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見置星夏 理学部 物理学科 1年

派遣期間:平成29年2月28日~3月14日(15日間)

日本語教室での活動
 私は2年生の日本語学科の日本語クラスと英語学科の日本語クラスの2つを担当した。この日本語学科と英語学科の生徒たちは大学に入る前に6年間日本語を学んできた生徒たちだ。その後大学に入ってそのまま日本語を専攻したのが日本語学科で英語を専攻したのが英語学科であった。そのため日本語の基礎はどちらのクラスもできており、日本語学科の生徒たちに関しては本当に日本語が上手だった。授業は日本語学科の方が月水金曜日、英語学科は火曜日に1度だけあった。
 活動内容は「総合日語」というテキストを用いて、主に文章中の単語や文法の解説など普段担当の先生が行っていた授業を代わりに行うというものだった。初めての授業では勝手がわからず随分時間をあまらせてしまった。しかしクラスの皆さんが協力的だったこともあり、なんとか乗り切ることができた。それからは90分間しっかり授業ができるように授業を用意し、pptでテキストの内容に関連する画像を見せて日本文化を紹介したりした。
 派遣前に私は授業で英語での文化紹介を行うものだと考えていた。英語学科の方では言葉の説明の際に日本語でわかりにくいと思ったところは英語で言い換えをしたりした。しかし日本語学科の生徒たちは全く英語がわからないということだったので、英語学科の方でもそうだが、簡単な日本語で難しい言葉を説明するのにとても苦戦した。
 あとは庄司先生という日本人の先生が担当している日本語学科1年生のクラスに何度か参加させてもらった。ここでは授業を見学させてもらい日本語の教え方を学び、グループワークに参加して生徒たちと交流することができた。
 延辺大学の日本語サークル主催の日本語教室も行った。何度か開催されたようだが私は派遣期間の都合で1度しか参加できなかった。ここではpptで山形大学の紹介をして、その後折り紙でプレゼントボックスを作り、その中にいれる日本のお菓子をプレゼントした。皆折り紙に苦戦しながらも楽しんでくれているようだったのでとても嬉しかった。 

日本語教室以外での交流活動
 1番印象的だったのは食事だ。チューターさんやクラスで知り合った人といろいろなお店に行った。おすすめのお店ということで、どれもおいしかった。中華料理と朝鮮料理のどちらも味わうことができ、いろんな文化を知ることができたので延辺に来て良かったと感じた。
 また休日にはチューターやクラスで知り合った人にショッピングモールに連れて行ってもらった。日本にはないものが売っていたりして興味深かった。高鉄という電車に乗って北朝鮮との国境にも連れて行ってもらった。15分ほどで到着したので本当に北朝鮮と近いところにあるんだと改めて実感した。電車を降りて国境付近までバスで移動した。その間に町があり沢山の人々が生活していた。国境の近くだから人が住んでいない何もないところを想像していたので驚いた。それでもやはり国境となっている橋を越えると狙撃されるという話を聞いて日本では感じたことのない緊張感を覚えた。
 日本語学科1年生のクラスで会った子に誘ってもらいキンボールというスポーツのクラブ活動に参加させてもらった。全先生が監督をしていて、ルールや基礎から学生たちに教えてもらい、ゲームにも出させてもらった。久々に運動ができて楽しかったし、スポーツは言葉がわからなくても皆で楽しめる良いものだと思った。

参加目標への達成度と努力した内容
 1つ目の目標は自分自身で異文化に触れて、理解することだった。現地に着いてみればやはり日本とは違うことだらけだった。最初は慣れないこともあったが、その国ではそれが普通のことなんだと理解できたら、現地の人々の暮らしや考えに近づくことが少しでもできたのかな、とうれしくなった。実際に行って、自分の目で見て確かめるということがどれだけ大切かわかった。
 2つ目は同年代の海外の学生とコミュニケーションをとり仲良くなることであった。私は元々外交的な性格ではないので大丈夫かな、うまくやれるかなと初めは思っていたが、向こうの学生たちが皆フレンドリーで明るい人たちばかりだったので、それに触発されて自分の意見をはっきり言い、楽しく話すことができた。

プログラムに参加した感想
 
初めは1人での渡航や2週間も過ごせるかなどの不安がいっぱいだった。しかし、いざ着いてみると延辺大学の学生や先生たちはとても親切でフレンドリーに接してくれて不安はなくなり、他の山大生とも仲良くなれたので本当に充実した2週間を過ごすことができた。
 また、このプログラムは旅券をとる、1人で海外行きの飛行機に乗るなどの様々な行程を自力で行わなければならなかった。これはとても良い経験になったし、これから1人でいろんなことをしていく上での自信につながったと思う。それに加えて、現地の学生は皆勉強熱心で、大学の授業は朝の8時から夜の9時まであり、空き時間には図書館に行って学習するということがわかった。そんな延辺大学の皆を見ていて自分ももっと勉強頑張ろうと決意した。

今回の経験による今後の展望
 
私の学部は第二言語が必修ではなかったため英語だけできればいいか、と第二言語を選択しなかったことを非常に後悔している。様々な場面で相手の言葉がわからずもどかしい思いをした。それによりいろんな国の言葉を話すことができればできるほど沢山の人々に自分の考えを知ってもらえて、また相手の考えを知ることができるということに気づくことができた。言語学習にこれから力をいれていきたいと思った。
 また中国にもう一度行きたいと思ったけれど、それと同時に他の国も訪れてみて異文化や現地の人とのコミュニケーションを楽しみたいと思った。

鍋を食べに行ったときの画像
鍋を食べに行ったとき

北朝鮮との国境の画像
北朝鮮との国境