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熊野千陽 工学部 高分子・有機材料工学科 2年

派遣期間:平成31年2月21日~3月10日

 *日本語教室での活動内容*
 日本語教室は平日に午前中が10:00~11:30、午後は1:30~3:00の90分間で行われました。生徒さん達のレベルは様々で、ある程度日本語を話せる人もいれば平仮名からスタートの人もいました。平仮名から教えるときは日本語が通じないので英語を使って説明をしました。私は英語を全く勉強せずに現地に行ったので最初は教えられるか不安でしたが、私のつたない英語でも生徒さん達が一生懸命聞いてくれたので何とか教えることができました。また日本語がある程度理解できる生徒さん達には漢字やことわざなどを教えました。文法などを教えることもありましたが、私の教えた生徒さん達は漢字やことわざを教えたときのほうが食いつきが良かったです。特に学生大使に参加していた日本人の名前の漢字の意味を説明した時は凄く興味をもって話を聞いてくれている様子でした。
 授業を行うときはホワイトボードを使って指導しました。漢字の書き順を説明したり、意味を説明するためにイラストを描いて説明する時にホワイトボードがとても役に立ちました。

 *日本語教室以外での交流活動*
 インドネシアに行って最初の1週間くらいはゴキブリとの戦いでした。初日に部屋に二匹も出てこのまま約二週間やっていけるのか不安でしたが、日本語教室の生徒さんにその事を話したら「受付の人に言ったら?」と冗談交じりで言われたので、受付の人に生徒さんに通訳してもらいながらゴキブリのことを伝えると塩素剤のようなもので部屋を消毒してもらうことができました。そのあとも生徒さんにシャワーヘッドから変な匂いがしたので念入りに掃除してほしいと通訳してもらったり、防虫剤を置いてほしいというメモ書きをインドネシア語で書いてもらったりしました。部屋(主に風呂場)が衛生的でないおかげで生徒さん達に助けてもらい、生徒さん達と仲良くなれたので結果オーライでした。
 休日はインドネシアの生徒さん達に観光地に連れて行ってもらいました。世界遺産であるボロブドゥール遺跡は圧巻でした。その他にもジョグジャカルタの王族が住むクラトンやジョグジャカルタの水の宮殿のタマンサリなどの観光地、またジョグジャカルタの動物園や海にも連れて行ってくれました。私が一番印象に残っているのが大学の敷地内にあるモスクを見学したことです。イスラム教徒以外は入っていけないのかなと思っていましたが、モスクに入ってみたいと日本語教室の生徒さんにお願いしたら快く案内してくれました。その時に1日に5回あるお祈りのやり方やモスクの中にあった様々な物の名前などを教えてもらいながら、生徒さん達とコミュニケーションをとることができました。

 *参加目標への達成度*
 今回が初めての海外だったので、海外の文化に触れることと海外の人とコミュニケーションを取ることを目標にしていました。
 インドネシアの文化に触れて考えさせられたことがあります。インドネシアは八割がイスラム教徒なので、1日に5回の礼拝があります。夜ホテルのロビーで遊んでいる途中に礼拝に行く様子を見て大変ではないのかと聞いてみたところ、習慣になっているから大丈夫と言っていました。しかしイスラムの文化がない国(日本など)に行くのは、モスクがない・礼拝をする場所が設けられないなどの理由から不安だと言っていました。文化の違う外国人が日本に来た時にどう対応していくかという事を考えていかなくてはいけないなと思いました。
 話は変わりますが、インドネシアではインスタグラムが主流らしく授業を受け持った生徒さんや会話した生徒さんとたくさんインスタを交換しました。もっと仲良くなった生徒さん達とはLINEも交換しました(LINEはインドネシアでは日本ほど主流ではありませんが日本語教室に来ている生徒さんの多くはIDがありました)。インスタなどのSNSはどんどん交換してコミュニケーションを取ったほうが楽しいと思います。帰国後もやり取りできるのでインスタのアカウントは作って行くのがおすすめです。
 
*プログラムに参加した感想*
 今回は18日間滞在しましたが、まだまだ居たいと思うほど魅力的な地域でした。生徒さん達とは年齢が近いこともあって友達としてゲームや会話を楽しむことができました。食べ物も美味しいものばかりで、ジュースは果実をそのまま絞ったようなものばかりでとても美味しかったです。ただ常温保存の食材だからなのか体に合わず体調不良になる時もありました。しかしその体験も含めて、インドネシアでしか味わうことのできない貴重な経験を積めたので満足しています。困ったことはクレジットカードがほとんど使えなかったことです。宿代も現金のみしか使えなかったので、インドネシアに行くときは換金を多めにやった方がいいと思いました。
 また今回イピ先生の提案の元で日本文化を通じての交流会を行いました。山形の紹介、山形大学の紹介、日本についてのクイズなどの発表などをやり、私はレクリエーションで日本の遊びとしてジャンケン列車を紹介しました。英語でのルール説明が困難だったため生徒さんに通訳をお願いするなど、学生大使の日本人だけではなくインドネシアの生徒さん達とも協力して交流会を行うことができました。交流会以外にも私が落ち込んでいる時に心配してくれたり、気さくに話しかけてきてくれるインドネシア人達の人柄に救われる場面が何回もありました。初めての海外がインドネシアで本当に良かったです。

 *今回の経験による今後の展望*
 今回の学生大使で他の国にも足を運んでもっといろいろな文化に触れていきたいと思いました。そしてたくさんの人とコミュニケーションを取って自分の世界を広げていきたいです。またインドネシアにも再び行きたいと思っているので、その時は今回お世話になった方々とも再会できたらいいなと思っています。
 今回の学生大使に関わってくれたすべての方々には感謝してもしきれません。このような貴重な経験ができて本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

パラントゥリティスビーチにての画像
パラントゥリティスビーチにて

授業風景 
授業中にインドネシア語を教えてもらう時もありました
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授業風景 
授業中にインドネシア語を教えてもらう時もありました

交流会の様子
ジャンケン列車の時、ジャンケンの掛け声はインドネシア式で行いました
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交流会の様子
ジャンケン列車の時、ジャンケンの掛け声はインドネシア式で行いました

ボロブドゥールにて
日本人は現地の中高生に人気で一緒に写真を撮ることがよくありました
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ボロブドゥールにて
日本人は現地の中高生に人気で一緒に写真を撮ることがよくありました