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江川明希 地域教育文化学部 児童教育コース 1年)

派遣先大学:ラトビア大学

派遣期間:2019年8月22日〜9月6日 

日本語教室での活動内容 

月曜日から木曜日は16時30分からビギナーズ、火曜日から木曜日は18時30分からアドバンスを一コマ90分で開講しました。常に集中している90分の授業はあっという間で毎回授業時間を過ぎてしまいました。人数の都合でビギナーズはチームを2つ作り交互に授業をしましたが、たいてい一対一の個人レッスンになりました。集団授業をすることはできませんでしたが、そのおかげで個人個人のニーズに合った授業を提供することができたので生徒さんのレベルアップに繋がり良かったと思います。

人それぞれ学びたい内容やレベルは異なり、慣用句について興味を持っている方から平仮名を読めるようになりたい方、英語で授業を進めていく方や日本語のみでの授業の方、など多種多様でした。授業準備で慣用句の意味を調べ、日本語を英語で説明するために言葉の意味を考え直してみると、私は日本語を完璧に理解していないのだと痛感することが多かったです。母国語についての自分の理解を見直す、とてもいい機会になったと思います。

 日本語教室以外での交流 

授業は夕方に開講していたので授業が終わると毎日夕食を食べに近くのお店へ連れて行ってくれました。ラトビアの生徒さんたちはとても優しくて、私たちに気を使って日本食が食べられるお店などを紹介してくれました。そこでは進化した日本料理を食べることができ、とても驚いたことを覚えています。もちろんラトビア料理店にも連れて行ってもらい、オススメメニューを一緒に食べたりもしました。学生寮がお店の多い旧市街地から離れていたため、帰りが遅くなる時は寮まで送ってくれて、常に心暖かい対応をしてくれました。

休日にはリガの旧市街地以外の観光場所にも連れて行ってくれました。切符を買うところから手伝ってもらい、一緒に電車に乗ってバルト海が一望できるリゾート地のユールマラ、自然に囲まれたお城跡のあるシグルダなどへ行きました。旧市街地のヨーロッパを感じることのできる街並みとはまた違うラトビアの一面を見ることができました。連れて行ってくれたのはアドバンスの生徒の方だったので、まるで通訳さんのように現地の方々と私たち日本人の間を繋いでくれました。一番印象に残っているのは、スペイン人の旅行客の方々と出会った時、その中で英語が話せる方とアドバンスの生徒さんが英語で会話し、その内容をお互いの仲間にそれぞれの言語に翻訳して話直していた場面です。英語を使いこなすことの必要性と有用さに改めて気付かされました。 

参加目標への達成度と努力 

私は今回の研修においてお互いに母語ではない言語でのコミュニケーションだということで心配していましたが、実際には日本語で授業をすることが多かったのでスムーズに進めました。そのため言語壁を超えた意思疎通に力を入れたいと思っていましたが、特に苦労することなくできたと思います。
もう一つは相手のニーズに合った授業を提供することを心がけていました。この目標は、一つ前の授業終わりに生徒さんに何を学びたいかについて聞き、それについて前もって準備をしてから次の授業に臨むことで達成できたと思います。 

プログラムに参加した感想 

このプログラムは航空券の手配からスケジュール管理まで全てが自分自身で行う必要があります。そのため、自ら積極的に動き時間を有効に時間過ごすことも何もせず無駄な時間を過ごすこともできます。自分の行動力次第で得られるものが大きく変わってくるのも、このプログラムの魅力だと感じました。また、学年学部の違う人達と一緒に長い時間過ごすことは日常ではありえないことなので、先輩方の色々なお話も聞けてこれからの大学生活にとって大変ためになりました。ホテルではなく国際学生寮での滞在もいい経験になりました。必然的に留学生の方々と交流する機会があるので、たわいもない会話や情報交換したりすることで英会話能力の向上にも繋がったと思います。たしかな英語力が求められるのはもちろんですが、一番大切なのは自信を持って積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢なのだと分かりました。それと同時に、もっと英語が使えたら話したいことの全てを伝えられるのに、会話を楽しめるのに、と悔しい思いもたくさんしました。だから新学期からは大学でより高度な英語力を身につけ、次に海外へ行く時には不自由無く英語を使いこなせるようにしたいです。

 今後の活動へ展望 

私は現在地域教育文化学部に所属していて、将来は中学校で数学の教師をしたいと考えています。数学に限らず、教師は生徒に対して分からなかったことを分かるようになるための手助けをする役割があり、より分かりやすく、より効率的に、より多くの知識を教える技量も要求されます。人に何かを教えることは初めから上手くできるものではなく、経験を積んでいく上でその精度を上げていくものだと私は考えています。今回の日本語教室を含むラトビアの方々との活動は将来教師になるための大きな一歩目になりました。もちろん自分の提供した授業に満足できないところがたくさんありましたが、良い経験を積めたことは確かです。これらの経験を教育実習などに活かしていけたらいいです。

フードコートにて夕食の画像
フードコートにて夕食

聖ペトロ協会から見下ろした旧市街地の画像
聖ペトロ協会から見下ろした旧市街地

ユールマラの画像
ユールマラ

夜の旧市街地の画像
夜の旧市街地