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髙橋悠人 地域教育文化学部 児童教育コース 2年

派遣先大学:ラトビア大学 

派遣期間:9月9日~9月23日 

日本語教室での活動内容

 ラトビア大学では、日本語教室の受講生よりも山大生の方が多かったため、受講生一人に対し山大生が一人、もしくは二人ついて授業をしました。日本語教室には大学生から年配の方まで幅広い年齢層の方々が来てくださり、それぞれ日本語を学ぶ理由やきっかけも様々でした。私は、受け持った受講生の学びたいことに沿った授業をすることを心がけました。日本語の文章を読む機会があるという受講生には、私が準備した日本語の文章を読んでもらい、そのなかで出てきた読み方のわからない単語や、初めて見た漢字などを紹介しました。また、日本語に興味があるという受講生には、絵しりとりや、かるたを実際に一緒にやりました。学んだ単語や読み方を確認しながらおこなうことで、楽しみながら日本語を学んでもらえたように思います。受講生のみなさんは非常に意識が高く、疑問に思ったところはすぐに質問してくれました。単語の意味や、漢字の書き方に加え、授業で扱った題材に出てきたものや場所、人物など幅広い分野についての質問を受けました。なかには難しい質問も多く、即座に返答できない場面もありましたが、受講生に自分の伝えたいことが伝わったときの喜びは非常に大きく、貴重な経験ができたと思います。 

日本語教室以外での交流活動

 日本語教室の受講生には、授業のあとには食事に行ったり、休日は一緒に出掛けて映画や買い物を楽しんだり、スケートで体を動かすなど、いろいろなところに連れて行ってもらいました。食事は、現地の伝統的な食べ物からファストフードまで、様々なものを食べることができました。なかなか日本では体験できない食文化に触れることができたと思います。一緒に過ごした受講生が自分と同年代ということもあり、日本で休日を過ごすような感覚でリガの旧市街を楽しむことができました。現地の若者と同じ視点で休日を過ごすことができたのが、何よりも貴重な体験だったと思います。旧市街の街並みは美しく、ヨーロッパの雰囲気をたくさん感じることができました。少し郊外に出掛けて、トランポリンやスケートをしたときには、身体を動かすことの楽しさや喜びは万国共通であると実感しました。

 私がラトビアで一番心に残っている場所は、ユールマラというバルト海に面した都市です。私は海が好きなのですが、バルト海に入ることができ、とても感動しました。砂浜も海も日本とは違っていて、その違いを自分の目で見て、感じることができたことが何よりも大きな喜びでした。街並みも旧市街とはまた違った雰囲気で、映画に出てくるような美しさでした。日本では見たり感じたりできないことを体験でき、すべてが新鮮に感じました。 

参加目標の達成度と努力した内容

 私は、一方的な授業ではなく、少人数だからこそできる対話的な授業の中で、受講生が学びたい内容を伝えたいと思い、日本語教室での授業に臨みました。受講生によって、文章を読むことをメインで扱ったり、絵しりとりや、かるたなどで楽しく日本語を使うことをメインで扱うなど、受講生が学びたい内容に極力沿って授業をしました。授業の中でも、その日あった出来事を話したり、お互いの好きなものの話をするなど、受講生との対話を重視し、できるだけ近い距離感で授業をすることを意識しました。しかし、私の英語力が乏しいがゆえに、英語で伝えきることがとても難しく、授業を進めるのにとても苦労しました。今回、私は実際に海外に行き、英語でコミュニケーションをとってみたいという思いもあり、ラトビアを希望しました。自分の英語が現時点でどれくらい通じるのかを知りたかったのです。ですので、「一回で通じなくても、あきらめずに通じるまで話してみる」「聞き取れなかったら、そのままにせずもう一回聞いてみる」など自分なりのルールを決めて授業でも、日常の生活でも、英語でコミュニケーションをとる努力を重ねました。正直なところ、二週間だけでは上達したという実感はあまりないですが、もっと英語を話せるようになりたいという思いが強まりました。 

このプログラムに参加した感想

 今回、ラトビアへ行ったのが、私にとって初めての海外への渡航でした。行く前は不安なこともたくさんありましたが、実際に行ってみると、すべてが新鮮で、非常に充実した二週間を過ごすことができました。このプログラムの魅力は、行動の自由度がかなり高いところだと思います。現地の受講生と一緒に好きなところに行けたり、時間的にも余裕があるので、自分のやりたいことができると思います。

 また、「日本語を教える」というのも非常に貴重な経験だと思います。なかなか日本にいてはできないことだと思いますし、自分自身も新たな視点から日本を見つめなおすことができる素晴らしい機会だと思います。私は児童教育コースに所属しており、九月に一週間教育実習に行ったのですが、そのとき味わった教えることや伝えることの難しさとはまた一味違った難しさを今回の日本語教室で感じました。英語で日本語を教えるので、なかなか伝わらないもどかしさを感じたり、そのうえで表現を変えるなどの工夫をして、あきらめずに伝えることの大変さを実感しました。ですが、その大変さは、なかなか体験できるものではないと思います。「授業者」という視点から考えても、今回の経験は貴重なものだったと思います。 

今回の経験による今後の展望

 日常生活から英語を使うことで、自分の英語力の無さを実感しました。スピーキングだけでなくリスニングもかなり重要であり、その両方が自分には全く足りていないことを痛感しました。しかし、英語力が乏しかったからこそ気づくこともありました。あきらめずに相手とのコミュニケーションをとることで、自分の伝えたいことが相手に伝わった、相手の伝えていることを自分が分かったときの喜びを改めて感じることができました。コミュニケーションをとるうえで一番大切なことは、言葉はもちろんですが、「気持ち」であると改めて思いました。

 今回の経験を通して、もっと英語を話せるようになりたい、もっといろいろな国へ行き、見たことのない世界を見てみたいという思いが一層強まりました。そのために、今できることをコツコツと積み重ね、私自身もっと成長したいです。 

山大生と現地学生の一枚の画像
山大生と現地学生の一枚

ユールマラでの一枚の画像
ユールマラでの一枚

授業風景の画像
授業風景