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三澤由有実 地域教育文化学部 異文化交流コース 1年

派遣期間:平成29年3月6日~3月20日(15日間)

日本語教室での活動内容
 日本語学科への講義は 2 回行った。活動内容は,事前に学習していた教科書の内容 (ゴミ問題など)の復習と,新しい範囲(エコライフ)の内容を確認し,それを元にグルー プディスカッションを行い,ppt(パワーポイント)で発表するというものだった。
 1 回目の講義では,始めに前の授業の復習を 行った。内容はゴミの分別などに関する本文と 会話文であった。始めに私が教科書の本文と会 話文を音読し,その後に続けて学生に音読して もらった。次に,文章の穴埋め問題を解いても らい,答えを黒板に書いてもらった。その時に 書き順や,日本の漢字と簡体字で異なるところ などを説明しながら解説を行った。その後,4 人 7 グループに分け,前回の内容と新しい範囲の プリント(エコライフ)を参考にし,プレゼンの内容を考えてもらった。プレゼンの内容を作っている間,私がグループごとに見て回り, 学生に質問を受けたら,質問に対するアドバイスを行った。
 2 回目の講義では,ppt(パワーポイント)を使って各グループに発表してもらった。テ ーマは環境問題についてである。私自身も中国の環境問題(緑色出航,白色汚染など)に ついて学びながら,発表の内容について感想や治した方が良い日本語,日本との違いな どを伝える活動を行った。次に私が「日本の環境問題ともったいないの心」というテー マでプレゼンを行った。最後に,プレゼンの内容でもある「もったいない」にちなんで日 本から持参した「もったいないばあさんかるた」をクラス全員で行った。

日本文化コーナーでの活動内容
 日本文化コーナーとは,日本語サークルに所属する日本語学科の学生以外の学生を 対象に日本文化を紹介する企画である。時間は 1 時間。私はその活動で 2 回講師を担 当した。
 1 回目は 4 人で講師を務め,「日本の昔の遊び」をテーマとし,カルタ・お手玉・剣玉・ こまを紹介した。初めに全体に向けて ppt(パワーポイント)を使って遊び方やルールを 説明し,皆の前でお手本を見せることで伝えた。この時難しい説明が必要なときは,日 本語学科の生徒に通訳をして頂いた。次にカルタ・お手玉・剣玉・こまの 4 つのブース に講師がひとりずつ別れて,参加者が決められた時間内で好きなブースを移動して昔 の日本の遊びを体験できるようにした。私はお手玉のブースを担当し,両手で 3 つのお手玉を使って遊ぶ方法や,片手で 2 つのお手玉を使って遊ぶ方法を実際に私がやっ てみせることで伝えた。最後に「あいうえおかるた」をグループ対抗で行った。その時は 難易度の低いカルタを使用した。例えば「犬も歩けば棒に当たる」という文章は「いぬの “い”」というように読んだ。各カルタの文字を ppt(パワーポイント)を使って表示し, ひらがなを覚えていない参加者も参加できるように工夫した。
 2 回目は 2 人で講師を務め,「日本で役立つ日本語」をテーマとし,観光地での会話・ 飲食店での会話・ショッピングの時の会話の 3 つのシチュエーションを用意した。4 人 5 グループに分け,グループごとに観光地・飲食店・ショッピングでよく使われる会話 を書いたシチュエーションカードを配り,練習し全体で発表してもらった。発表の後, 軽い講評と日本に来る上で覚えておくと良いこと(例:日本の飲食店では,何名で来店 したか尋ねられてから席に通してもらえることなど)をシチュエーションに関連付けな がら説明した。この時も難しい説明の時は日本語学科の学生に通訳をして頂いた。

日本語教室・日本語コーナー以外での交流活動
 
私の日程では,授業が 2 回と日本文化コーナーの 2 回で担当 の授業が終わりであったため,平日は他の学生大使の授業補佐 などを行っていた。日本語の授業は主に 1~3 コマの時間帯で あったため,平日の 14 時半以降と,土・日曜日は自由な時間 が多かった。
 最初の週末を利用して,現地の学生たちに中国と北朝鮮の国 境「图门」に連れて行ってもらったり,キンボールという大きな ボールを使ったスポーツを一緒に行ったりした。また,昼食や 晩御飯をチューターや現地の学生たちととることが多く,日本 では食べられないような料理を食べることができるお店にも連れていてもらった。

参加目標への達成度と努力した内容
 
今回の学生大使では,「現地で中国語を話してくること」と「日本の文化に興味をも ってもらえるように伝えること」であった。達成度としては 50%と 70%くらいである と感じる。
 「現地で中国語を話すこと」に関しては,中国語で日常会話をするということまでは 正直できなかったが,意識的に自己紹介・挨拶・ショッピングでの会話などの簡単な中 国語は実際に話すことができた。そこは努力した点である。また,空港の職員と筆談で 道を聞いた・相談したことなどは言葉として発することはできなかったが,良い経験と なったと感じる。しかし,もっとチューターの人たちとも中国語を使って話してきたか ったと感じた。
 「日本の文化に興味を持ってもらえるように伝える」に関しては,堅苦しいい講義の ような雰囲気ではなく,自由にブースを動いたり,体を動かして遊んだりできるように 工夫できた。しかし,日本語が聞き取れない学生への配慮や,日本語コーナーの時間配 分など改善点も多かったように思える。

プログラムに参加した感想
 
私が本プログラムに参加した目的は,単純に現地の中国語に触れ語学力を高めるた めと,現在の日本に大きな影響を与えた漢字・宗教などを含む中国文化に興味があ り,自分で訪れることで何か新しいことを知るためであった。語学力を高めるという 点については 5.の内容と重なるためここでは省略する。現地で留学生向けの中国語 の講義に参加させて頂き,休日にはお寺に連れて行ってもらい,その中で教育方法や 寺について日本との違いなどを感じることができた。

今後の展望とまとめ
 
今回のこの経験から中国語の学習はもちろん,韓国語・英語などの言語学習に対す る意欲が高まった。次に海外に行くときには,現地の言葉で現地の人々とコミュニケ ーションが取れるように努めたい。また,教育実習を控えているため,この経験を活 かしたいと思う。
 延辺大学のチューターや学生,先生方はとても親切で優し く本当に充実した日々を過ごす ことができた。大学に着くまで にもいくつかのトラブルがあっ たが,大学についてからも滞在 期間などの重大な問題が発生 し,たくさんの方々の力をお借 りして無事に学生大使を終える ことができ,人と人との繋がり の大切さを感じた 2 週間でも あった。この学生大使で学んだことをこれからの生活で生かしていけるよう精一杯頑張りたい。

グループディスカッションの時の写真の画像
グループディスカッションの時の写真

料理の写真の画像
料理の写真

图们北站で撮影した記念写真の画像
图们北站で撮影した記念写真