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大崎教授の海外駐在記「ガジャマダ大学駐在記(2)」

 7月22日(月)から、日本語クラスを始めました。初日の登録者は29名でした。参加学生の多くは、日本語は初めてなのですが、初回に平仮名を覚え、2回目に片仮名を覚え、その後は、急速に単語を覚えるとともに、コントを始める、という状況です。

 山形大学提供の無料日本語クラスの開設は、インドネシアに来る前から、ガジャマダ大学には相談しており、窓口として、ガジャマダ大学国際交流室が対応していました。事前の話では、文化科学部に日本語学科があり、それとは別に、日本文化センターで有料の日本語クラスがあるということで、国際交流室は、日本語学科と日本文化センターとも連絡を取り、教室の確保や学生の募集などで便宜を図ってくれることになっていました。

 7月17日(水)に、私は国際交流室に対し、22日の月曜日からの日本語クラスの開設をめざし、18日(木)か19日(金)に、会って相談したいとメイルを出しました。折り返し、ガジャマダ大学は20日(土)から夏休みに入るので、一切のアカデミック活動は休止する、再開は9月からだ、と返事が来ました。

 このやり取りは、カーボンコピーで、私のオフィスの置かれた農学部にも送って置いたのですが、19日(金)に農学部の受け入れ担当者から、日本語クラスについて、農学部だけの連絡でよいなら便宜を図りたい、と申し出がありました。したがって、現在の日本語クラスの学生は、農学部が中心になっており、毎回10数人が参加しています。

 日本語クラスは、月曜日から木曜日の9時から11時と、14時から16時までを計画しましたが、午後は13時から15時までに変更してくれと要請されました。ラマダン(断食)の期間だからだ、と言うのです。普通の期間、大学は7時から16時までが勤務時間だそうですが、ラマダンの期間は7時半から15時半に短縮されるそうです。

 大学構内に大モスクが2か所あり、午前3時に大音響で祈りの呼びかけが流れます。公式の祈祷時間は日に5回で、午前4時半、12時、15時、17時50分、19時です。その30分ほど前から、モスクからは祈りに集まるようにとの声が轟き渡ります。多くの先生方は、1回目と5回目は自宅の祈祷室ですませ、勤務時間内の2回目と3回目は各学部に設置してある小モスクに集まり、勤務明けの4回目に大モスクに出かけていきます。夢は40日間のメッカ、メジナの巡礼だそうで、希望者が多く、旅費を半額出して予約を入れてから順番が来るのに、目下13年待ちだと、9月に御夫婦で巡礼に行く先生が話していました。

 ラマダンは7月8日に始まり8月8日に終わるそうですが、この期間、明るい時間帯は飲食を控え、日本語クラスの学生も昼食抜きで参加しています。そして、あたりが暗くなると、大学構内の大モスクの周囲の一般道路には、沢山の食べ物屋の屋台が並び、歩道に御座を敷いて、おびただしい数の人々が座り込み、食事をしています。

 私の定時セミナーは、毎週水曜日の午前10時から2時間と設定されました。その日の午後は、学生が自由に質問できるオフィスアワーにしてくれ、とも要請されました。農学部の学生だけでなく、林学部や生物学部の学生にも告知するという話でした。先方が独自に依頼してきた第一回目のセミナーのテーマは「英語で書く科学論文の書き方」でした。

日本語クラスの画像
日本語クラス

夜の大モスクの周囲の屋台群の画像
夜の大モスクの周囲の屋台群