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大川ひかる 人文社会化学部 地域公共政策コース 3年

延辺大学・2019年9月11日~9月23日

日本語教室での活動

初週は2コマ分授業に参加させてもらい、現地の学生数人のグループに学生大使が一人ずつ入り、話し合った。日本や山形の紹介、大学生活、文化の違いなどを話し合った。日本と中国で似ている部分もあったが、民族に対する意識やアルバイトの有無等で異なる部分があったため、お話しすることができてよかった。

次の週は、山大生が授業することが多かった。延吉で6コマ分、琿春で2コマ分の授業に参加させていただいた。大半は45分見学、45分授業という形だった。延吉では山形の紹介、日本の四季や大学のスケジュールの紹介、日本に関するクイズ、折り紙、就職活動で使える電話対応の実演などについてPowerPointを用いて行った。琿春での2コマ分の授業は、山大生が90分間授業を行った。どの授業でも、楽しんでもらうことと日本について知ってもらうことを目標に授業を進めることを意識した。さらに、毎回振り返りをしてノートにまとめることでより良い授業になるよう努めた。授業を通して、自分の母語である日本語を教えるのは難しいと感じたが、理解してもらえた時は達成感を味わうことができた。

日本語教室以外での交流活動

日本語教室以外の活動は、チューターの方や授業で仲良くなった学生と食事をした。延辺大学付近には飲食店が多数あるため、そこで食事をすることが多かった。2週間滞在する中で、冷麺、しゃぶしゃぶ、水餃子、ビビンバ、串焼き、サムギョプサル、小籠包、参鶏湯などの料理をいただき、食文化を体験することができた。私は中国にある食べ物は全部辛いと思い込んでいて、食べられなかったらどうしようと思っていたが、実際全部辛いということはなく、辛い料理が苦手でもおいしくいただけたのでよかった。朝市では犬肉が売られていた。日本では見ることができない光景だったため、衝撃的だった。

また、チューターの方にショッピングモール、映画館、カラオケ、国境付近などに連れて行ってもらった。一番印象的だったのは、国境付近に行って中国と北朝鮮の国境を体感できたことである。川の向かいが北朝鮮であると教えていただいたとき、想像以上に国境が近くて驚いた。川の向かいには牛飼いや軍人がいるのが見えた。日本は島国で普段の生活で国境を意識することがないため、貴重な経験だった。

その他、「ふれあいの場」というイベントで北海道の大学生と関わる機会や、延辺大学の建校70周年のイベントで歌や踊りのパフォーマンスを見る機会もあった。

参加目標の達成度と努力した内容

参加する上での目標は3つあり、1つ目は現地の学生と積極的にコミュニケーションをとること、2つ目は日本について知ってもらうこと、3つ目は自分自身が楽しんで2週間を過ごすこと、であった。

1つ目はおおむね達成できたと思う。緊張で言葉がうまく出ず無言になってしまうことがあったが、貴重な時間を無駄にしてしまうと思い、気になることや知りたいことは聞くようにした。話すことで現地の学生は私たちと同じであることがわかった。また、学生ではないがタクシーの運転手さんや食堂の人に「謝謝」とお礼を言ってみると、笑ってくれたのがとてもうれしかったし、優しさを感じられた。

2つ目はおおむね達成できたと思う。授業や普段の会話から日本について話したが、そこから知ってもらえたと思う。しかし、現地の学生が日本のアニメや漫画に非常に興味を持っているにもかかわらず、私の知識不足であまり話すことができなかったのは悔しかったし申し訳なかった。

3つ目は達成できたと思う。初めて海外に行くため正直不安だった。しかも台風で飛行機が欠航してますます不安だった。しかし、中国に来てみると周りに日本語を話せる人がいたし、中国に派遣された山大生が2週間ずっと一緒だったため、二週間楽しく過ごすことができた。

プログラムに参加した感想

私は学生大使のプログラムに参加するかどうか非常に迷った。しかし、今回参加して本当に良かったと感じている。中国を選択したのは1年生の時に中国語を履修していたから、先入観からあまり行ってみたいとは思わないけど実際に行ってどんなところなのか知りたいから、といった理由だった。私は中国に対する先入観があって、どうせ山形より不便な環境だろうと思っていたが全く違った。今回は延吉にしか行っていないため必ずとは言い切れないが、少なくとも延吉は空気がきれいで大学の周りに店があり、住みやすい街だと感じた。また、中国は物価が安く若者はタクシーをよく利用すること、現金をあまり持たず電子決済が主流になっていること、中国と日本では「ご飯を残すこと」に対する考え方が全く違うこと、中国でも日本と同じように若者は都会に出て帰ってこないことや少子化が進んでいることなど中国に行ってみないと分からないことばかりだった。今回自分の目で見て感じ、先入観を捨てることができ本当に良かったと感じている。

今回の経験による今後の展望

学生大使の経験を通して、今後は中国語と英語の勉強をすること、海外のニュースを見ることの2つを頑張りたいと考えている。

中国に行って、現地の学生は日本語を上手に話せる上に中国語、韓国語、英語のどれかを話すことができる人たちで、自分も外国語を話せるようになりたいと強く感じた。これから普段の生活で使える中国語と英語の勉強をして、また中国に行ったときにお世話になった人たちと日本語以外で会話できるようになりたい。

また、チューターの方と政治について話す機会があった。そのとき、外国の政治やニュースを全然知らないうえに日本の政治についていざ話すとなると難しいと思った。この経験から、まずは新聞やニュースから日本と中国について理解を深め、視野の広い人間になりたいと考えている。

延辺大学の前の画像
延辺大学の前

中国のしゃぶしゃぶの画像
中国のしゃぶしゃぶ

朝市の様子の画像
朝市の様子

現地の学生と授業後に撮りましたの画像
現地の学生と授業後に撮りました