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杉山千尋 医学部 医学科 1年

新モンゴル学園 8月28日~9月11日

 日本語教室での活動内容

 中学6,8,9年生の授業に参加した。6年生はひらがなのか行について、8年生は「~がほしい」について、9年生はもらう、あげるの使い分けについての授業だった。

 先生のサポートをするのが主な活動内容で、発音や書き方の手本を見せたり、書いているものの添削、簡単な質問を用いた会話を行った。3回目の6年生の授業の際、先生がミーティングで不在だったため、山大生だけで授業を行った。内容はその前の2回と同じであったため、前の授業を参考に授業を行った。授業を行ってみて、自分から生徒達に話しかけることができたので良かった。モンゴルの学生はとても意欲的に学習しており、見習いたいと思った。また、授業をしたクラスの学生が廊下ですれ違ったときに挨拶をしてくれたのがとてもうれしかった。

 日本語教室以外での交流活動

 小、中、高の入学式を見学し、伝統舞踊の発表など、日本とは雰囲気の全く違う入学式を見ることができた。授業がない日は、工科大生と市内散策や、田舎でのキャンプなど毎日交流を深めた。日本語と英語を用いて会話をし、そのなかで日本語を教えたりする機会も多く得られた。英語で話す中で、自身の英語の能力の低さを感じた。また、受験英語ではないコミュニケーション英語が日本には不足しているように思った。授業が少なかったため、派遣期間が同じだった山大生と一緒に七夕を紹介するイベントを開いた。当日は多くの学生が参加してくれた。イベントの準備、運営は工科大生と共に行い、他国の人と共にプロジェクトをすすめるという貴重な経験ができた。

ホストファミリーとは日本語とモンゴル語を互いに教え合った。小さい子ども達とは一緒に折り紙で遊んだり、シャガーというモンゴルの伝統的な遊びをして楽しんだ。子供達はいつも笑顔で遊んでくれ、ゲームをする際は私に勝たせようとしてくれた。Dear sister chihiroと書かれたプレゼントをもらったときはとてもうれしかった。ホストファミリーのお母さんの仕事である日本の化学の用語の翻訳を手伝った。ホストファミリーとはゲルにもつれていってもらった。大自然の中で現地の伝統的な生活を直接体験することができた。モンゴルの文化に触れて、初めは驚きが多くなかなか慣れることができなかったが、とても良い経験をすることができた。

 参加目標への達成度と努力した内容

私は、将来医師になったときに海外の人が来てもコミュニケーションできる能力を身につけること、言語が違い会話することができない相手との意思疎通を経験することの2つを学生大使の参加目標にしていた。

一つ目の海外の人とのコミュニケーションでは、自身の英語の能力の低さを実感した。モンゴルの学生は、英語を身につけた上で日本語を勉強しており、英語での会話は完全にマスターしていてとてもスムーズだった。しかし私は英語で話すときには文章を作るのに頭の中で考える時間がかかってしまったり、正しく聞き取れないということが多くあった。カタカナ英語の発音で勉強していると、相手に伝えることも聞き取ることも困難になってしまうので、正しい発音を身につけることの重要性を実感した。その点を意識して、ライティングやリーディングより、リスニングとスピーキングを向上させていきたいと思った。そのためにもっとネイティブの英語に触れる機会を増やしていきたいと思った。

 二つ目の言語が違い、会話をすることができない相手とのコミュニケーションは、ホストファミリーにいた小さい子供二人が英語もまだ学習していなかったので、多くの場面で経験することができた。初めは何を伝えたいのか全く理解できなかったが、次第に視線や身振り手振り、状況から推測して理解することができるようになった。6年生の授業でも、言葉だけで伝えようとするのではなく、ジェスチャーを交えることでよりお互いの理解度が高まるということを学んだ。この目標については達成でき、学生大使での経験で得ることのできた大きな成長だと思う。

 プログラムに参加した感想

 私はこの学生大使プログラムで、ほかの留学や旅行では得られないものをたくさん得ることができたように思う。このプログラムのおかげで、移動の際には現地の学生がついていてくれているため安心して過ごせ、観光客としては見ることのできないモンゴルの本質を見ることができた。また、海外で日本語授業や自分たちで計画したプロジェクトをできたことは非常に貴重な経験だと思う。私がモンゴルを派遣先に選んだ最大の理由はホームステイができるということだった。ホストファミリーは温かく、ホームステイではなかったら2週間をこれほど楽しく過ごすことはできなかったと思う。また、工科大生は忙しい中多くの場所に連れて行ってくれ、充実した日々を過ごすことができた。工科大生やホストファミリーとは、帰国後も連絡を取り合っており、今後も交流を続けていきたいと考えている。学生大使プログラムでなければ彼らに出会い、友達・家族になれることは無かったと思うので、学生大使に参加し、モンゴルを選んでよかったと思う。

 今回の経験による今後の展望

 やはり、できるだけ多くの人とコミュニケーションをとれるようにするには、英語を話す能力を向上させることが大切だと感じた。また、英語力があればモンゴルの学生のように海外の論文や書籍からも学習することができるのでもっと英語を勉強していこうと思う。また、モンゴルのように良い意味で枠にとらわれすぎず、柔軟な発想で物事に取り組めるように意識していきたい。医師になり海外の人の診察であったり交流が生まれたときに、今回の経験を生かしていきたい。

ホームステイ先でお昼ご飯の画像
ホームステイ先でお昼ご飯

ホストファミリーと草原でキャンプの画像
ホストファミリーと草原でキャンプ

七夕プロジェクトの画像
七夕プロジェクト

夕方のゲルの画像
夕方のゲル