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二階堂里菜 地域教育文化学部 異文化交流コース 1年

派遣期間:平成29年3月6日~3月20日(14日間)

日本後教室での活動内容
 
今回私が行った中国の延辺大学では学生大使1人に現地の日本語教員1人が割り振られ、その先生方がもっているクラスの授業を担当するかたちでした。私が担当したクラスは中学校から日本語を学んできた1年生のクラスで、かなり日本語のレベルは高いクラスでした。何度か担当の先生の授業を見学させていただき、授業の大まかな流れを掴んでから授業をさせていただきました。授業ではテキストに沿って、前回の復習をおこなった後、それらを活用した長文の読解をしました。読解文の中で新しく出てきた単語や表現の解説をした後、グループワークとして「日本で行ってみたい場所は?」というテーマで学生に作文を書いてもらい、発表してもらいました。多くの学生が日本の観光地についてかなり細かく調べて発表してくれたためとても充実した発表会になりました。最後に少し時間が残ってしまったので黒板を使ったしりとりゲームを全員でしました。チーム対抗戦にしたためチームで協力してゲームに取り組んでくれ、とても盛り上がりました。
 授業のほかにも今回私たちは日本語サークルの主催する日本語教室も2回担当しました。そこでは日本語学部以外の学生も多く参加するため全体を通してあまり難易度の高くない日本語を使うように心がけました。1回目は日本の昔あそびについて紹介し、実際に参加者に挑戦してもらいました。具体的にはけんだまブース、お手玉ブース、駒ブース、かるたブースにわけ、参加者に好きなブースに行って体験してもらいました。どのブースも参加者が興味を持ってくれました。2回目には前半後半にわけて、日本で使える日本語のフレーズについて簡単な劇をしたり、年賀状を書いてもらいました。私が担当した劇のコーナーでは日本語の会話文だけでなく中国語の訳のスライドを事前に作っていったので参加者もすぐ理解してくれました。発表会では各グループが小道具などを用いて役になりきって演じてくれて、私たちの想像以上の仕上がりとなっていました。また、発表の合間に具体的な使用場面の解説や日本の文化について紹介しているときも真剣に話を聞いてくれてとても嬉しかったです。

日本語教室以外での活動内容 
 
私の担当したクラスの授業は全て午前中で終わってしまうため、午後の空いた時間には大学内を散歩したり、大学のサークル活動に参加させてもらいました。私のチューターをしてくれた学生はキンボールというスポーツのサークルに所属していたので、昼休みの練習に参加させてもらうことができました。初めてキンボールを体験してみて、大きなボールの扱いの難しさにとても苦戦しました。また、一緒に山形から行った友人の担当しているクラスの学生が、私たちがダンスサークルに入っていると知って、普段通っているダンススクールに連れて行ってくれました。日本でサークルとしてやっているダンスとは違う、よりレベルの高いダンスのレッスンを受けることができてとても良い経験になりました。また、実際に学生が普段受けている日本語以外の授業にも参加させてもらいました。週末はチューターと日本語教室の参加者に中国と北朝鮮の国境付近に連れて行ってもらいました。普段自分がニュースや新聞で見ている北朝鮮はどこか怖いイメージがありましたが、実際に近くで見ると隣り合っている中国の人々と変わりの無い生活をしているように感じられました。やはり誰かの言っていたことだけでなく、自分の目で実際に見ることは大切だと改めて思いました。

参加目標への達成度と努力した内容
 
私が今回このプログラムに参加するに当たって立てた目標として日本の魅力を中国の人に伝え、日本により興味を持ってもらうこと、1年生の間に学習した中国語、また自分の専攻である韓国語を積極的に使うことがありました。それぞれの達成度としては、日本の魅力は授業や日本語教室で伝えることができたと思います。しかし、今回は元から日本に興味のある日本語学科や日本語サークルの人と接する機会の方が多かったため、それ以外の学生に日本の魅力を広く伝えることができなかったことが反省点です。より活発に様々なサークル活動や、日本語以外の授業に参加すべきだったと思います。
 中国語、韓国語に関しては、ほとんどが日本語での会話だったのでなかなかそれらの言語で話すことはなかったのですが、うまく伝えきれない部分に関してはたびたび用いることができました。しかし自分の語学力の無さを痛感したので、専門教育がはじまるこれからはより力を入れて勉強していきたいです。
 努力した点として、できるだけ中国の文化や生活について紹介された時は日本ではそれはどうなのかを意識して伝えるようにしたことです。ただ自分が中国について学ぶだけでなく、私からも日本についてできるだけ多くのことを伝え、より日本に興味を持ってもらえるように努力しました。しかし、日本に関して自分が知識不足だった事も多々あったため、仲間と協力しながら伝えていきました。

プログラムに参加した感想
 
今回がはじめての中国渡航だったため、期待よりも不安の方が大きい渡航でした。しかし、優しいチューターに恵まれ、とても充実した2週間を送ることができました。これからも彼らとのつながりを大切にしたいです。
 そして今回のプログラムで学んだことは念には念をいれることが大切だということです。万全に準備して出発したつもりでしたが、私は大きな問題に悩まされてしまいました。私を含め、一緒に行った4人とも取っていた航空券の予定では中国にビザなしで滞在できる15日間を超えてしまっていたため滞在中に現地で航空券を取り直すというハプニングが起きました。そのときは本当に大変でしたがこの経験は今後の私の人生において大きな教訓となりましたし、今となっては良い経験だったと思います。

今回の経験による今後の展望
 
私は将来観光に関わる仕事に就きたいと思っているので今回の経験をいかして、どのようにしたらより日本の魅力を伝えられるかについて引き続き検討していきたいと思います。また、今回痛感した自分の語学力の無さを克服できるようにこれからはより一層真剣に語学の授業に向き合いたいと思います。そして将来的には目標とする日本の魅力を様々な言語で伝え、充実したおもてなしができる人材になりたいです。

現地の学生チューターとの食事の画像
現地の学生チューターとの食事

週末の学生チューター、日本語参加者との国境観光集合写真の画像
週末の学生チューター、日本語参加者との国境観光集合写真

日本語教室後の参加者との集合写真の画像
日本語教室後の参加者との集合写真