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日野翔子 人文社会科学部 人間文化コース 2年

派遣期間:平成30年9月17日~10月1日(15日間) 

日本語教室での活動内容
 
新モンゴル学園には、1年生~12年生(小学生~高校生)、別科、高専の学生がいる。私は主に、高校生の授業に参加した。時間割ややることは与えられるものではなく、積極的に自分から動かないと得られなかった。 新モンゴル学園のシステムに慣れることに時間がかかってしまい、最初の1週間はほとんど授業見学しかできなかった。自己紹介の時間をいただいて学生と触れ合ったり、先生の補助として学生の音読チェックを行なったりした。個人差はあるが、高校生は難しい言葉を使わなければ会話が普通にできるため、そのレベルの高さに驚いた。後半の2週間は、先生にお願いして高校1、2年生の授業時間をいただき、日本語で学生にモンゴルについて紹介してもらう授業を行なった。何をするべきかとても迷った。先生に通訳してもらう形で進める授業は避けたかったこと、学生と近い距離でいたかったこと、私がモンゴルについてもっと知りたかったこと、等の理由からこのような内容の授業を行うことに決めた。自分の想像以上に学生の日本語レベルが高く、発表内容も濃く、正直驚いた。モンゴルについてたくさん知ることができて、私自身とても充実した時間だった。また和やかな雰囲気で授業を進めることができ、学生ともたくさん話すことができたので良かったと思う。
 また、キャリアセンターに来てくれる学生とフリートークをした。将来の話、日本の漫画や音楽の話、文化の違い、歴史の話などたくさんの話をした。将来の目標や夢、自分の国に対する考え方などがかなり明確でしっかりしていて、とても刺激を受けた。目標に対しての努力もすごく見えて、見習わなくてはと思った。

 日本語教室以外での活動
 主
に午前中は授業に参加し、午後はフリーな時間を過ごした。午後のフリーな時間は、ほとんど工科大の学生と一緒に過ごした。とても良くしてくれて、毎日笑顔の絶えない楽しい時間を過ごすことができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。シャガイという羊のくるぶしの骨を使って、おはじきやすごろくをして遊んだ。馬頭琴を演奏させてもらったり、モンゴル語をたくさん教えてもらったりした。モンゴル語は、Lの発音が特徴的で空気の抜けるような音がするのだが、それがとても難しくてなかなか綺麗に発音することができなかった。モンゴル語のありがとうには、Lの発音が含まれており、最後までうまく発音することができなかったのが少し悔しい。いろんなところに連れて行ってもらい、ウランバートル市内をたくさん観光することができた。スフバートル広場、ザハ(市場)、ガンダン寺などいろんなところに連れて行ってもらった。近くの広い公園でサイクリングをしたり、鬼ごっこをして遊んだりした。また、カラオケにも二回連れて行ってもらい、最近の日本の歌をたくさん歌った。たくさんの楽しい思い出ができた。SNSで繋がっているので、これからも連絡を取り合って交流を深めて行きたい。
 学校から帰ってからの時間、休日はホストファミリーと一緒に過ごした。両親と子供3人の5人家族で、とても賑やかな家庭で毎日楽しく過ごすことができた。20歳のダシュカさん、10歳のディンゼちゃん、4歳のグンセちゃんの3姉妹である。初めてのホームステイ、そしてモンゴル語が全くわからないという状況で不安が大きかったが、下二人がとても人懐っこく、初日からたくさん話しかけてくれて懐いてくれたのでとても助けられた。「ショコ!」と呼んでくれて、たくさん一緒に遊んで、毎日可愛くって本当に幸せだった。私は一人っ子のため、妹ができたみたいで嬉しかった。またダシュカさんが家族の中で唯一日本語を話せるため、言葉の面では特にお世話になった。お母さんのエーベーさんは何かあるごとに、「ダイジョーブ?」と聞いてくれて、気にかけてくれた。食卓では骨つきの牛肉や、麺入りの肉のスープ、チャーハン、キムチなどが出た。日本食レストランや、チャイニーズレストラン、KFCなど外食も連れて行ってもらった。休日には、一緒にモンゴルの家庭料理を作ったり、モンゴルのコメディ映画を見たり、ショッピングモールに連れてもらったりした。また、ゲルにも連れて行ってもらった。写真でしか見たことなかった景色がそこには広がっていて、心が震えた。お父さんに馬に乗せてもらって、モンゴルの自然を体験することができた。言語の壁と私の遠慮しいな性格もあり、意思疎通が難しい場面もあった。しかし、人とのコミュニケーションは言語が全てではない、ということを実感することができた。本当の家族のように迎えてくれて、とても嬉しかった。

 参加目標の達成度と努力した内容
 全く未知な国であるモンゴルについて知りたい、ゲルを見てみたいということが参加目的であった。この目的は大きく達成できたと思う。ゲルや馬頭琴ぐらいしか知識のない状態で行ったモンゴルだったが、実際ウランバートル市内はとても都会で、車がとても多く、生活レベルはあまり変わらなくて、正直びっくりした。また、目的であったゲルを実際に見て、モンゴルの自然を体感できたので良かった。またモンゴルの人柄は、日本よりも自由で、おおらかで、親族同士の繋がりが強く、あたたかいということがわかった。本やインターネットだけではわからない、実際に行ってみないとわからないモンゴルをたくさん見て体験できたことが良かったと思う。
 また、何か新モンゴル学園のために自分にしかできないことをしたいという目標があった。この目標は20%くらいの達成度である。私は記者という職業に憧れがある。そのことから、モンゴルで自分が感じたことを書いた新聞を作った。私にしかできないことという目標は、自分で考えたことながらとても難しかった。しかし、この目標を立てたことで自分について改めて向き合うことができた。将来のことや自分の弱い面をしっかり見つめなおす機会になった。

 プログラムに参加した感想
 
以前に学生大使でモンゴルに行った人からの話で、楽しめるかは自分次第というような話を聞いていたので、行く前は楽しみという気持ちよりも不安の方が大きかった。しかし、滞在1日目にしてそんな不安はどっかに行き、自分が思っていた100倍、楽しい2週間を過ごすことができた。このプログラムがなければ、きっと一生の中でモンゴルに行く機会はなかったと思う。2回目の学生大使だったが、延辺の時とはまた違った新しい経験をたくさんすることができた。お金を貯めて、自分に力をつけて、また学生大使に参加したいと思う。

今後の展望
 
モンゴルへ行っても英語の必要性を強く感じた。英語を身につけた上で日本語の勉強を頑張っている学生を見て、日本語しか話せない自分がすごく恥ずかしくなった。英語からずっと逃げてきた自分を反省し、これから語学の勉強も頑張りたいと思う。また、学生大使で出会う現地の日本人の先生を見てすごく刺激を受けることが多かった。大学にいて勉強しているだけでは知りえなかった様々な人生の選択肢を知ることができた。自分の卒業後の進路について、様々な可能性を探していきたい。

ラクダに乗りましたの画像
ラクダに乗りました

モンゴルの民族衣装デールの画像
モンゴルの民族衣装デール

お世話になった工科大の学生の画像
お世話になった工科大の学生

ゲルの出の食事の画像
ゲルの出の食事

日本語教室の様子の画像
日本語教室の様子