歩いているときなどに英語を聞くことは、学校のリスニングで英語を聞く状況とは全く違いとても難しかった。人によって発音が全然違ったり話すスピードが違ったりなど様々あり、理解するのが大変で相手が何を言っているのかわからない時がよくあった。しかし、わからない時はわからないということを相手にちゃんと伝えられる勇気がこの経験を通してついたと思う。

最初は全く分からなかったことが徐々にわかるようになり、英語使って外人の友達とそれ面白いねと笑いながら話ができるようになった時は、ほんとにうれしかった。自分がもっと英語を話せるようになればより内容の濃い話をいろいろな人とできるのだろうなと考えると、自分が英語を勉強するモチベーションを得たと思う。

 今回のこの経験はすべてのことが初体験で毎日がとても刺激的なものだった。朝起きてから夜寝るまで日本にいては体験できないことばかりで、自分を人として成長させてくれたと思う。また、いかに日本という国が平和で発展していて、恵まれている国なのかということが分かった。今回の留学を通して、英語を勉強するとはどういうことなのか外国人の考え方や文化はどういったものなのかを肌で感じることができた。私は将来、海外とかかわる仕事をしたいと考えている。日本にいてもどんな形でもいいから毎日英語を聞いて話すことが大事だということが分かった。山大のチューターなど自分から進んで外国人とかかわりを持って自分がこの留学で学んだことが無駄にならないように日本に帰ってからも邁進していきたい。この留学を支えてくれた家族、仲間、国際交流課の方々、ラトビアの仲間に心から感謝したい。

聖ペテロ教会から見たリガの景色の画像
聖ペテロ教会から見たリガの景色

集合写真の画像
集合写真

寮での交流の画像
寮での交流