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大崎教授の海外駐在記「ガジャマダ大学駐在記2(2)」

 5月19日に、山形大学の同窓会を開きました。参加者は山形大学で博士学位を取得したガジャマダ大学の先生方で、私が得た情報では農学系学部に5人いました。しかし、1人が海外の学会参加のために出張中で、その方が帰国すると別の方が海外長期出張になるので、結局、居合わせた4人に集まっていただきました。

 「私が全員を招待します」と言うと、会場は即座に郊外にある「海鮮料理店Jimbaran」に決まりました。大きな生簀があり、中庭のシンボル的植栽は稲で、小さな田圃を囲むように座敷が設けられていました。最年長は2004年修了の土壌学のベニト先生。4歳の時に一緒に来日した日本語が堪能なお嬢さんが、現在ガジャマダ大学医学部の1年生で、毎日一緒に大学に通っているそうです。日本語クラスの学生によると、Jimbaranは噂の超高級料亭だそうで、同窓会参加者全員も初体験だったそうです。カニ料理を食べました。

 Jimbaranでは、ギター伴奏の4人のボーカルグループが、注文に応じて日本の歌を歌ってくれましたが、興半ばでギターを借り受け、同窓生が次々と日本の歌を歌いました。そして、庄内弁では、こう表現する、ああ表現すると、大変に盛り上がっていました。しかし、全員が回教徒で、ビールを飲んでいたのは私だけでした。山形大学同窓会の開催は初めてだそうで、短期留学生も含めて、また開きましょう、ということになりました。

 5月20日は卒業式でした。卒業式は年に4回、2月、5月、8月、11月にあります。入学式が8月に一度だけあり、卒業式は成績順に4回に分けて行うそうです。インドネシア到着直後に寄ったボゴール農科大学は、卒業式を年6回行うと言っていました。学生が多いので、卒論をしっかり指導するとなると、卒業時期を分けるしかないそうです。

 日本語クラスは5月19日から再開しました。月―金に、日に2回。昨年度からのクラス・リーダーの農学部のロサさんがポスターを作って、全18学部の掲示板に張ってくれました。23日現在の登録学生数は153人です。会場は農学部で、農学部の学生が多いです。

 学内には日本研究センターがあります。夜間に有料の日本語クラスがあり、1クラスに10数人が参加していました。週2回10週で約2500円。学食が1食約115円ですから、1回の受講料約125円が学食1食分です。なお、個人レッスン料は約3倍の8000円でした。

 文化科学部には日本語学科があり、1学年30人ですが、志望者数は、開設間もない韓国語学科に圧倒的に押されているそうです。奨学金や留学機会の違いが原因だそうです。韓国の躍進は語学だけではなく、サテライトを置いた各国、各大学、各学部に及んでいます。しかし、インドネシアがベトナムと並んで他国と際立って異なる点は、躍進著しい中国の影響が薄いことです。ガジャマダ大学と双璧をなすインドネシア大学は、中国の孔子学院の寄贈を断ったそうです。中国の影響を警戒してのことだそうです。

 5月22日には、日本語クラス参加の地理学部のミタさんに誘われて、文化科学部で行われたインドネシア伝統舞踏の会を見に行きました。5時を大きく過ぎて農学部に置かれたオフィスに戻ると、通勤を伴にしているアチマディ教授(愛称はイピ先生)は、毎日の4時30分の帰宅をずらして、待っていて下さいました。

山形大学同窓会。右から2人目は、飛び入り参加の岐阜大院卒イピ教授。の画像
山形大学同窓会。右から2人目は、飛び入り参加の岐阜大院卒イピ教授。

日本語クラスの掲示を見る学生の画像
日本語クラスの掲示を見る学生