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水野玲衣 地域教育文化学部 異文化交流コース4年

派遣先大学:ラトビア大学 

派遣期間:2019年8月22日~9月10日 

<日本語教室での活動内容>

日本語教室はリガ駅から徒歩15分ほど歩いたところにあるラトビア大学の別館で週に4日行いました。日本語クラスはビギナーとアドバンスの2クラスあり、1日90分×2コマで月曜~木曜まで行われました(月曜はビギナークラスのみ)。私が参加した頃は日本語教室の学生と山大生が半々くらいだったので、日本語を勉強したい学生のニーズに合わせることを意識しました。最初に担当した生徒はビギナークラスで、平仮名や片仮名の基礎的なことに加え、よく使う単語やフレーズを教えてあげました。ラトビアの方の多くは英語が話せるのでまだ日本語を話せない生徒には英語で分かりやすく伝えることを心掛けました。また日本語にしかないニュアンスを伝えたりする際にはネットや辞書でよく調べ自分自身も一緒に考えながら取り組むようにしました。さらに、日本語教室の生徒の中には日本語の「マジ」「ヤバい」「めっちゃ」「ウケる」などの日本語スラングに興味を持っている方もいたため、改めて普段の自分の日本語の使い方を再確認する良い時間にもなりました。このように、生徒のニーズに合わせ、範囲を限定せず多岐に渡る授業を行うことで、お互いの言語や文化に触れる貴重な時間を過ごすことができました。また、私は授業の終わりに日本のお菓子を配った際にラトビア人の反応を見るのが毎回楽しみだったので、これから学生大使に参加する方はぜひ日本の物やお菓子を持参すると良いと思います。 

<日本語教室以外での交流活動>

 ラトビアの学生たちはシャイながらも日本語教室が終わると、いろいろな面白い場所に連れて行ってくれました。特に印象に残っているのは毎週水曜日にフォークダンスのイベントを開催するバーに行ったことです。ラトビアには伝統的なフォークダンスがあり、バーにある広いスペースでは生演奏に合わせて誰でも自由に踊ることができました。最初はその盛り上がりに戸惑いを隠せませんでしたが、日本語教室の生徒たちが踊るときのルールや楽しみ方を丁寧に説明してくれました。実際に私も踊ってみたのですが、テンポの速い曲からスローな曲までランダムで流れそれに合わせた振りを見よう見まねでやるのが難しかったです。生徒たちは小さいころから教わっていてらしく、私たちとペアを組むときは率先してリードしてくれて非常に楽しい貴重な経験をすることができました。

 また、週末で休みの日には首都リガを離れてバルト海に面した「Jurmala(ユールマラ)」に連れて行ってもらいました。ユールマラはリガから電車で30分程の気軽に行ける観光地で、私たちが訪れた時も多くの人が海水浴を楽しんでおり、ビーチまでの道のりはレストランやお土産ショップが沢山立ち並んでいました。8月中にラトビアに派遣される予定の生徒は水着を持参することを強くおすすめします! 

<参加目標の達成度と努力した内容>

私は学生大使の参加にあたり①日本語と日本文化を伝える活動を通して「日本の良さ」に気付く、②ラトビアの文化・言語・歴史に触れ異文化理解に努める、の二点を目標としました。①について、ラトビアのスーパーに行くたびに日本の接客や店員さんは世界に自慢できるほど親切であることに気付かされました。ラトビアだと会計の際に細かいコインは受け取ってもらえないのでなるべくクレジットカードで支払うほうが適していると思いました。私が滞在中に買い物をした場所ではカード決済ができないところは無く、日本と比べてキャッシュレスが進んでいると感じました。また、どのお店も買い物袋はどれも有料だったので環境に配慮した取り組み意識が強いとも感じました。

②については、授業後や週末に日本語教室の生徒と遊び、買い物や施設の見学、ご飯に行くなどして積極的にお互いの文化について知れたと思います。しかし、自文化や日本の習慣について上手く説明できないことも多かったので、外国人向けの参考書等を事前に読んで理解を深めておくべきだったと反省しました。 

<プログラムに参加した感想>

 この学生大使のプログラムに参加しラトビアで3週間過ごしてみて、改めて「日本の良さ」を再確認し、さらに現地で出会った多くの人々と交流することができました。私は現在大学四年生で来年度の卒業を控えている中、「学生のうちにしかできないこと」、「山形大学でしか経験できないことをしたい」という思いが強く、このプログラムの参加を決めました。元々海外や異文化交流の興味関心は強い方だったので、初めてヨーロッパへ行くことや現地の学生との交流、山大生との寮での生活、その全てが新鮮で楽しく、良い経験となりました。

 一方でラトビア大学の日本語教室では、現地の高校生や大学生だけでなく仕事終わりの社会人の方や生徒の小学生の兄弟も参加したり、非常にオープンな雰囲気で行えたのが印象的でした。持参したホワイトボードで平仮名読み・ローマ字読み・意味をセットにして見せたり、生徒の興味関心が薄れないようにスマホで調べて用意した写真や絵を使い、毎回楽しい授業ができるように工夫しました。日本語教室で様々な生徒と関わりお互いに学び合った経験を今後の生活に活かし、具体的にはこれからの社会の多様性に対応していける人間になりたいと考えています。 

<今回の経験による今後の展望>

 今回の経験を活かし私は、ラトビアで出会った生徒や山大生とのつながりを忘れず、来年から始まる社会人生活に向けて、自分が知らない世界に対する興味関心そして好奇心を持ち続けていきたいです。そしてまた日本を好きなってくれたラトビアの学生が日本へ遊びに来てくれた時に、自分がしてもらったのと同じように日本文化や日本の魅力について沢山紹介できるよう、積極的に「日本」について学び続けていきたいです。

加えて、海外に行くことや異文化に興味がある学生にはぜひこのプログラムの参加をおすすめします。自分の世界観や考え方が広がるだけでなく、今後の学生生活をさらに豊かにしていくと思うからです。他大学ではできない経験、そしてなかなか旅行先として選ばないような国での生活は想像以上に得るものが多いと思います。

ユールマラのバルト海にての画像
ユールマラのバルト海にて

リガの旧市街地の画像
リガの旧市街地

ラトビア料理のレストラン「LIDO」にての画像
ラトビア料理のレストラン「LIDO」にて